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税効果会計ラボ【応用編】|先生と一緒に図で学ぶ企業の分類・スケジューリング・繰越欠損金

税効果会計ラボ【応用編】

無料の学習ツール「税効果会計ラボ」の読み方ガイドです。ラボの応用タブから、実務で迷いやすい論点を選んで、先生と生徒の会話形式で見ていきます。基礎タブの内容は基礎編で扱っています。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

🎧 動画で聞く監査を納得させる税効果の回収可能性(21分)

この記事の先生とハルカの会話と、ラボの図で解説する音声動画です。分類の例外・スケジューリング不能差異・タックス・プランニング・長期の差異・繰越欠損金・グループ通算・2026年改正を扱います。クリックすると再生が始まります(YouTubeで開く)

📋 処理早見表
差異の種類分類1分類2分類3分類4分類5根拠
スケジューリング可能:翌期に解消○○○○ 翌期の見積りの範囲×第18・20・23・27・31項
スケジューリング可能:2〜5年目に解消○○○ 5年以内の見積りの範囲××第20・23・27項
スケジューリング可能:5年超で解消○○△ 第24項で説明できれば××第23・24項
解消が長期(退職給付・建物の償却超過)○○○ 最終解消年度まで△ 翌期分のみ×第35項
スケジューリング不能(土地の減損など)○△ 第21項ただし書き×××第13・18・21項
税務上の繰越欠損金○○○ 5年以内の見積りの範囲△ 翌期の見積りの範囲×第11項また書き・第15〜31項
その他有価証券の純額の評価差損(不能・一括)○○△ 見積可能期間の範囲××第39項(2)
繰延ヘッジ損失○○○△ 第6項で判断△ 第6項で判断第46項

○=回収可能性あり、△=条件つき、×=原則として回収可能性なし。項番号は適用指針第26号。将来減算一時差異は、まず解消見込年度が対応する将来加算一時差異の解消見込額と相殺し、残りを見積可能期間内の課税所得と相殺します(第26号 第6項(3)・第11項)。シミュレーションは、この相殺を見積可能期間の外で解消する分にも行います。「相殺しない」は影響を確かめるための比較用の仮定で、会計方針として選べるものではありません。

はじめに

応用タブの入口 ── 処理早見表

📍 ラボの場所:応用タブ 📋
ハルカ
先生、基礎編で「回収可能性がいちばん大変」と聞きました。応用タブは、どこから読めばいいですか。
先生
まず早見表を見てごらん。縦が差異の種類、横が分類1〜5で、○×△が回収可能性の結論なんだ。応用タブは、この△の中身を1つずつ説明しているよ。
ハルカ
△がけっこう多いですね。「第24項で説明できれば」「翌期分のみ」…。
先生
その△が実務の迷いどころなんだ。今日は、分類の要件の読み方、分類の例外、スケジューリング不能な差異、タックス・プランニング、長期の差異、繰越欠損金、グループ通算、2026年改正の順に見ていこうか。
ラボの応用タブを開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📝 【早見表】繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針早見表を開く ▶
📙 応用 A1 ラボの図
1年目2年目3年目4年目5年目6年目7年目8年目9年目10年目分類1全額(スケジューリング不能分も)分類2スケジューリングできる範囲分類3おおむね5年+長期の差異分類4翌期のみ分類5原則なし
応用 A1

分類の要件の読み方 ── 「臨時的な原因」と「重要な欠損金」

📍 ラボの場所:応用タブ A1
ハルカ
分類は、過去3年と当期の課税所得を見れば機械的に決まるんですよね。
先生
数字だけでは決まらないんだ。分類2と3は臨時的な原因を除いた課税所得で見る。一方で、重要な欠損金があるかは実額で見るよ。どの年の、どんな所得や欠損を除くかが論点なんだ。
迷いポイント 当期だけ臨時の損失で赤字なら、分類2のまま?
ハルカ
工場の火災のような臨時の損失なら、除いて考えれば分類2のままですよね。
先生
臨時的な原因を除くのは「所得が安定しているか」の判定だけなんだ。実額の赤字が重要な欠損金に当たるなら、分類2・3の要件を満たさず、分類4になるよ。「重要な」「安定的」「大きく」には数値の目安が示されていないから、会社の判断になるんだ。
ハルカ
「重要」に数字がないなんて…。私の「おやつはちょっとだけ」と同じくらい、あいまいです。
先生
だから会社ごとに判断基準を決めて、毎期同じ物差しで使うんだよ。
💡 そうだったのか!
分類2・3の判定は臨時的な原因を除いた所得、重要な欠損金の判定は実額。同じ年でも2つの数字を使い分けます。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「分類の目安判定」を開く(臨時の損失で当期だけ赤字の会社)
  2. 右の「実額がマイナスの年の欠損金」を「重要な欠損金とみる」から「重要ではない」に変える

