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収益認識ラボ③【設例・ポイントとオプション編】|先生と一緒に図で学ぶ設例21・22・31 自社ポイント・更新オプション・他社ポイント・非行使部分

収益認識ラボ③【設例・ポイントとオプション編】|先生と一緒に図で学ぶ設例21・22・31 自社ポイント・更新オプション・他社ポイント・非行使部分

無料の学習ツール「収益認識ラボ③」の読み方ガイドです。ラボの設例タブから、ポイントとオプションの設例(設例21・22・31と商品券の非行使部分)を1つずつ、先生と生徒の会話形式で見ていきます。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

📘 設例・基礎6 ラボの画面

前提条件(独自の数値・設定)

  • A社は、商品の購入 10円ごとに 1ポイントを付与。顧客は将来の購入時に 1ポイント=1円の値引きを受けられる。
  • X1年度に顧客は商品 200,000円を現金で購入し、20,000ポイントを獲得。商品の独立販売価格は 200,000円。
  • A社は販売時点で、将来 90%(18,000ポイント)が使用されると見込んだ。
  • X1年度に 9,000ポイント、X2年度に 8,000ポイントが使用された。X2年度末に使用見込み総数を 95%(19,000ポイント)に更新。
① 契約の識別①編② 履行義務の識別保証・オプションライセンス③ 取引価格の算定本人と代理人他社ポイント④ 取引価格の配分ポイント更新オプション⑤ 充足時に収益認識ライセンス・買戻し委託・請求済未出荷このラボ③の範囲:特定の取引で、どのステップの判断が変わるか5ステップの原則はそのまま。保証・本人と代理人・ポイント・ライセンス・買戻しなどは、ステップ②〜⑤の判断に「特定の取扱い」を加えるもの
はじめに

設例21・22・31と非行使部分 ── ポイントとオプション

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎6 ステップ1
ハルカ
先生、今日はポイントの回ですね。基礎編で、重要な権利を与えるポイントは履行義務で、契約負債になると習いました。
先生
そうだよ。設例22で自社ポイントの配分と年度ごとの収益、設例21で更新オプションの簡便法、設例31で他社ポイント、最後に商品券の非行使部分を見るんだ。どれも「将来の値引きやサービスの約束」を、いまの売上からどれだけ切り離すかの話なんだよ。
ハルカ
切り離した分は契約負債になって、あとで売上に戻ってくるんですね。
先生
自社ポイントや更新オプションでは、契約負債から収益になるよ。ただし今日扱う他社ポイントは別で、第三者のために回収する額は未払金になって、自社の収益には戻らないんだ。ラボのステップで、数字を1つずつ確かめながら読んでいこうか。
設例・基礎タブの基礎6を開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📘 設例・基礎6 ラボの画面
○
契約を締結しなければ受け取れない値引きかポイントは商品購入に付随し、通常の値引きを超える権利 → 重要な権利
×
独立販売価格を直接観察できるかできない → 行使の可能性を反映して見積る(第50項)
ポイントの独立販売価格 = 1円 × 20,000ポイント × 90% = 18,000(1ポイント当たり 0.9円)
ポイントの付与は履行義務 → 取引価格を商品とポイントに配分
独立販売価格:商品 200,000 ポイント(使用見込みを反映)18,000商品 200,00018,000取引価格 200,000 を独立販売価格の比率で配分売上高(商品)183,48616,514↑ 契約負債(ポイント)重要な権利(第48項):その契約を結ばなければ受けられない値引き(通常の値引きの範囲を超える)を与えるなら、オプション自体が履行義務独立販売価格を直接観察できないときは「行使時に得られる値引き」×「行使される可能性」で見積る(第50項)。通常受けられる値引き分は差し引く独立販売価格を反映した価格で買えるだけのオプションは重要な権利でない → 配分せず、行使時に収益(第49項)
商品の販売時
借方金額貸方金額
現金預金200,000売上高183,486
契約負債16,514
設例22

