このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります未実現利益消去ラボの図をそのまま使って、迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。
このラボでできること
- なぜ・どこを・いくら消すかを図でつかむ … 期末に残った在庫の中の利益(期末在庫×売価に対する利益率)だけを消し、取引高は全額相殺する流れを、同じ数字の図と仕訳で確かめます(連結会計基準 第35項・第36項)。
- ダウン・アップ・子会社どうしの負担を比べる … 消去は全額、負担は売手の子会社の持分比率で按分する「全額消去・持分按分負担方式」を、非支配株主持分の動きまで追えます(同 第38項)。
- 税効果を売手の税率と課税所得の上限で計算する … 繰延法による税効果、課税所得の上限(未実現損失は損金算入前の課税所得)、翌期の取崩しを途中式つきで表示します(税効果適用指針 第34項〜第36項)。
- 関連会社との取引を持分相当額で確かめる … ダウン・アップの消去科目(原則・容認)、全額消去の例外、投資の額を超えたときの貸付金・持分法適用に伴う負債への振替を扱います(移管指針第7号 第11項〜第13項・第20項・第21項)。
- 数字を変えて翌期まで確かめる … 11のプリセット(事例A〜K)から始めて、在庫・利益率・持分比率・税率・課税所得・耐用年数などを変えると、消去額・税効果・当期純利益への影響・翌期の開始仕訳が連動して変わります。
使い方(3ステップ)
- 基礎タブで考え方をつかむ … まず①〜③(未実現利益とは・どこを消すか・計算)を読み、事例Aの300がどこから来るかを押さえます。
- 設例で1ステップずつ追う … 設例・基礎の事例A〜C(連結子会社)、設例・応用の事例D〜H(持分法・特殊論点)を、取引高の相殺→計算→消去→税効果→翌期の順に進めます。
- シミュレーションで数字を変える … 設例から「この事例の数字でシミュレーション」で開き、1か所だけ変えて、どのKPIと仕訳が動くかを確かめます。
よくあるつまずき
- 原価への上乗せ率をそのまま掛ける … 在庫は売価で計上されています。上乗せ率25%なら、在庫×25%÷125%で計算します。
- アップストリームで持分だけ消す … 資産からは全額を消し、税効果控除後の額を売手の子会社の持分比率で非支配株主に負担させます。
- 税効果に買手の税率を使う … 日本基準は売却元の税率(繰延法)。回収可能性は判断せず、対象額は売手の売却年度の課税所得が上限です。
- 「非連結子会社なら全額消去」と覚える … 全額消去になるのは連結会社が売手・非連結子会社が買手のとき。非連結子会社が売手なら持分相当額です。
- 関連会社の赤字を投資額以上まで取り込む … 追加の負担義務(債務保証など)がなければ投資ゼロで止め、超える分は未認識の損失として翌期以降の利益と相殺します。
判定は簡易です。子会社・関連会社の判定は議決権割合(50%超・20%以上50%以下)による学習用の簡易判定です。実際の判定は連結範囲ラボで扱う支配力基準・影響力基準で行ってください。事例の数値は、各基準の設例と同じ考え方で作った独自の数値です。
根拠にした基準
- 企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」
- 企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」、移管指針第7号「持分法会計に関する実務指針」
- 企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」
- (参考)IFRS第10号、IAS第28号、IAS第12号
項番号と改正の反映状況は、ラボ内の「このツールの前提条件」に基準確認日(2026年9月19日)とあわせて記載しています。
あわせて読む・調べる
- シリーズの前後:持分法ラボ(関連会社への投資と持分法の手続)/資本連結ラボ(支配を獲得したときの連結仕訳)
- 全体像:連結決算ラボ(総合ナビ)
連結決算ラボ シリーズ
連結決算の10論点を、図解・設例・シミュレーションで学ぶツール群です。
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