👀 判定結果が 分類4 → 分類2 に変わります。同じ数字でも、欠損金を重要とみるかで分類が2段階動きます。

ラボを開く ▶
📝 【判定】繰延税金資産の回収可能性|会社区分(分類1〜5)の自己診断と試算判定ツールを開く ▶
📙 応用 A2 ラボの図
① 分類3の見積期間(第24・25項)1年2年3年4年5年6年7年8年原則おおむね5年第24項5年超も説明できれば回収可能第25項5年より短くなる場合も② 分類4の会社でも、根拠があれば上の分類として扱える(第28・29項)分類4(翌期の所得だけ)5年超、所得が安定的に生じると説明できる → 分類2扱い(第28項)3〜5年程度は所得が生じると説明できる → 分類3扱い(第29項)見積りの前提:機関の承認を得た業績予測を、外部・内部の情報と整合するよう修正して使う(第32項)
応用 A2

分類を上げる・広げる例外 ── 第24・25・28・29項

📍 ラボの場所:応用タブ A2
ハルカ
分類3の会社は、5年分しか見積りに使えないんですよね。
先生
原則はおおむね5年だよ。ただ図の①のとおり、所得が大きく増減している原因や中長期計画、過去の計画の達成状況から説明できれば、5年を超えても回収可能にできる(第24項)。逆に第25項のとおり、5年より短くなることもあるんだ。
迷いポイント 分類4の会社は、どうやっても翌期分だけ?
ハルカ
分類4になったら、もう翌期分しか計上できませんよね。
先生
図の②のとおり、重要な欠損金が生じた原因、中長期計画、過去の計画の達成状況、過去3年と当期の所得・欠損の推移などを勘案して、5年超にわたり所得が安定的に生じると説明できれば分類2、おおむね3〜5年なら分類3として扱えるんだ。どちらも「合理的な根拠をもって説明する」ことが条件だよ。
💡 そうだったのか!
分類3の5年、分類4の翌期は原則。合理的な根拠で説明できれば、見積期間や分類を広げられます(第24・28・29項)。
📝 繰延税金資産の回収可能性とは?84社のKAM分析で見る監査の着眼点記事を読む ▶
📙 応用 A3 ラボの図
将来減算一時差異いつ損金になるか見積れる?はいスケジューリングして、分類に応じて判断(貸倒引当金のように実績で見積るものも含む:第13項)いいえスケジューリング不能①一定の事実の発生待ち②意思決定・計画待ち(第3項(5))分類1回収可能(全額)分類2いずれ損金になると合理的に説明できれば可(第21項)分類3〜5原則として回収可能性なし減損の例:償却資産 → 減価償却で解消するのでスケジューリング可能(ただし第35項の長期扱いはしない)土地など非償却資産 → 売却等の意思決定・実施計画がなければスケジューリング不能(第36項)
応用 A3

スケジューリング不能な差異と分類2のただし書き

📍 ラボの場所:応用タブ A3
ハルカ
売る予定のない土地の減損は、繰延税金資産を計上できますか。
先生
図の分かれ道で「いつ損金になるか見積れる?」が「いいえ」になるから、スケジューリング不能な差異なんだ。原則として、損金算入の時期が明確になるまで計上しないよ。
迷いポイント スケジューリング不能なら、どの分類でも計上できない?
ハルカ
スケジューリング不能なら、分類1の会社でもだめですよね。
先生
分類1は全額計上できるんだ。分類2も、将来いずれかの時点で損金になると合理的に説明できれば計上できるよ(第21項ただし書き)。分類3〜5は原則として計上できないんだ。
ハルカ
いつ損金になるか分からない…。実家の猫のこむぎが、いつ膝に乗ってくるか分からないのと同じですね。
先生
こむぎは待っていればいずれ来るけれど、土地の減損は売却の意思決定がないと、いつまでも来ないんだよ。
💡 そうだったのか!
スケジューリング不能な差異は分類1は全額、分類2はただし書きで説明できれば可。分類3以下は原則として計上できません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクからシミュレーションを開く(売却予定のない土地の減損 2,000・分類3)
  2. 右の「企業の分類」を分類3から分類1に変える

