このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります収益認識ラボ①の図をそのまま使って、迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。
このラボでできること
- 5つのステップの全体像を図でつかむ … 「契約の識別→履行義務の識別→取引価格→配分→充足時に収益認識」の流れを、企業会計基準第29号・適用指針第30号の項番号つきで確認できます(基準 第16・17項)。
- 契約・履行義務・認識時点の判定を○×で追う … 契約の識別の5要件(第19項)、別個の判定(第34項・適用指針第5〜7項)、一定の期間の3要件(第38項)を、原典の設例と同じパターンで1つずつ判定します。
- 原典の設例1〜9をすべて独自の数値で … 設例1(5ステップ)、設例2(回収可能性)、設例3・4(契約変更)、設例5・6(別個の判定)、設例7・8(一定の期間か一時点か)、設例9(未据付の設備と進捗度)の全15ケースを、仕訳つきで1ステップずつ追えます。
- 数字を変えて確かめる … 独立販売価格による配分と年度別の収益(前受なら契約負債、後払なら契約資産)、契約変更(第30項か第31項(1)か)、工事の契約変更の累積的な修正(第31項(2))、進捗度(適用指針第22項の除外の有無)の4テーマ。Undo・Redo・リセット付き。
- IFRS第15号との違い … 考え方はほぼ同じで、違いは代替的な取扱い(適用指針第92〜104項)と契約コストの扱い(基準 第109項)が中心。出荷基準の影響を数値で比べられます。
使い方(3ステップ)
- 「基礎」タブで考え方をつかむ
範囲、5つのステップ、契約の識別・結合・変更、履行義務の識別、一定の期間か一時点か、支配の移転、進捗度、契約資産・契約負債の順に図で確認します。実務の論点は「応用」タブ(処理早見表つき)で。 - 「設例」タブで1ステップずつ追う
設例・基礎は5ステップ・回収可能性・統合サービス・汎用インストール・設備と据付・手付金のみの分譲住戸。設例・応用は契約変更(2件)・特殊な装置・カスタマイズ・専用消耗品・コンサルティング・分譲住戸(2件)・未据付の設備です。 - 「シミュレーション」で数字を変える
設例の「この設例の数字でシミュレーション ▶」から、同じ数字が入った状態で開けます。
よくあるつまずき
- 請求額をそのまま売上にする … 取引価格は独立販売価格の比率で履行義務に配分します(第66項)。前受けした保守料などは契約負債です(第78項)。
- 「単独で使える=別個」と考える … 第34項(1)を満たしても、重要な統合サービスや著しい修正があれば(2)で結合します(設例5・6-2)。
- 追加発注はすべて別の契約として処理する … 独立販売価格相当の増額でなければ第31項の処理になります(設例3)。
- 成果物を最後に渡すから一時点と決めつける … 転用できない資産と、完了部分の対価(合理的な利益を含む)を受け取る強制力のある権利があれば一定の期間です(設例7・8-2)。
- 未据付の調達品のコストで進捗度を上げる … 要件を満たす場合は進捗度から除き、コストと同額の収益を認識します(適用指針第22項・設例9)。
学習用の簡易計算です。シミュレーションの変動対価は「工事の契約変更」の割増金だけを扱い、その他の変動対価・重要な金融要素・消費税等は考慮しません。契約変更の判定は「追加分の単価が独立販売価格と一致するか」で機械的に行っており、実務では第30項(2)の「特定の契約の状況に基づく適切な調整」も考慮します。判定だけの設例は、原典の前提条件を置いた場合の結論で、実際の判断は契約条件・法令・判例等を踏まえて行います。
根拠にした基準
- 企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(2024年9月13日最終改正)
- 企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」(2024年9月13日最終改正、2025年10月16日公表の企業会計基準第37号による修正を反映)および設例1〜9
- IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(IFRSとの違いのタブのみ)
基準の内容は2026年9月29日にASBJ公表のPDFで確認しました(基準確認日:2026年9月29日)。原文はASBJ(企業会計基準委員会)で公開されています。
あわせて読む・調べる
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