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収益認識ラボ③【設例・保証と本人・代理人編】|先生と一緒に図で学ぶ設例16〜20・30 保証・本人と代理人・消化仕入

収益認識ラボ③【設例・保証と本人・代理人編】|先生と一緒に図で学ぶ設例16〜20・30 保証・本人と代理人・消化仕入

無料の学習ツール「収益認識ラボ③」の読み方ガイドです。ラボの設例タブから、保証と、本人と代理人の設例(設例16〜20・30)を1つずつ、先生と生徒の会話形式で見ていきます。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

📘 設例・基礎1 ラボの画面

前提条件(独自の数値・設定)

  • A社(製造業)は、製品Xの販売とともに保証を提供する契約をB社と締結。取引価格は 130,000。
  • 保証は、購入日から1年間、製品Xが合意された仕様に従って機能するという保証に加え、追加の支払なしに製品Xの操作方法の訓練(20時間以内)を受ける権利をB社に与える。
  • A社は通常、訓練サービスを付けずに製品Xを独立して販売している。製品Xの独立販売価格 117,000、訓練サービスの独立販売価格 13,000。
  • 1年間の仕様の保証について、過去の実績から保証費用 2,000 を見積った。
① 契約の識別①編② 履行義務の識別保証・オプションライセンス③ 取引価格の算定本人と代理人他社ポイント④ 取引価格の配分ポイント更新オプション⑤ 充足時に収益認識ライセンス・買戻し委託・請求済未出荷このラボ③の範囲:特定の取引で、どのステップの判断が変わるか5ステップの原則はそのまま。保証・本人と代理人・ポイント・ライセンス・買戻しなどは、ステップ②〜⑤の判断に「特定の取扱い」を加えるもの
はじめに

設例16〜20・30 ── 保証と、本人と代理人

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎1 ステップ1
ハルカ
先生、今日の設例編は保証と、本人と代理人ですね。基礎編では「履行義務の数」と「取引価格の範囲」の話でした。
先生
そうだよ。設例16で保証が履行義務になるかを見て、設例17〜19で代理人と本人の判定、設例20で1つの契約に両方が入る場合、最後に設例30で小売業の消化仕入を見るんだ。どれも、数字より判定の理由が主役なんだよ。
ハルカ
本人か代理人かで、売上高が何倍も変わるのが印象に残っています。
先生
利益は変わらないのに売上高が変わる。だから判定の理由を言葉にできることが大事なんだ。ラボのステップで、1つずつ確かめながら読んでいこうか。
設例・基礎タブの基礎1を開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📘 設例・基礎1 ラボの画面
○
製品Xと訓練サービスは別個となり得るか(第34項(1))B社は訓練なしに製品Xから便益を得られ、製品Xと組み合わせて訓練からも便益を得られる
○
契約の観点で区分して識別できるか(第34項(2))統合する重要なサービスはなく、互いを著しく修正せず、相互依存性も高くない
×
仕様に従っているという保証は履行義務か製品Xが1年間仕様どおり機能するという保証以外のサービスを提供していない(第34〜38項)
履行義務は2つ:製品X・訓練サービス。保証は引当金で処理保証サービスを含まないので、取引価格は保証に配分しない
取引価格 130,000 を履行義務に配分(保証「のみ」の部分は配分の対象外)製品 117,000↑ 訓練 13,000合意された仕様に従っているという保証:履行義務ではなく引当金(第34項)→ 見積額 2,000 を製品保証引当金に訓練サービスに配分した 13,000 は、提供するまで契約負債
製品の引渡時(訓練サービスは未提供)
借方金額貸方金額
売掛金130,000売上高(製品)117,000
契約負債(訓練サービス)13,000
合意された仕様に従っているという保証:引当金(企業会計原則注解(注18))
借方金額貸方金額
製品保証引当金繰入2,000製品保証引当金2,000
設例16