👀 繰延税金資産 0 → 600。分類2に戻して「分類2:不能な差異のただし書き(第21項)」を「適用する」にしても 600 になります。

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📙 応用 A4 ラボの図
含み益のある土地簿価 200 / 時価 700売却売却益 500(将来の課税所得)充当将来減算一時差異の回収に使える(含み益の金額の妥当性も必要:第33項)分類ごとの「織り込める条件」(第34項)分類1織り込む必要なし(もともと全額回収可能)分類2事業計画等で売却の意思決定が明確+経済的合理性がある分類3見積可能期間(おおむね5年)内に売却する意思決定がある分類4機関の承認・決裁・契約等で明確で、確実に実行される見込み → 翌期の見積りに分類5原則不可。欠損金を十分に上回る含み益があり分類4と同じ条件を満たせば例外下の分類ほど「意思決定の明確さ」「実行の確実さ」が厳しく求められる
応用 A4

タックス・プランニング ── 含み益の実現

📍 ラボの場所:応用タブ A4
ハルカ
含み益のある土地を持っていれば、その含み益で繰延税金資産を回収できますか。
先生
売る計画があれば、図のとおり売却益 500 を将来の課税所得として使えるんだ。これがタックス・プランニングだよ。含み益の金額が妥当かどうかも見るんだ。
迷いポイント 含み益があるだけで、織り込める?
ハルカ
時価 700 の土地があるなら、売らなくても含み益 500 は数えていいですよね。
先生
織り込むには売却の意思決定が要るんだ。しかも分類が下がるほど条件が厳しくなる。分類2は事業計画等で意思決定が明確、分類3は5年以内に売る意思決定、分類4は機関の承認や契約で確実に実行される見込みが必要だよ。
💡 そうだったのか!
タックス・プランニングは売却の意思決定が前提。分類が下がるほど「明確さ」と「実行の確実さ」が厳しく求められます。
📙 応用 B1 ラボの図
例:退職給付引当金が、従業員の退職に合わせて30年かけて解消する解消額1年5年10年20年30年分類1・2全額 回収可能性あり分類3最終解消年度まで(5年超も)分類4翌期に解消する分だけ分類5原則なし分類3のポイント:通常は5年分だけなのに、長期の差異は最終解消年度まで見られる(第35項)償却資産の減損には第35項を使わない(第36項)/役員退職慰労引当金は退任時期を見込めるかで判断(第37項)
応用 B1

解消が長期の差異・減損・役員退職慰労引当金

📍 ラボの場所:応用タブ B1
ハルカ
退職給付引当金は30年かけて解消するそうです。分類3の会社なら、5年分しか計上できませんよね。
先生
解消が長期の差異には特別な扱いがあるんだ。図のとおり、分類3でも最終解消年度までに解消する分は回収可能性ありとされる(第35項)。分類1・2は全額、分類4は翌期分だけ、分類5は原則なしだよ。
迷いポイント 償却資産の減損も「長期」に入れていい?
ハルカ
建物の減損も何十年かけて解消するので、同じ長期扱いにできますよね。
先生
償却資産の減損は減価償却で解消するからスケジューリングはできるけれど、第35項の長期の扱いは使わないんだ(第36項)。役員退職慰労引当金は、退任時期を見込めるかどうかで判断するよ。
💡 そうだったのか!
退職給付・建物の償却超過は分類3でも最終解消年度まで回収可能。ただし償却資産の減損にはこの扱いを使いません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクからシミュレーションを開く(分類2の会社・退職給付 1,500 を含む)
  2. 「企業の分類」を分類3にし、次に分類4にする

