会計・経理まわりのサービス12社(マネーフォワード・freee・LayerX・Sansan・ラクス・invox・TOKIUM・OBC・弥生ほか)の公式発表を taxjudge が確認し、新サービス・機能アップデート・提携・調査のうち経理・会計事務所が見ておきたいものだけを独自の編集でお届けします。
① 今週のピックアップ(3件)
1. 口座残高と請求書データから、3か月先までの資金の動きを自動でグラフ化(マネーフォワード・9/17)
クラウド会計とクラウド確定申告に、将来の資金の動きを見るためのβ機能が加わりました。公式発表によると、請求書サービスで発行した請求書や受領した請求書の支払期限をもとに将来の入出金予定を自動生成し、連携した銀行口座の残高と掛け合わせて最大3か月先までの残高推移をグラフにするとしています。家賃・給与・税金など請求書を伴わない入出金は、手入力またはCSVの一括アップロードで追加できると説明されています。予測される残高が設定金額を下回る場合や、未回収・未払いの取引が残っている場合にアラートで通知する機能もあります。なお現時点はβ版で、生成AIを使った予測精度の向上は「今後の展開」として挙げられている段階です。
2. 記帳や月次チェックをAIに任せ、事務所独自の手順も組み込める基盤が正式提供に(freee/9/15)
全国の会計事務所・税理士事務所に向けて、AIエージェントと、その開発基盤の正式提供が始まりました。 公式発表によると、あらかじめ用意されたAIが記帳や月次チェックといったどの事務所にも共通する作業を自動化する部分と、 事務所ごとの進め方をノーコードで組み込んだAIを自分たちで作れる部分の2段構えになっています。 同社はこれを「AIに任せながら、専門家が責任を果たせる」形と説明しており、自動化の範囲と、人が確認する位置をあらかじめ決めておくという設計思想が前面に出ています。 正式提供を記念して初月の月額料金が半額になるキャンペーンも案内されています。 事務所にとっての論点は、共通業務をどこまで既製のAIに任せ、自分の事務所のやり方をどこから自前で組むかの線引きで、それを設定として持てるようにしたのが今回の提供範囲です。 なお、本件は2026年8月に先行して告知されていたものの正式提供版です。
3. 社内問い合わせに答えるAIがSlack以外でも使えるように——ウェブ版と利用状況の分析機能を追加(LayerX・9/16)
社内規程や業務マニュアルを登録しておくと、社内からの質問にAIが自動で回答するサービスです。公式発表によると、これまで中心だったSlack経由の利用に加えてウェブ版が用意され、Slackを使っていない企業でもブラウザから利用できるようになりました。回答には出典リンクが表示され、複数の資料の間で内容が食い違う場合や情報の新旧も考慮するとされています。あわせて、質問数とAIの回答数の推移をダッシュボードで確認できる分析機能が追加され、AIが答えられなかった問い合わせからマニュアルの不足を見つけて更新につなげる運用が想定されています。
② その他の更新
- 9/17マネーフォワード
個人向けの家計・資産管理サービスが、対話型AIのアプリとして使えるようになったと発表——利用者が接続を許可すると、サービス内の入出金や資産のデータを対話の中から参照できるようになるもので、法人の経理業務そのものではないが、業務システムの側からAIへデータを渡す形の一例として記録しておく - 9/15Sansan
名刺アプリの法人向け採用サービスに「AI候補者検索」を追加——求人情報を入力するとAIが検索条件を提案する。公式発表の注記によると、サービス側がスカウトの送付先を選別するものではないとされている - 9/15freee
入出金明細と取引データの消込に対応する公開APIを、2026年10月以降に認定アドバイザー向けへ順次提供すると発表——明細に紐づく取引の作成や、請求書の受領などで生じた未決済の取引を明細に結び付ける処理まで対象に含むとしており、外部のAIツールから操作するためのMCPサーバーも順次対応する予定としている - 9/15freee
法人向けクレジットカードで、9月16日からETCカードの発行に対応すると発表——高速道路の利用料金を従業員の立て替えや個別の精算で処理していた状態を、カードの利用データとしてまとめて扱えるようにするもので、車での移動が多い業種を想定しているとしている - 9/14freee
外部のAIツールから自社サービスを操作するためのMCPサーバーが、開業手続きのサービスにも対応——対話の中で個人事業の開業届と青色申告承認申請書を作成し、電子申告まで進められるとしており、同社は民間の開業支援サービスとして国内で初めてとしている(自社調べ) - 9/14ラクス
経費精算サービスの伝票作成AIエージェントの主要機能を更新すると発表——PC版の提供、利用できる担当者を個別に設定できる制御、1枚に複数の金額が記載された領収書の明細分割などが順次追加されるとしている - 9/14ラクス
経費精算サービスと電子保存サービスの自動連携を更新すると発表——従来6種類に限られていた書類区分に自社の区分を追加できるようになるもので、対象サービスの契約者は追加の費用なしで利用できるとしている
導入事例・セミナー・受賞などコーポレートの話題(今週は7件)は各社トピックスβに掲載しています。
③ 全件は「AIサービス動向ウォッチβ」で
※本記事の見出し・要約は、taxjudge が各社の公式発表をもとに独自に作成したものです。機能の内容・提供条件・料金は、必ずリンク先の公式発表でご確認ください。
※本記事は taxjudge が各社の公開情報を独自に収集・整理したものであり、掲載各社との提携・監修関係を示すものではありません。
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