このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります減損会計ラボの図をそのまま使って、迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。
このラボでできること
- 減損の5段の流れを1枚の図でつかむ … グルーピング → 兆候 → 認識の判定(割引前CF) → 測定(回収可能価額) → 配分と減損後。段をクリックすると、基準の根拠(基準 二 1.〜8.、適用指針第7〜59項)と「途中で終わる出口」が分かります。
- 兆候の目安と判定・測定を動く図で確かめる … 2期連続の営業赤字・50%の市場価格下落(第12・15項)、天秤の判定(基準 二 2.)、正味売却価額と使用価値の高い方(注1)、最頻値と期待値・リスクの反映先(注6、第39項)、20年ルール(注4、第18項)。
- 原典の設例1〜10を枝番まで独自数値で追う … グルーピングの設例1-1〜1-6、20年超(設例2型)、将来CFの範囲(設例3型)、建設仮勘定(設例4型)、期待値(設例5型)、割引率4種(設例6型)、共用資産(設例7-1・7-2型)、のれん(設例8型)、旧リース(設例9型)、土地再評価(設例10型)を、仕訳とまとめ表つきで1ステップずつ。
- 数字を変えて試す … 単一の資産グループ(兆候→判定→測定→配分→翌期の償却)、共用資産(より大きな単位/配分法、超過額の3つの配分方法)、のれん(分割→より大きな単位/優先配分)、割引率(ハードルレート・税引前WACC・市場利回り・ノンリコース)、土地再評価差額金の5モード・19プリセット。Undo/Redo付き。
- IFRS(IAS 36)との違いを数字で見る … 同じ数字で日本基準は「認識せず」、IFRSは「減損」になる例、戻入れの有無、将来CFの範囲(コミットの有無・性能向上)を含む論点別の比較表。本編は日本基準専用で、IFRSはこのタブだけです。
使い方(3ステップ)
- 基礎タブで考え方をつかむ … 「なぜ減損か」の2店舗の図から始め、5段の流れ・グルーピング・兆候・判定・測定・配分・共用資産とのれん・減損後と開示を順に。各図のボタンや段をクリックすると説明が変わります。
- 設例で1ステップずつ追う … 設例・基礎の「導入設例」で店舗1つの減損を仕訳と翌期の償却まで通し、原典の設例1〜10と同じパターンの設例を右のプルダウンで切り替えます。
- シミュレーションで数字を変える … 設例の「この設例の数字でシミュレーション ▶」から同じ数字で開き、将来CF・割引率・正味売却価額・配賦割合を変えて、判定と減損損失がどう動くかを見ます。
よくあるつまずき
- 時価が下がった=減損ではない … 市場価格の著しい下落(50%程度以上なら少なくとも兆候、50%未満でも処分予定など可能性が高ければ個別判断:第15・89項)は兆候にすぎず、割引前の将来CFで帳簿価額を回収できれば減損しません(基準 二 1.・2.)。
- 割引前と割引後を混同する … 認識の判定は割引前・リスクを反映しない将来CF(第19項)、測定は税引前の割引率で割り引いた使用価値(第43・45項)。リスクは将来CFか割引率のどちらか一方に反映します(注6)。
- 共用資産・のれんの順序 … まず資産グループごと、その後、より大きな単位(注7)。比べる帳簿価額は「減損控除前」の各グループ+共用資産(第48項(2))。増加額は原則として共用資産・のれんへ、簿価−正味売却価額(のれんは簿価)を超える分は各グループへ(注8・注11)。
- 20年ルールの置き換え … 主要な資産の年数が20年を超えるときは、21年目以降を「20年経過時点の回収可能価額」に置き換えて加算します。単純に20年で打ち切るのではありません(注4、第18項(2))。
- 減損後は戻さない・償却は続く … 回収可能価額が回復しても戻入れはせず(基準 三 2.)、減損後の帳簿価額で減価償却を続けます。遊休資産の償却費は営業外費用(第56項)。
学習用の簡易計算です。将来キャッシュ・フローは「1年目の金額 × 一定の成長率」の年次列、減価償却は定額法・残存価額ゼロ、割引は年1回複利、端数は四捨五入です。期間ごとに異なる割引率(第44項)、外貨建ての換算(第20・30・35項)、減損損失に係る税効果(土地再評価の設例を除く)は計算しません。設例は適用指針の設例1〜10と同じパターンを独自の数値で組み立てており、原典の数値は画面に出していません。金額の入力は整数・絶対値1兆以下、年数は1〜40年に限定しています。実務の判断は、個別の事実関係と最新の基準・指針で確認してください。
根拠にした基準
- 企業会計審議会「固定資産の減損に係る会計基準」および「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(2002年8月9日)本文 一〜四・注解(注1)〜(注12)
- 企業会計基準適用指針第6号「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(2003年10月31日公表、2024年9月13日改正、2025年10月16日最終改正。2026年7月7日公表の企業会計基準第27号の修正を反映した版)第3〜65-2項、結論の背景第68-2〜146項、設例1〜10
- 企業会計基準第18号「資産除去債務に関する会計基準」(2024年9月13日改正)第43・44項、企業会計基準適用指針第21号「資産除去債務に関する会計基準の適用指針」(減損との関係のみ)
- IFRS:IAS 36「資産の減損」(IFRSとの違いタブの参考情報)
基準・適用指針の内容は2026年10月11日に原典のPDFで確認しました(基準確認日:2026年10月11日)。会計基準の原文はASBJ(企業会計基準委員会)で公開されています。
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