会計・経理まわりのサービス12社(マネーフォワード・freee・LayerX・Sansan・ラクス・invox・TOKIUM・OBC・弥生ほか)の公式発表を taxjudge が確認し、新サービス・機能アップデート・提携・調査のうち経理・会計事務所が見ておきたいものだけを独自の編集でお届けします。
🎧 動画で聞く週刊ピックアップ(2026年10月5日号)の音声解説
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① 今週のピックアップ(3件)
1. 経理のワークフローが、AIへの指示だけで動くようになる(TOKIUM・10/1)
経費・購買・契約などの稟議を扱うワークフロー機能について、外部のAIツールから操作するためのMCPサーバーの提供が始まりました。MCP(Model Context Protocol)はAIツールと外部システムをつなぐための共通規格で、公式発表によると、対応するAIツールにこのサーバーを接続すると、自然言語で伝えるだけでフォームの選択から申請の作成・提出までをAIが行うとされています。例として「開発用のノートパソコンを3台購入したい」と伝えると、内容に合った申請フォームが選ばれ、申請が作成・提出されるまでが示されています。今後は承認・差し戻しや申請フォームの設定もMCP経由で操作できるようにし、ワークフロー以外のサービスにも広げる方針が示されています。これまでの「システムの画面をAIが代わりに埋める」という発想ではなく、業務システム側がAIから呼び出される口を用意するという形である点が、従来の機能追加と違うところです。
2. 士業事務所向けのAIサービスが先行提供へ、接続設定は不要という設計(マネーフォワード・10/2)
バックオフィス業務の遂行に特化したAIサービスについて、士業事務所向けの機能の先行提供が始まりました。公式発表によると、同社のクラウド会計サービス群との連携があらかじめ設定されており、利用者側でMCPサーバーを導入したり運用・保守したりする必要はないとされています。また、ほかのAIサービスを別途契約しなくても、このサービスだけで業務を試せると説明されています。同日に開催された士業向けイベントで、月次業務のデモンストレーションが公開されています。上の1件と並べると、「外部AIから業務システムを呼び出せるようにする」方向と、「接続設定そのものを利用者から隠す」方向という、設計の向きが逆の発表が同じ週に出たことになります。どちらが適しているかは、事務所がすでにどのAIツールを使っているかによって変わります。
3. 地方銀行の法人決済プラットフォームに、基幹業務システム側からも参画(OBC・9/29)
先週号で取り上げた、愛知県の地方銀行が提供する法人決済プラットフォームについて、基幹業務システムを提供する会社も展開を支援することが発表されました。公式発表によると、業務提携を結んだうえで両社サービスの拡販体制を構築し、地域の中小企業のDX推進を支援するとされています。プラットフォーム自体は、請求書の受領・債務管理・決済管理・インターネットバンキングをつなぎ、請求書を取り込むだけで支払予定表やFBデータの作成までを自動化する構成だと説明されています。これで、当サイトが継続して確認している会計・経理サービスのうち3社が、同じ地方銀行のプラットフォームに関わっていることになります(9/24に請求書受取サービスと経費精算サービスの参画が発表済み)。各社の役割分担や、どれか1つを選ぶ必要があるのかは、いずれの発表にも書かれていません。
② その他の更新
- 10/2LayerX(バクラク)
バックオフィス向けシリーズの新サービスとして、営業組織の商談情報の蓄積・分析を支援するAIサービスの事前登録受付を開始——社内で約3年運用してきた仕組みをもとに開発したもので、クローズドβ版の先行トライアル企業を募集するとしている - 10/1ラクス
ダイワボウ情報システムと販売代理店契約を締結し、10月1日から経費精算・電子請求書発行・請求書受領・電子帳簿保存の4サービスの販売を開始——全国112拠点の営業網と販売パートナー経由で、取引のある販売店から導入相談や購入ができる体制にするとしている - 10/1マネーフォワード
健康診断・ストレスチェックの対象者抽出から案内・受検状況の把握、報告書の自動作成、e-Govへの電子申請までを1システムで扱う健康管理システムを10月中旬に提供開始——AIによる入力代行で労務担当者の負担を減らすとしている - 9/30invox
請求書受領サービスの9月の機能アップデート7件を公開——申請・承認にかかる時間をBIで分析し、運用スコアの可視化とAIによる業務改善の提案を行う「プロセス分析」の追加、取り込みAIエージェントの対応サービス拡大、インボイス制度の控除割合変更への対応など(プレスリリースには出ない更新で、リリースノートを見ないと拾えない) - 9/30マネーフォワード
経営管理・予算管理システムで、自然言語の指示からグラフ作成やダッシュボードの構築・編集を行うAIエージェント機能の提供を開始——「組織別の売上高を月別で見たい」といった指示でデータベースを解釈するとしており、事前のシステム学習や複雑な設定操作は不要としている - 9/29ラクス
富士ソフトと協業し、従業員1,000名以上の企業向けに経費精算システムの導入・運用保守を一貫して支援する体制を9月29日に開始——ライセンス提供と導入サポートをラクス、システム連携を含む導入プロジェクトの推進と運用保守を富士ソフトが担うとしている - 9/29TOKIUM
全国の企業に所属する従業員1,097名への調査結果を公表——法人カードを導入している企業の回答者のうち92.4%が、カード払いに対応している支払先でも銀行振込や口座振替を選ぶことがあると回答し、理由は「稟議・承認フローと合わない」41.5%、「明細・証憑の経理処理がかえって煩雑」37.8%の順だったとしている
導入事例・セミナー・受賞・広報などコーポレートの話題(今週は8件)は各社トピックスβに掲載しています。
③ 全件は「AIサービス動向ウォッチβ」で
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