自社ポイント ── 200,000 を商品 183,486 とポイント 16,514 に分ける

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎6 ステップ2・3
ハルカ
200,000 の販売で 20,000 ポイントを付けました。1ポイント1円なので、契約負債は 20,000 ですよね。
先生
ステップ2を見てごらん。まず重要な権利かを判定して○。次にポイントの独立販売価格は、1円 × 20,000 ポイント × 使用見込み 90% で 18,000 と見積るんだ(第50項)。使われないと見込む 10% は、ここで織り込むよ。
迷いポイント 契約負債は、ポイントの額面 20,000?
ハルカ
18,000 と見積っても、契約負債は 18,000 ですよね。
先生
それが、そうではないのだよ。取引価格 200,000 を、商品 200,000 とポイント 18,000 の独立販売価格の比率で配分するんだ(基準第66項)。商品に 183,486、ポイントに 16,514。ステップ3の仕訳のとおり、契約負債は 16,514 だよ。額面でも見積額でもなく、配分額なんだ。
ハルカ
②編の配分で、独立販売価格の比率で全部に配る、とやりました。ポイントも、商品と同じ土俵に乗せて配るんですね。
先生
そう、よく覚えていたね。ポイントも1つの履行義務だから、商品と同じ土俵で配分するんだ。
ハルカ
額面 20,000 が見積りで 18,000、配分で 16,514。会計を通るたびに、ポイントがやせていきます。
先生
やせたのではなく、本当の値段に落ち着いただけだよ。
💡 そうだったのか!
ポイントの独立販売価格は値引き額 × 使用見込み。契約負債は額面ではなく、比率で配分した 16,514 です。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「ポイント・非行使部分」のシミュレーションを開く(基礎6の数字)
  2. 右の「使用されると見込む割合(%)」を 90 から 98 に、「X2年度末の見込み割合(%)」を 95 から 99 に変える

👀 ポイントの独立販売価格が 18,000 → 19,600、商品の売上高が 183,486 → 182,149、契約負債が 16,514 → 17,851 に。使われる見込みが高いほど、ポイントに多く配分され、販売時の売上は小さくなります。

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📘 設例・基礎6 ラボの画面
ポイントに配分した契約負債 16,514 が、使用に応じて収益になるX1 8,257X2 6,519残 1,738X1:16,514 × 使用 9,000 ÷ 見込み総数 18,000 = 8,257X2:16,514 × 累計 17,000 ÷ 更新後の見込み総数 19,000 = 14,776 → 当期は 14,776 − 8,257 = 6,519当初の独立販売価格には使用見込み(非行使見込み 2,000ポイント)を反映。X2年度末に見込み総数を 19,000 に更新しても、当初の配分額 16,514 は変えず、累計の収益認識割合を見直して当期の収益で調整する(遡及修正しない)
X1年度末(使用 9,000 ポイント)
借方金額貸方金額
契約負債8,257売上高8,257
累計 = 16,514 × 17,000 ÷ 19,000 = 14,776
X2年度の収益 = 14,776 − 8,257 = 6,519
X2年度末(累計 17,000 ポイント、見込み 19,000 に更新)
借方金額貸方金額
契約負債6,519売上高6,519

見込み総数を 19,000 に更新したので、累計で計算し直して差額を当期の収益にする。X1年度の収益は直さない。

X2年度末の契約負債は 1,738。未使用ポイントは 20,000 − 17,000 = 3,000 で、そのうち今後使用を見込む 2,000ポイントに対応する。非行使見込みの 1,000ポイントは、累計の割合(17,000 ÷ 19,000)を通じて比例的に収益になっている。

当初の配分額 16,514 は変えず、累計の収益認識割合を見直して当期で調整する(適用指針 設例22)。

設例22(続き)

X1年度 8,257、X2年度 6,519 ── 見積りの変更は累計で直す

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎6 ステップ4・5
ハルカ
X1年度に 9,000 ポイント使われました。契約負債 16,514 のうち、いくらが売上になるんですか。
先生
使用 9,000 ÷ 使用見込み総数 18,000 の割合だから、16,514 × 9,000 ÷ 18,000 = 8,257 だよ。分母が付与した 20,000 ではなく、使われると見込む 18,000 なのが要点なんだ。使われないと見込む 2,000 ポイントを分母に入れないことで、非行使部分が比例的に収益になるよ(第54項)。
迷いポイント X2年度末に見込みを 95% に変えたら、X1年度を直す?
ハルカ
X2年度末に見込み総数を 19,000 に変えたなら、X1年度の 8,257 も計算し直すんですよね。
先生
X1年度は直さないんだ。累計で計算し直して、差額を当期の収益にするよ。累計 17,000 ÷ 19,000 で 14,776、そこからX1年度の 8,257 を引いた 6,519 がX2年度の収益なんだ。当初の配分額 16,514 は変えずに、累計の収益認識割合だけを見直すんだ(適用指針 設例22)。前年度をさかのぼって直さず当期で調整する点は、②編の設例13と同じだよ。X2年度末の契約負債は 1,738 だよ。
ハルカ
見込みを増やしたら、X2年度の収益が減るんですね。お客さんがポイントをよく使うほど、お店の売上が遅くなる。少し切ないです。
先生
遅くなるだけで、消えるわけではないよ。未使用の 3,000ポイントのうち、使われると見込む 2,000ポイント分として 1,738 が待っているんだ。
💡 そうだったのか!
ポイント分の収益は使用 ÷ 使用見込み総数で振り替える。見積りの変更は累計で計算し直して当期で調整し、前年度は直しません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「ポイント・非行使部分」のシミュレーションを開く(基礎6の数字)
  2. 右の「X2年度に使用されたポイント」を 8,000 から 10,000 に変える