保証 ── 製品と訓練は履行義務、仕様の保証は引当金

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎1 ステップ2・3・4
ハルカ
製品Xと訓練サービスと1年保証。約束が3つあるので、履行義務も3つですよね。
先生
ステップ2の判定を見てごらん。製品と訓練は、①編の第34項の2要件で別個と判定して2つ。でも1年保証は、合意された仕様に従って機能するという保証以外のサービスを含まないから、履行義務ではなく引当金なんだ(適用指針第34項)。
ハルカ
①編の設例5・6で、別個かどうかを2要件で判定しましたね。ここでも同じ判定が最初に来るんですね。
先生
そう、よく覚えていたね。保証に特有なのは、その後の「保証サービスを含むか」の判断だけなんだ。
迷いポイント 保証にも取引価格を配分する?
ハルカ
取引価格 130,000 を、製品・訓練・保証の3つに配分するんですよね。
先生
配分するのは履行義務だけだから、製品 117,000 と訓練 13,000 の2つなんだ。この設例では独立販売価格の合計と取引価格が同じだから、値引きはないよ。仕様の保証は、見積額 2,000 を製品保証引当金繰入として費用にし、売上は減らさないんだ。訓練の 13,000 は提供するまで契約負債だよ。
ハルカ
3つの約束を数えて、電卓で3等分しかけていました。
先生
電卓を出す前に、まず履行義務を数えるんだよ。
💡 そうだったのか!
配分するのは履行義務だけ。仕様の保証は履行義務ではなく、見積額を引当金として費用と負債に計上します。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「保証の配分」のシミュレーションを開く(基礎1の数字)
  2. 右の「契約の取引価格」を 130,000 から 120,000 に変える

👀 製品 117,000 → 108,000、訓練サービス 13,000 → 12,000 に。値引き 10,000 が2つの履行義務に比例配分され(②編の第70項)、引当金 2,000 は変わりません。

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📝 収益認識ラボ①【設例・履行義務の識別編】(設例5・6)記事を読む ▶
📘 設例・基礎2 ラボの画面

A社のサイトは、供給者が製品を提供し顧客が購入する「市場」。顧客に提供する特定の財は、B社が提供する製品Xであり、A社は他の財・サービスを約束していない。

支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任×製品Xを提供する約束の履行に主たる責任を負うのはB社。A社はB社が提供できなくても代わりに提供する義務はない
(2) 在庫リスク×製品Xを事前に取得する約束をしておらず、損傷・返品の責任も負わない
(3) 価格の裁量権×販売価格はB社が設定する

A社はどの時点でも製品Xの使用を指図できず(他の顧客への振り向け・B社の提供の禁止ができない)、B社の在庫も支配していない → 提供前に支配していない。

A社は代理人:履行義務は「B社によって製品Xが提供されるように手配すること」
売上高(本人:総額)60,000売上原価・営業費用(本人)55,200売上高(代理人:純額)4,800利益(どちらも同じ)4,800この入力の判定:代理人 → 売上高 4,800(純額)。利益 4,800 は本人でも代理人でも変わらない
収益の計上(代理人:報酬・手数料)
借方金額貸方金額
売掛金4,800手数料収入4,800
設例17

代理人 ── ウェブサイトの運営者は「場」を提供している

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎2 ステップ2・3・4
ハルカ
A社のサイトで製品Xが 60,000 売れました。お金はA社が受け取るので、売上 60,000 ですよね。
先生
ステップ2で、顧客に提供する特定の財は何かを決めるんだ。それはB社が提供する製品Xで、A社は他に何も約束していないよ。ステップ3の指標の表は×が3つ。主たる責任はB社、在庫リスクもなく、価格もB社が決めるんだ。
迷いポイント サイトで売れた製品の代金は、サイト運営者の売上?
ハルカ
自分のサイトで売れたものは、自分の売上と言いたくなります。
先生
A社はどの時点でも製品Xの使用を指図できないから、提供前に支配していない。だから代理人で、収益は手数料 4,800 なんだ(第40項)。顧客から全額を預かって供給者に払う形でも、受取額 60,000 と支払額 55,200 の差額 4,800 が収益で、同じ金額になるよ。
ハルカ
サイトは、自分では何も売らずに、場所代を取る市場の管理人なんですね。
先生
その管理人の収益は、場所代の 4,800 だけだよ。
💡 そうだったのか!
特定の財はB社の製品X。A社は手配するだけの代理人で、収益は手数料 4,800 です。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「本人と代理人」のシミュレーションを開く(基礎2の数字)
  2. 右の「顧客に提供される前に、企業がその財・サービスを支配しているか」を 「支配している → 本人」 に変える

