このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事がありますAI・クラウド活用ガイドラインラボの図をそのまま使って、迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。
📖 この論点が、会社で起きると ── 経理財務部の物語
このラボの論点が、会社の経理財務部で起きると。担当者が契約書を個人のAIサービスに入れてしまったところから、止めて報告し、記録を残し、部のルールを決め、AIで読んだ結果の誤りに向き合うまでを描いた連続ストーリーです(舞台は架空の上場会社の経理財務部)。
第1話(9月9日)|80件の契約書は、誰が読むのか ▶契約書20件を、個人で使っていたAIに入れていた。部長は「いったん止めよう」
第2話(9月28日)|調査票の空欄 ▶入力が学習に使われる設定だったと分かる。履歴を消し、経緯を記録する
第3話(10月5日)|決めたことと、聞くこと ▶部会で「外部のAIに入れない4つ」を決める。ルールは仮で、3か月後に見直す
第7話(10月15日)|二人で読む ▶AIで読んだ1件に、特約の見落とし。AIか人かより、間違いを見つける仕組み
🎧 動画で聞くAI・クラウド活用ガイドラインラボの音声解説(10分)
ラボの図と、会話解説記事の先生とハルカの会話で、AIへの入力=外部送信から、情報の区分・3つの鉄則・よくある誤解・税理士 in the loop までを解説します。クリックすると再生が始まります(YouTubeで開く)
このラボでできること
- 入力前から出力後までの「7つのチェックポイント」を1枚の図でつかむ … 入力したい情報 → Q1 マイナンバー → Q2 機密・個人情報 → Q3 公開・一般情報 → 禁止/区分A/区分B → AI等で処理 → 出力を確認 → 最終責任は税理士、を段ごとの説明とともに追えます(概要版 図解、文書A 第2章・図1-1)。
- 抽象的な論点を動く図で確かめる … 「入力=外部送信」の行き先が対策で変わる図、2つの法令(個人情報保護法・税理士法)の条文をたどる4ステップ、3つの鉄則を外すと何が起きるか、Human in/on the loop と「税理士 in the loop」の違いなどを、ボタンで切り替えて見られます。
- 15の業務シーンと9つの「困った」を1段ずつ歩く … 文書Aの活用事例No.01〜15(区分B 6件・区分A 9件)を中心の図で、第7章の相談例と場面別の事故例をインシデント対応の5段階で追えます。
- 判定シミュレーションで自分のツールを当てはめる … 入力する情報の性質・ツールの属性(プラン・DPA・学習オフ・承認・本店所在地・同意)・場面を選ぶと、禁止/区分A/区分Bの判定、足りない措置、承認申請書(様式2)の記載イメージが出ます。
- 法令の根拠と、経理部への読み替えを確かめる … 税理士法・個人情報保護法・番号法・AI法・著作権法・不正競争防止法の条文が、どの鉄則・様式につながるかを条文マップで見られます。応用タブの最後に、事業会社の経理部に当てはめるときの読み替え(taxjudgeの整理)を置きました。
使い方(3ステップ)
- 基礎タブで考え方をつかむ … 「2つの輪」で扱っている情報を確かめ、判定フローQ1→Q3・3つの鉄則・2つの法令・出力面のリスクを順に読みます。
- 設例と「困ったとき」で1段ずつ追う … 設例タブの15シーンを区分B(一般情報)から区分A(顧問先情報)へ、困ったときタブの9ケースを「止める→記録→報告→対応→再発防止」の5段階で追います。
- 判定シミュレーションで当てはめる … プリセット「企業版で顧問先の月次レポート下書き」から始めて、プランを無料版に変える、学習オフを外す、マイナンバーを含めるなど条件を崩し、判定と足りない措置がどう変わるかを確かめます。
よくあるつまずき
- 「自分のPCで作業している」感覚でAIに入力する … 実態は事務所の外、多くは海外のサーバーへの送信です。何も対策をしなければ、規約上「学習」「機能改善」に使われ、個人データなら必要な同意等を欠く第三者提供(法令違反のおそれ)、守秘義務の対象情報なら守秘義務違反になり得ます(文書A 1-6-3)。
- 企業版を契約すれば終わりだと思う … DPAの締結と学習利用オフは企業版でも必ず規約・設定画面で確認し、確認日を記録します。委託として整理できるかは契約の名称ではなく、利用目的・契約内容・事業者の実際の取扱いで判断します。さらに委託先の監督(第25条)と、外国の事業者への提供に当たる場合の相当措置(第28条)の2つの定期確認を年1回以上行います(鉄則2・3)。