👀 累計 19,000 ポイントが見込み総数 19,000 と一致し、X2年度の収益が 6,519 → 8,257、X2年度末の契約負債が 1,738 → 0 に。見込んだポイントが使い切られると、契約負債も使い切られます。

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📝 収益認識ラボ②【設例・変動対価と制限編】(設例13 見積りの変更)記事を読む ▶
📕 設例・応用1 ラボの画面
○
更新オプションは重要な権利か後から契約すると著しく高くなる → 契約を締結しなければ受けられない重要な権利 → 履行義務
○
第51項の簡便法を使えるか更新後のサービスは当初と類似し、同じ条件で提供される → 独立販売価格を見積らず、予想対価で配分

X1年度に支払う 2,000 の一部は、実質的にその後の年度のサービスに対する返金不要の前払。

予想対価の総額 = 2,000 × (50 + 40 + 32) = 244,000
更新の可能性で調整した予想コスト = 300×50 + 400×40 + 500×32 = 15,000 + 16,000 + 16,000 = 47,000
年度調整後の予想コスト配分される対価
X1年度15,00077,872
X2年度16,00083,064
X3年度16,00083,064
合計47,000244,000
受け取る対価(件数 × 1件あたり対価)と、予想コストの比率で配分した収益X1年度受取 100,000(50件)収益 77,872X2年度受取 80,000(40件)収益 83,064X3年度受取 64,000(32件)収益 83,064総額 244,000 を予想コスト(更新の可能性で調整)47,000 の比率で配分 → X1年度末に残る 22,128 が更新オプションに配分された額更新オプションの独立販売価格を直接見積らず、提供すると見込むサービスの予想対価で配分する(第51項)
契約における取引開始日(50件 × 2,000)
借方金額貸方金額
現金預金100,000契約負債100,000
X1年度末(予想 40件が更新)
借方金額貸方金額
契約負債77,872売上高77,872
現金預金80,000契約負債80,000
設例21

更新オプション ── 1年目の 100,000 のうち 22,128 は翌年の前払

📍 ラボの場所:設例・応用タブ 応用1 ステップ2・3・4
ハルカ
1年 2,000 のメンテナンス契約を 50件結んで 100,000 受け取りました。翌年も 2,000 で更新できます。1年目の売上は 100,000 ですよね。
先生
ステップ2で、後から契約すると 6,000 や 10,000 と著しく高くなるから、更新オプションは重要な権利と判定して○。同じサービスが同じ条件で続くから、独立販売価格を見積らずに予想対価で配分する簡便法が使えるんだ(第51項)。
迷いポイント 更新するかどうか分からないのに、どう配分する?
ハルカ
更新するお客さんもいればしない人もいます。将来の分をどう数えるんですか。
先生
ステップ3の表だよ。第51項で配分の基礎にするのは、提供すると見込むサービスの予想対価なんだ。更新率 80% で 50件 → 40件 → 32件と見込んで、予想対価の総額は 244,000。この設例では、予想コストに対する発生コストの比率がサービスの移転を適切に描写すると判断して、更新の可能性で調整した予想コスト 47,000 の比率で各年度に配分しているよ。X1年度は 15,000 ÷ 47,000 で 77,872。受け取った 100,000 との差 22,128 が、更新オプションに配分された契約負債なんだ。X2年度は 83,064、X3年度も 83,064 だよ。
ハルカ
更新しないお客さんの分まで、最初から織り込んでいるんですね。②編の変動対価と同じで、実際の件数が違ったら、変わった期で見直すんですか。
先生
そう、つながっているね。更新の件数が違えば予想対価が変わるから、見積りの変更として取引価格と収益を見直すんだ。
💡 そうだったのか!
更新オプションは第51項により提供すると見込むサービスの予想対価で配分。この設例では予想コストの比率が移転を適切に描写すると判断して各年度に分け、1年目の受取額の一部は翌年以降の前払(契約負債)です。
📕 設例・応用7 ラボの画面
×
A社の観点で、B社ポイントの付与は顧客に重要な権利を提供するか(第48項)A社はB社に連絡し、ポイント相当額を支払う義務を有するだけ
×
A社はB社ポイントを支配しているかしていない → A社の履行義務ではない
ポイント相当額は第三者(B社)のために回収する額 → 取引価格から除外(基準第47項)
顧客A社(小売)B社(ポイント運営)代金 5,0001ポイント 1 円を支払B社が顧客にB社ポイントを付与(A社はポイントを支配しない)売上高 4,95050↑ 第三者のために回収した額 → 未払金A社の観点では、他社ポイントは顧客に重要な権利を提供していない(第48項)。A社はポイントを支配せず、B社へ支払う義務を負うだけ→ 取引価格の算定で、B社のために回収した額を除外する(基準第47項)。自社ポイント(設例22)のように契約負債にはしない
商品の販売時(他社ポイントの付与を連絡)
借方金額貸方金額
現金預金5,000売上高4,950
未払金(他社へ)50
他社へのポイント相当額の支払時
借方金額貸方金額
未払金(他社へ)50現金預金50
設例31