👀 売上高が 4,800 → 60,000、売上原価 55,200 が立ち、利益は 4,800 のまま。あわせて「3つの指標はすべて『いいえ』です」と注意が出ます。指標と判断が食い違うときの確認の合図です。

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📘 設例・基礎3・4 ラボの画面
支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任○C社を使っても、C社が履行したサービスに対する責任を負うのはA社
(2) 在庫リスク△契約締結前にC社からサービスを獲得する約束はしておらず、在庫リスクは軽減されている
(3) 価格の裁量権○B社へのサービス価格はA社が設定する

A社がサービスに対する権利の支配を得るのはB社との契約締結後だが、B社に提供される前。C社に代わって提供するよう指図する能力がある → 提供前に支配している。

A社は本人:対価の総額 200,000 を収益に在庫リスクが軽減されていても、他の状況から本人と判断(指標の数では決めない)
支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任×フライトの義務の履行責任は航空会社。A社はサポートのみ
(2) 在庫リスク○顧客を獲得できるかにかかわらず航空会社に支払う義務 → 在庫リスクを負う
(3) 価格の裁量権○顧客が支払う価格をA社が設定
A社は本人:対価の総額 95,000 を収益に主たる責任がなくても、権利を支配しているので本人
収益の計上(本人:対価の総額)
借方金額貸方金額
売掛金200,000売上高200,000
収益の計上(本人:対価の総額)
借方金額貸方金額
売掛金95,000売上高95,000
設例18・19

本人 ── 指標が1つ×でも、支配していれば本人

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎3 ステップ3・4、基礎4 ステップ3・4
ハルカ
メンテナンス(設例18)と航空券(設例19)は、どちらも本人なんですね。でも指標の表を見ると、○と×の並びが違います。
先生
そこが2つを並べて読む価値なんだ。メンテナンスは、主たる責任○、在庫リスク△、価格の裁量○。外部業者C社に提供先を指図できるから、サービスに対する権利を支配していて本人だよ(第44項(2))。航空券は、主たる責任は航空会社で×、でも売れるかどうかにかかわらず代金を払う在庫リスク○、価格の裁量○。座席の権利を先に買い取って支配しているから本人なんだ(第44項(1))。
迷いポイント 主たる責任がなければ、代理人?
ハルカ
航空券の履行責任は航空会社にあるので、A社は代理人だと思いました。
先生
主たる責任は3つの指標の1つで、それが×でも、権利を支配していれば本人なんだ。基礎編で見たとおり、指標の数で決めるのではなく、支配しているかで判断するよ。メンテナンスの在庫リスクが△でも、他の状況から本人と判断しているのも同じ理由なんだ。
ハルカ
2つの設例で、○×の形が違うのに結論が同じ。「支配しているか」という問いが先にあって、指標はその答え合わせなんですね。
先生
そのとおりだよ。答え合わせの材料が違っても、問いへの答えは同じになることがあるんだ。
💡 そうだったのか!
指標の並びが違っても、提供前に支配していれば本人。メンテナンスはサービスへの権利、航空券は座席への権利を支配しています。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「本人と代理人」のシミュレーションを開く(基礎4の数字)
  2. 右の「他の当事者への支払額(仕入・外注など)」を 80,000 から 90,000 に変える

👀 売上高 95,000 は変わらず、利益が 15,000 → 5,000 に。本人は仕入値の変動を自分の損益で引き受けます。これが在庫リスクを負っている、ということの中身です。

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📘 設例・基礎5 ラボの画面
○
求人サービスとデータベースへのアクセス権は別個か基準第34項・適用指針第5〜7項により別個 → 2つの特定の財・サービス

本人・代理人の判定は特定の財・サービスごとに行う。1つの契約で、一部は本人、一部は代理人になり得る(第41項)。

支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任×B社はC社と直接契約。サポートや値引きの責任はC社
(2) 在庫リスク×アクセス権を事前に購入しておらず、購入する約束もない
(3) 価格の裁量権×価格設定はC社が行う