- マイナンバーは黒い四角を重ねれば隠せたと思う … 基準は「復元できないこと」。図形を重ねただけのPDFは文字データが残り、提供したことになります。紙で隠してからスキャンするか、PDFの墨消しでデータを削除します(文書B 3-3)。
- 「人が確認した」なら顧問先に渡してよいと思う … 税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の独占業務。確認する人が「税理士であること」が求められます(税理士 in the loop、文書A 1-6-4)。
- 日本法人があれば国外の問題は起きないと思う … 保存場所が国内でも、契約相手・処理場所・再委託先・国外からのアクセスまで国内と確認して初めて、外国第三者提供と外的環境把握の論点が外れます。海外で保存・処理されるなら外国の制度を把握して安全管理措置を講じ、外国の事業者への個人データの提供に当たる場合は第28条の要件(相当措置の年1回以上の確認など)も見ます。判定シミュレーションでは、国内完結が未確認のままなら「確認未了」になります(文書B 2-4・第7章)。
- 一般情報の調べものに顧問先名を書き添える … 固有名詞や個別事情を入れた瞬間に区分Bから区分Aに変わり、承認済みの企業版でしか使えなくなります(文書A 第2章・1-3)。
学習用のツールです。日本税理士会連合会デジタル・システム委員会「税理士事務所のためのAI・クラウド活用ガイドライン」Ver1.0(令和8年9月25日公開。概要版・文書A 実務指針編・文書B 詳細解説・法的根拠編・文書C 事務所導入・規程集)を、理解のために要約・図解したものです。図は原典の構造をもとに独自に描き直し、正確な表現は原典で確認してください。原典が例示するサービス名は例示であり特定サービスの推奨ではありません。規程ひな型・様式の全文は収録せず、記載イメージは独自の文例です。判定シミュレーションは学習用の簡易判定(入力の可否)で、AIエージェントの実行条件や国外移転の根拠の確認は別途必要です。実際の判断は事務所の管理責任者が規程と原典に照らして行ってください。経理部への読み替えでは、自社の税務処理の判断は税理士業務と区別し、重要・難しい論点を顧問税理士に相談する位置づけにしています。「経理部向けの読み替え」はtaxjudgeの整理で、原典にはありません。
根拠にした資料
- 日本税理士会連合会 デジタル・システム委員会「税理士事務所のためのAI・クラウド活用ガイドライン ~AIを安全に、積極的に使いこなすために~」Ver1.0(令和8年9月25日公開):概要版/文書A 実務指針編/文書B 詳細解説・法的根拠編/文書C 事務所導入・規程集(AI・クラウド利用規程ひな型 全19条、様式1〜10)。原典は日税連の会員専用ページに掲載(2026年9月30日付お知らせ「税理士事務所のためのAI・クラウド活用ガイドラインの策定について」)
- 税理士法(第1条・第2条・第38条・第41条の2・第52条・第54条)、個人情報の保護に関する法律(第25条・第26条・第27条・第28条)、個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A 7-53(令和7年7月1日版)、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(第9条・第19条・第20条)
- 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和7年法律第53号、令和7年9月1日全面施行)、総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン 第1.2版」(令和8年3月31日)、著作権法(第13条・第30条の4)、不正競争防止法(第2条第6項)
確認日は2026年10月14日です。法令の日付は原典(文書A 参照一覧・文書B)の記載によります。
あわせて読む・調べる
- 経理・会計事務所のAI活用:taxjudge トップの「経理AI・サービス(週刊ピックアップ)」から最新のAIツール動向を確認できます。
- ラボ一覧:学習ラボの一覧(会計基準・税法・開示指針のラボ)
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