他社ポイント ── 売上 4,950、残りの 50 は未払金

📍 ラボの場所:設例・応用タブ 応用7 ステップ2・3
ハルカ
他社B社のポイント 50 を付けて、商品を 5,000 で売りました。設例22と同じで、50 を契約負債にするんですよね。
先生
ステップ2の判定を見てごらん。×が2つだよ。A社の観点では、B社ポイントの付与は顧客に重要な権利を提供していないし、A社はB社ポイントを支配していない。B社に連絡して、1ポイント1円を支払う義務があるだけなんだ。
迷いポイント 自社ポイントと他社ポイント、違いは何?
ハルカ
お客さんから見れば、どちらも「買うとポイントが付く」です。違いが分かりません。
先生
お客さんから見れば同じでも、A社の履行義務かどうかが違うんだ。自社ポイントは、A社が将来の値引きを約束しているから履行義務で契約負債。他社ポイントは、A社は第三者のために 50 を回収して渡すだけだから、取引価格から除いて売上高 4,950、未払金 50 なんだ(基準第47項)。
ハルカ
お店は、ポイント会社の集金係を1秒だけ引き受けているんですね。
先生
その1秒の集金は、売上高には入らないんだよ。
💡 そうだったのか!
設例31の前提では、他社ポイントはA社の履行義務ではない。第三者のために回収する額として売上高から除き、未払金にします。名称ではなく、契約上の権利義務と支配の実態で判断します。
📕 設例・応用8 ラボの画面
返金不要の前払 100,000 → 契約負債(第52・53項)行使されると見込む部分 90,00010,000顧客が 72,000 を行使収益 72,000契約負債のまま8,000↑ 非行使部分 10,000 は、行使のパターンに比例して収益 8,000(第54項前段)非行使部分の権利を「得ると見込む」かは、変動対価の制限(第54・55項)の考え方で判断する(適用指針第55項)見込めないなら、顧客が残りの権利を行使する可能性が極めて低くなった時に収益を認識する
使用時(財・サービスの移転 72,000)+非行使部分を使用パターンに比例して認識
借方金額貸方金額
契約負債80,000売上高80,000
権利を得ると見込む見込まない法律で他者へ支払
当期の収益80,00072,00072,000
契約負債(期末)20,00028,00018,000
他の当事者への負債0010,000