👀 分類3では繰延税金資産 912 のまま(長期の差異 1,500 分の 450 を計上)、分類4では 216 に下がり、長期の差異の分は 0 になります。

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📙 応用 B4 ラボの図
例:繰越欠損金 1,000・毎年の所得見込み 400・控除限度 所得の50%・残りの繰越期間 3年所得 400控除 2001年目所得 400控除 2002年目所得 400控除 2003年目所得 400期限切れ4年目控除見込額 600× 30% =繰延税金資産 180使い切れない 400→ 評価性引当額将来の所得(欠損金控除前)の見積りは企業の分類に応じた期間で行う(第26号 第11項また書き)繰越外国税額控除は、控除余裕額が生じることが確実に見込まれる場合に計上(第47・48項)
応用 B4

繰越欠損金と繰越外国税額控除

📍 ラボの場所:応用タブ B4
ハルカ
繰越欠損金 1,000 に 30% を掛けて、繰延税金資産は 300 ですよね。
先生
図の例は中小法人等以外の法人を想定していて、控除限度は所得の50%なんだ。毎年の所得 400 に対して控除できるのは 200 までだね。残りの繰越期間が3年だから、控除できるのは 600。繰延税金資産は 600×30% で 180、残り 400 は評価性引当額だよ。
迷いポイント 欠損金は全額、いつか使える?
ハルカ
期限までに使い切れなくても、少しずつなら全部使えるんじゃないですか。
先生
控除限度と繰越期限の両方で上限が決まるんだ。控除限度は会社によって違って、中小法人等は原則として所得の全額まで控除できるよ。将来の所得の見積りも分類に応じた期間で行うから、分類4なら翌期の所得だけで見るんだ。
ハルカ
この会社だと、毎年半分までしか使えないなんて…。食べ放題なのに、お皿がすごく小さいお店みたいです。
先生
しかも閉店時間、つまり繰越期限があるんだ。間に合わない分は評価性引当額だよ。
💡 そうだったのか!
繰越欠損金の繰延税金資産は、控除限度×繰越期限×分類の見積期間で上限が決まります。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクからシミュレーションを開く(欠損金 1,200・分類4)
  2. 右の「企業の分類」を分類4から分類3に変える

👀 繰延税金資産 120 → 360、評価性引当額 240 → 0。翌期だけなら 800×50%=400 しか控除できませんが、5年で見ると 1,200 を使い切れます。

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📝 【国税庁タックスアンサー】No.5432 措置法上の中小法人及び中小企業者記事を読む ▶
📝 税効果注記データベース(上場会社の繰延税金資産内訳・評価性引当額・税率差異・繰越欠損金)データを見る ▶
📙 応用 C3 ラボの図
通算グループ全体の分類分類2自社(通算会社)の分類分類4(通算前所得で判定)将来減算一時差異は分類2 で判断グループが同じか上位→ グループの分類住民税・事業税(グループ通算の対象外)は、会社ごとに通常の方法で判断します(第42号 第8項)
応用 C3

グループ通算制度 ── 実務対応報告第42号

📍 ラボの場所:応用タブ C3
ハルカ
グループ通算制度の会社は、何の分類で回収可能性を判断するんですか。
先生
通算グループ全体の分類と、損益通算を考慮しない自社の分類を両方判定するんだ。図の例は、グループが分類2、自社が分類4。グループが同じか上位なので、将来減算一時差異は分類2で判断するよ。
迷いポイント 住民税・事業税も、グループの分類で判断する?
ハルカ
グループが分類2なら、住民税と事業税の分も分類2で計上できますよね。
先生
住民税・事業税はグループ通算の対象外だから、会社ごとに通常どおり判断するんだ。この例なら自社の分類4だね。同じ差異でも、法人税分は計上できて住民税・事業税分は計上できないことがあるよ。
ハルカ
一つの差異に、合格と不合格の通知が同時に届くなんて。どちらを冷蔵庫に貼ればいいか迷います。
先生
両方貼っておけばいいよ。税目ごとに分けて計算するのが正解なんだ。
💡 そうだったのか!
通算会社の将来減算一時差異はグループと自社のよい方の分類で判断(法人税・地方法人税)。住民税・事業税は会社ごとの通常の判断で、繰越欠損金には別の定め(第13項(3))があります。
📝 【国税庁タックスアンサー】No.5900 グループ通算制度の概要記事を読む ▶
📙 応用 D3 ラボの図
2026年7月7日公表2026年7月7日以後開始事業年度の期首早期適用できる2028年4月1日以後開始事業年度原則適用改正前(「法人税等」の定義)利益に関連する金額を課税標準とする税金改正後(企業会計基準第43号)課税対象利益を基礎とする税金対象の税金も、繰延税金資産・負債の計算方法も変わらない(用語・定義の整理が中心:適用指針第28号 第91項)
応用 D3