A社はライセンスの使用を指図できない(他者への付与やC社の提供の禁止ができない)→ 提供前に支配していない(第44項(2))。

アクセス権についてA社は代理人
顧客 B社A社C社(データベース)求人サービス(自ら提供)ライセンスを手配ライセンスはB社とC社が直接契約(A社は支配しない)求人サービス → 本人自ら提供し、他の当事者は関与しない→ 対価の総額を収益(第39項)データベースへのアクセス権 → 代理人B社とC社が直接契約。A社は権利を支配しない(指図できない・責任なし・在庫リスクなし・価格裁量なし)特定の財・サービスごとに判定するので、1つの契約で本人と代理人の両方になり得る(第41項)C社に代わって回収する額は、収益ではなく未払金(第三者のために回収する額)
サービスとライセンスが提供された期間
借方金額貸方金額
売掛金300,000営業収益240,000
未払金(C社へ)60,000
設例20

1つの契約で本人と代理人 ── 求人サービスは本人、データベースは代理人

📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 基礎5 ステップ2・3・4
ハルカ
求人サービス 240,000 と、外部C社のデータベースのライセンス 60,000 を、1つの契約でB社に請求します。契約が1つなら、判定も1つですよね。
先生
判定の単位は契約ではなく、特定の財・サービスごとなんだ(第41項)。ステップ2で、求人サービスとデータベースへのアクセス権は別個だから2つ。ステップ3で、アクセス権はB社とC社が直接契約していて、A社は使用を指図できず、責任も在庫リスクも価格の裁量もないから代理人。求人サービスは自ら提供するから本人だよ。
迷いポイント 請求額 300,000 が売上?
ハルカ
B社への請求は 300,000 なので、売上高も 300,000 ですよね。
先生
A社の収益は求人サービスの 240,000 だけなんだ。C社に代わって回収するライセンスの 60,000 は、第三者のために回収する額だから未払金だよ(基準第47項)。手配の手数料を別に受け取るなら、その手数料はA社の収益になるんだ。
ハルカ
②編で習った「第三者のために回収する額は取引価格に含めない」が、ここでまた出てきました。消費税と同じ扱いなんですね。
先生
そう、よく気づいたね。預かっているだけのお金は、収益にならないんだ。
💡 そうだったのか!
判定は特定の財・サービスごと。1つの契約で本人と代理人の両方になり、代理人分の回収額は未払金です。
📕 設例・応用6 ラボの画面
支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任○納品時に検収し、商品の提供に責任を負う
(2) 在庫リスク○返品条件付でも自社責任の不良品は返品できず、棚卸ロス等のリスクを負う
(3) 価格の裁量権○販売価格はA社が決める

販売までの期間、商品の使用を指図し残りの便益を享受する能力がある → 提供前に支配している(第47項)。

買取仕入ではA社は本人 → 販売価格の総額を収益
支配の指標(適用指針第47項)評価この設例での判断
(1) 主たる責任×品揃え・販売価格の決定権は仕入先
(2) 在庫リスク×法的所有権は仕入先で、在庫リスクを一切負わない
(3) 価格の裁量権×販売価格は仕入先が決める

法的所有権を顧客への移転前に一時的に獲得するが、瞬時に移転するだけで、どの時点でも使用を指図できない → 支配していない(第45・47項)。

消化仕入ではA社は代理人 → 純額(手数料収入)を収益
売上高(本人:総額)6,000売上原価・営業費用(本人)4,500売上高(代理人:純額)1,500利益(どちらも同じ)1,500この入力の判定:本人 → 売上高 6,000(総額)。利益 1,500 は本人でも代理人でも変わらない
買取仕入 収益の計上(本人:対価の総額・現金販売)
借方金額貸方金額
現金預金6,000売上高6,000
買取仕入 売上原価の計上(仕入時に 商品/買掛金 を計上済み)
借方金額貸方金額
売上原価4,500商品4,500
消化仕入 収益の計上(代理人:純額)
借方金額貸方金額
現金預金(顧客から回収)6,000買掛金(他の当事者へ)4,500
手数料収入1,500
設例30