見込まない場合:非行使部分は、顧客が残りの権利を行使する可能性が極めて低くなった時(有効期限切れなど)に収益(第54項後段)。

法律により未使用残高を他の当事者(地方公共団体など)へ支払う必要がある場合:収益ではなく負債(第56項)。

非行使部分

商品券 100,000 ── 使われない 10,000 は、使われ方に合わせて収益に

📍 ラボの場所:設例・応用タブ 応用8 ステップ3・4
ハルカ
商品券を 100,000 発行して、10% は使われない見込みです。当期は 72,000 使われました。当期の収益は 72,000 ですよね。
先生
ステップ3を見てごらん。非行使部分 10,000 の権利を得ると見込むなら、使用 72,000 ÷ 使用見込み 90,000 の割合で、10,000 × 80% = 8,000 を一緒に収益にするんだ。当期の収益は 80,000、期末の契約負債は 20,000 だよ(第54項前段)。
迷いポイント 「見込む」と「見込まない」で、何が変わる?
ハルカ
見込まなければ、非行使部分はいつまでも契約負債のままですか。
先生
ステップ4の比較表だよ。見込まないなら、当期の収益は 72,000、契約負債は 28,000 で、非行使部分は顧客が残りの権利を行使する可能性が極めて低くなった時に収益になるんだ(第54項後段)。見込めるかは、②編で学んだ変動対価の制限の考え方で判断するよ(第55項)。法律で他の当事者に支払う義務があるなら、収益ではなく負債 10,000 なんだ(第56項)。
ハルカ
②編の制限で、実績が十分かどうかが分かれ目でした。商品券の非行使部分でも、同じ目で過去の実績を見るんですね。
先生
そう、よく覚えていたね。実績が安定していれば見込める、新しいプログラムで十分な根拠がなく制限を満たせないなら見込まない。判断の物差しは同じなんだ。
💡 そうだったのか!
見込むなら行使パターンに比例して 8,000 を認識、見込まないなら可能性が極めて低くなった時、法律で他者へ支払うなら負債です。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「ポイント・非行使部分」のシミュレーションを開く(応用8の数字)
  2. 右の「法律により他の当事者への支払が要求されるか(第56項)」を 「はい」 に変える

👀 当期の収益が 80,000 → 72,000、期末の契約負債が 20,000 → 18,000 になり、非行使部分 10,000 が未払金(他の当事者へ)に振り替わる仕訳が出ます。収益にならない非行使部分もあります。

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今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべて収益認識ラボ③の画面そのものです。設例タブを開けば、同じ図を見ながら、ステップを1つずつ読み返せます。

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今日のまとめ ── 設例ごとの結論

設例迷いポイント答え
設例22契約負債はポイントの額面 20,000?額面でも見積額でもなく、独立販売価格の比率で配分した 16,514(第50項、基準第66項)
設例22(続き)X2年度末に見込みを変えたらX1年度を直す?直さない。当初の配分額 16,514 は変えず、累計の割合を見直して当期で調整。X2年度の収益は 6,519(適用指針 設例22)
設例21更新するか分からないのにどう配分する?第51項により予想対価で配分。この設例では予想コストの比率で各年度に分け、X1年度 77,872、残り 22,128 は契約負債
設例31自社ポイントと他社ポイントの違いは?A社の履行義務かどうか。設例31の前提では、他社ポイントは第三者のために回収する額で、売上高 4,950・未払金 50(基準第47項)
非行使部分「見込む」と「見込まない」で何が変わる?見込むなら比例的に 8,000 を認識、見込まないなら可能性が極めて低くなった時。法律で他者へ支払うなら負債(第54〜56項)
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。ポイントは使用見込みを織り込んだ独立販売価格で配分し、使用に応じて契約負債を収益にする。見積りが変われば累計で直して当期で調整する。他社ポイントは履行義務ではなく、非行使部分は見込めるかを制限の考え方で判断する。この3つを持ち帰ってほしいんだ。
ハルカ
今日の設例は、どれも「いまの売上から、将来の約束の分を切り離す」話でした。②編で変動対価を学んだとき、見積りと制限は売上を増やす方向の話だと思っていたんです。今日は、同じ道具で売上を後ろに送る側を見た気がします。
先生
見積りと制限を「増やす道具」ではなく「適切な期に置く道具」と捉え直せたのは、大きな進歩だよ。
ハルカ
では、契約負債を「あとで売上になる約束の預かり箱」と呼ぶことにします。箱の中身は、お客さんが決めるんですね。
先生
いい呼び名だよ。箱を開ける時期は、お客さんの行動が決めるんだ。次の設例編では、設例23〜26と請求済未出荷、ライセンスと買戻しを見ていこうか。

参考資料

企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(第47・54・55・66・74・78項)/企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」(第48〜56項、設例21・22・31)(いずれも企業会計基準委員会)。ラボの設例は、適用指針の設例と同じパターンを独自の数値で組み立てたものです。商品券の非行使部分(応用8)は原典に数値の設例がないため、第52〜56項の定めをもとに独自に設定しています。基準確認日:2026年10月1日。
サイト内の関連:【早見表】収益認識基準・適用指針/収益認識ラボ②【設例・変動対価と制限編】
このシリーズの記事:基礎編/応用編/設例・保証と本人・代理人編(設例16〜20・30)/設例・ライセンスと買戻し編(設例23〜26・請求済未出荷)

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。