このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります連結キャッシュ・フロー計算書ラボの図をそのまま使って、迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。
このラボでできること
- 連結C/Fの全体像と資金の範囲をつかむ … 現金及び現金同等物の範囲、負の現金同等物、3つの区分、利息・配当金の2つの方法、法人税等の表示を図で確かめます(連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準 第一〜第三、移管指針第6号 第2項〜第11項)。
- グループ内の資金移動を消す … 売上・仕入の代金、貸付けと利息、配当を、P社・S社・単純合算・連結消去・連結の精算表とCF消去仕訳で追います。非支配株主への配当が財務活動に残る理由も示します(作成基準 第二の三、移管指針第6号 第19項・第22項)。
- 連結ならではの論点を設例で確かめる … 子会社株式の取得・売却の純額表示と注記、支配が続く追加取得、未達、グループ内の手形の割引、在外子会社の換算差額、外貨建ての親子間貸付金の為替差損、非資金取引、持分法適用会社からの配当、組織再編(事業譲受・事業譲渡・合併)(移管指針第6号 第8-2項・第9-2項・第17項・第20項・第23項・第24項・第45項・第46項・第49項)。
- 注記の書き方を注記例で確かめる … 期末残高と連結B/S科目の関係(現金及び預金から現金及び現金同等物への調整)、連結範囲の変動・事業の譲受け・譲渡の資産・負債の内訳、重要な非資金取引を、注記例の形で示します(作成基準 第四)。
- 作り方と書き方の違いを比べる … 間接法と直接法で同じ小計になること、簡便法と原則法で同じ営業CFになることを、同じ数字で示します(作成基準 第三の一、移管指針第6号 第12項・第47項)。
- 数字を変えて確かめる … 相殺消去・子会社株式の取得と売却・在外子会社の換算差額・間接法と直接法・外貨建て親子間貸付金・組織再編の6つのモードで、プリセットから始めて数字を変えると、表・図・仕訳・注記が連動して変わります。
使い方(3ステップ)
- 基礎タブで考え方をつかむ … まず①〜④(連結C/Fとは・資金の範囲・負の現金同等物・3区分)と⑨(相殺消去)を読みます。
- 設例で1ステップずつ追う … 設例・基礎①〜⑥(原則法の消去、表示方法の比較、間接法と直接法、簡便法)、設例・応用①〜⑪(連結範囲の変動、未達、手形、外貨、非資金取引、持分法、外貨建て貸付金、組織再編)を順に進めます。
- シミュレーションで数字を変える … 設例から「この設例の数字でシミュレーション」で開き、1か所だけ変えて、どの区分の数字と仕訳が動くかを確かめます。
よくあるつまずき
- S社の数値に持分比率を掛けて合算する … 連結C/Fは子会社のCFを全額合算します。持分比率は、配当の受取先(親会社・非支配株主)の計算に使います。
- 非支配株主への配当まで消去する … 消すのは親会社向けの配当だけです。非支配株主への配当はグループ外への支払として、財務活動に独立掲記します。
- 子会社株式の取得代金を全額「支出」にする … 連結の範囲が変わる取得は、取得した子会社の現金及び現金同等物を差し引いた純額です。売却も同じく、手放す子会社の現金を差し引きます。
- 支配が続く追加取得を投資活動にする … 連結の範囲が変わらない取得・売却は、非支配株主との取引として財務活動です。関連して生じた費用は営業活動です。
- 連結で消した親子間貸付金の為替差損を、そのまま営業CFに残す … 貸付金と借入金は消去されても、親会社の為替差損益は連結P/Lに残ります。資金は動いていないので、間接法では利益から加減します(重要性が乏しければ換算差額に含めることもできます)。
- 簡便法を「連結B/S・P/Lから自動で作れる」と考える … 固定資産の取得額・売却額、借入れ額・返済額などの追加情報を集めて、原則法と同じ情報になるよう調整します。
学習用の設例です。設例は、実務指針の設例と同じ種類の論点を独自の数値で小さく切り出したものです。税効果、為替換算調整勘定の取崩し、段階取得などは計算せず、説明にとどめています。実際の開示では、採用している表示方法(利息・配当金の区分、直接法・間接法)を継続して適用してください。
根拠にした基準
- 企業会計審議会「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」(第一〜第四・注解)、企業会計基準第44号による改正(2026年。法人税等の表示区分。適用時期は企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」の2026年改正と同じ)
- 移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」(第1項〜第51項・設例)
- 企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」
- (参考)IAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」、IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」
項の構成と改正の反映状況は、ラボ内の「このツールの前提条件」に基準確認日(2026年9月27日)とあわせて記載しています。
あわせて読む・調べる
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