消化仕入 ── 同じ店の同じ商品でも、本人と代理人に分かれる

📍 ラボの場所:設例・応用タブ 応用6 ステップ2・3・4
ハルカ
小売店で、買取仕入の商品Xと消化仕入の商品Yを、どちらも 6,000 で売りました。どちらも利益は 1,500 です。売上はどちらも 6,000 ですよね。
先生
ステップ2と3の指標の表を見比べてほしいんだ。買取仕入は、納品時に検収して所有権が移り、棚卸ロスなどのリスクを負い、価格も自分で決めるから、○が3つで本人。消化仕入は、所有権は仕入先のまま、在庫リスクはなく、品揃えも価格も仕入先が決めるから、×が3つで代理人なんだ。
迷いポイント 販売時に一瞬でも所有権が通れば、本人?
ハルカ
消化仕入でも、顧客に売れた瞬間には所有権がA社を通りますよね。その一瞬は支配しているのでは。
先生
法的所有権を移転前に瞬時に得るだけなら、必ずしも支配しているとはいえないんだ(第45項)。どの時点でも商品の使用を指図できないからね。ステップ4の仕訳では、買取仕入は売上高 6,000・売上原価 4,500、消化仕入は手数料収入 1,500 だけ。利益はどちらも 1,500 だよ。
ハルカ
正直に言うと、店の棚に並んでいれば全部その店の売上だと、買い物のたびに思っていました。
先生
棚は同じでも、帳簿の上では別の商品なんだよ。
💡 そうだったのか!
買取仕入は本人(総額 6,000)、消化仕入は代理人(純額 1,500)。瞬時に通る所有権は支配の根拠になりません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. リンクから「本人と代理人」のシミュレーションを開く(応用6・買取仕入の数字)
  2. 右のプリセットで 「応用6の数字(消化仕入:代理人)」 を選ぶ

👀 売上高が 6,000 → 1,500、売上原価が 4,500 → 0 に変わり、利益は 1,500 のまま。売上高利益率は 25% → 100% になります。同じ 6,000 の販売でも、財務諸表の見え方が大きく変わります。

ラボを開く ▶

今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべて収益認識ラボ③の画面そのものです。設例タブを開けば、同じ図を見ながら、ステップを1つずつ読み返せます。

収益認識ラボ③を開く ▶
📓 ハルカの学習ノートで、この章を見る学習ノートへ ▶

今日のまとめ ── 設例ごとの結論

設例迷いポイント答え
設例16保証にも取引価格を配分する?配分は履行義務(製品・訓練)だけ。仕様の保証は引当金(適用指針第34項、基準第66項)
設例17サイトで売れた製品の代金は運営者の売上?特定の財はB社の製品X。A社は支配しておらず代理人で、手数料 4,800 が収益(第40・42項)
設例18・19主たる責任がなければ代理人?指標が1つ×でも、提供前に支配していれば本人(第44・47項)
設例20請求額 300,000 が売上?特定の財・サービスごとに判定。求人サービス 240,000 が収益、代理人分の 60,000 は未払金(第41項、基準第47項)
設例30販売時に一瞬でも所有権が通れば本人?瞬時に通るだけでは支配していない。買取仕入は本人(6,000)、消化仕入は代理人(1,500)(第45・47項)
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。保証は保証サービスを含むかで履行義務か引当金かが決まる。本人と代理人は特定の財・サービスごとに、提供前に支配しているかで判断し、指標はその手がかりにすぎない。預かっているだけのお金は収益にならない。この3つを持ち帰ってほしいんだ。
ハルカ
設例17から30まで、指標の○×を全部書き出してみたんです。並べてみると、○の数と結論が一致しない設例が2つありました。前なら「数え間違えた」と思ったはずですが、今日は「支配を見ているから」と説明できました。
先生
自分で表を作って確かめたのがいいね。一致しない設例こそ、第47項の「指標の数で決めない」が生きている場所なんだ。
ハルカ
では、○の数を数える時間を、「何を支配しているか」を書く時間に振り替えます。振替仕訳は、私の手帳の中だけで。
先生
その振替は、手帳の中でこそ価値があるよ。次の設例編では、設例21・22・31と非行使部分、ポイントとオプションの数字を追っていこうか。

参考資料

企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(第34・37・47・66項)/企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」(第34〜47項、設例16〜20・30)(いずれも企業会計基準委員会)。ラボの設例は、適用指針の設例と同じパターンを独自の数値で組み立てたものです。基準確認日:2026年10月1日。
サイト内の関連:【早見表】収益認識基準・適用指針/売上の期間帰属のKAM事例分析
このシリーズの記事:基礎編/応用編/設例・ポイントとオプション編(設例21・22・31・非行使部分)/設例・ライセンスと買戻し編(設例23〜26・請求済未出荷)

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。