2026年7月の改正 ── 何が変わり、いつから

📍 ラボの場所:応用タブ D3
ハルカ
2026年7月に税効果会計の基準が改正されたと聞きました。計算を全部やり直すんですか。
先生
税効果会計については、図の下の帯のとおり、対象の税金も、繰延税金資産・負債の基本的な計算も変わらないんだ。「法人税等」の定義が「課税対象利益を基礎とする税金」になるなど、用語と定義の整理が中心だよ。
迷いポイント 改正後の用語は、すぐに使わないといけない?
ハルカ
公表されたのが2026年7月なら、今期の決算から使うんですよね。
先生
原則は2028年4月1日以後開始する事業年度からなんだ。2026年7月7日以後開始する事業年度の期首から早期適用もできるよ。それから、改正全体が「言葉の変更だけ」というわけではないんだ。同時に改正された第27号では、住民税(均等割)や事業税(付加価値割・資本割)を損益計算書の「法人税等」に含めず、内容に応じた区分に表示するよ(第18-2項)。表示は変わるので、段階利益や負担率の見え方には影響し得るんだ。
💡 そうだったのか!
税効果会計は対象の税金も基本計算も変わらず、用語・定義の整理が中心。ただし第27号では住民税(均等割)などの表示区分が変わります。原則適用は2028年4月1日以後開始事業年度からです。
📝 【早見表】税効果会計に係る会計基準の適用指針早見表を開く ▶

今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべて税効果会計ラボの画面そのものです。応用タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。

税効果会計ラボを開く ▶

今日のまとめ ── 迷いポイント早見表

迷いポイント答えラボ
臨時の赤字なら分類2のまま?重要な欠損金は実額で判定。当たれば分類4A1
分類4は翌期分だけ?合理的な根拠で説明できれば分類2・3扱い(第28・29項)A2
スケジューリング不能はどの分類も不可?分類1は全額、分類2はただし書きで可、分類3以下は原則不可A3
含み益があれば織り込める?売却の意思決定が前提。分類が下がるほど厳しいA4
分類3は長期の差異も5年分?最終解消年度まで回収可能(第35項)。償却資産の減損は除くB1
欠損金×税率がそのまま資産?控除限度・繰越期限・分類の見積期間で上限(例:180)B4
通算会社はグループの分類だけ?将来減算一時差異はよい方の分類。住民税・事業税は会社ごと、繰越欠損金は別の定めC3
2026年改正は言葉の変更だけ?税効果の計算は変わらない。ただし第27号で均等割等の表示区分が変わる。原則2028年4月以後開始年度D3
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。分類は臨時的な原因を除いた所得と実額を使い分けて決める。原則の見積期間は、合理的な根拠があれば広げられる。そして欠損金は、控除限度と繰越期限で上限が決まるんだ。
ハルカ
私の運動習慣は、臨時的な原因を除いても「大きく増減」しているので、分類3だと思います。ジムに通う月と通わない月の差が激しいので。
先生
振れが大きいという自己分析は合っているね。ただ、見積期間を広げるには、中長期計画と過去の計画の達成状況で説明できることが要るよ。
ハルカ
過去の達成状況……。3か月で退会したことが4回あります。当分、見積可能期間は1年でお願いします。
先生
正直な見積りは、監査でも好まれるよ。次の設例編では、入門の設例と基本の計算を1ステップずつ見ていこうか。

参考資料

企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」/企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」/実務対応報告第42号「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」/企業会計基準第43号/企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」(いずれも企業会計基準委員会)。
動画で聞く:増税で利益が増える?税効果会計を5つのステップで(YouTube・14分)
このシリーズの記事:基礎編/設例・入門と基本の計算編/設例・積立金と評価差額編/設例・回収可能性編/設例・特殊論点編
サイト内の関連:税効果注記データベース/評価性引当額とは?/回収可能性のKAM分析/KAM事例から学ぶ回収可能性/会社区分(分類1〜5)の自己診断/早見表:適用指針第26号/税負担率が法定実効税率より低いのはなぜ?/連結税効果ラボ/会計基準ラボ一覧

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。