別表四・別表五(一)ラボ【設例・税金の行と総合編】|先生と一緒に図で学ぶ設例4・5 納税充当金・未納法人税等・検算式
無料の学習ツール「別表四・別表五(一)ラボ」の読み方ガイドです。ラボの設例・基礎タブから、税金の行と総合の設例(設例4・5)を1つずつ、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する会社と設例の数値はすべて架空の例です(単位:千円、税額は入力値)。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。
📘 設例4 ラボの画面(X1期 ステップ1)
🎯 このステップでわかればよいこと:会計の当期利益と、税務とずれる項目を確認する
中間納付した法人税等・住民税は加算、期末に計上した納税充当金も加算、前期分の事業税を充当金から払ったら減算。別表五(一)では納税充当金と未納法人税等の行が動きます。
税額は入力値です(税額そのものの計算は扱いません)。前期分は期首の納税充当金を取り崩して納付し、中間分は損金経理(費用)で納付する、いちばん多い形です。
X1期 の会計の数字(千円)
税引前当期純利益9,000
法人税、住民税及び事業税(P/L)3,500
当期純利益(別表四1欄へ)5,500
- 税金:前期分の納付 1,400(期首の未払法人税等を取崩し)/中間納付 1,550(費用)/期末に確定分 1,950 を未払計上
▶🧾 会計の仕訳税金の計上と納付
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|
| 前期分の確定申告(期首の未払法人税等を納付) |
| 未払法人税等 | 1,400 | 現金預金 | 1,400 |
| 借方合計 | 1,400 | 貸方合計 | 1,400 |
| 当期の中間申告(納付) |
| 法人税、住民税及び事業税 | 1,550 | 現金預金 | 1,550 |
| 借方合計 | 1,550 | 貸方合計 | 1,550 |
| 期末:当期の確定分を計上 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 1,950 | 未払法人税等 | 1,950 |
| 借方合計 | 1,950 | 貸方合計 | 1,950 |
期首の別表五(一)
別表五(一) Ⅰ 利益積立金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円 △=マイナス| 区分 | 欄 | 期首現在 利益積立金額 ① | 当期の減 ② | 当期の増 ③ | 差引翌期首現在 利益積立金額 ④ ①-②+③ |
|---|
| 繰越損益金(損は赤)会計の繰越利益剰余金 | 25 | 10,000 | … | | |
| 納税充当金会計の未払法人税等 | 26 | 1,400 | … | | |
| 未納法人税、未納地方法人税及び未納防衛特別法人税(附帯税を除く。) | 27 | △900 | … | | |
| 未納道府県民税・未納市町村民税(均等割を含む。)様式では29欄・30欄の2行 | 29・30 | △180 | … | | |
| 差引合計額 | 31 | 10,320 | | | |
はじめに
設例4・5 ── 税金の行を通して、1期分を完成させる
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例4 ステップ1
ハルカ
先生、設例4は税金だけの設例ですね。X1期は、前期分の納付 1,400、中間納付 1,550、期末の未払計上 1,950 です。
先生
税額は入力値で、税額そのものの計算は扱わないんだ。前期分は期首の納税充当金を取り崩して払い、中間分は費用にして払う、いちばん多い形だよ。
ハルカ
会計の仕訳で見ると、P/L の法人税等は 1,550 と 1,950 を足した 3,500 です。
先生
そのとおりだよ。設例4で税金の行の通り道を確かめてから、設例5で1期分の別表四と別表五(一)を完成させていこうか。
設例・基礎タブの設例4を開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📘 設例4 ラボの画面(X1期 ステップ3)
🎯 このステップでわかればよいこと:損金にならない税金は加算、充当金から払った事業税は減算
2欄:中間納付した法人税等 1,000 は会計で費用にしましたが損金にならないので、加算・留保。
3欄:中間納付した住民税 200 も同じく加算・留保。
4欄:期末に計上した納税充当金(未払法人税等)1,950 は全額を加算・留保。法人税等・住民税は損金にならず、当期の事業税は翌期の申告時まで損金にならないためです。
13欄:前期末の納税充当金から払った前期分の事業税 320 は、申告した当期の損金なので減算・留保。
中間納付した事業税 350 は損金なので、調整はありません。
■ 加算・留保 → 五(一)の増③■ 減算・留保 → 五(一)の減②■ 4欄 納税充当金 → 26欄 増③■ 当期利益 → 25欄 繰越損益金■ 検算式で使う数字
別表四 所得の金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円| 区分 | 欄 | 総額 ① | 留保 ② | 社外流出 ③ |
|---|
| 当期利益又は当期欠損の額P/L の当期純利益 | 1 | 5,500 | 5,500→五(一)25 | 配当 - |
| 加算 |
| 損金経理をした法人税、地方法人税及び防衛特別法人税(附帯税を除く。)中間納付した法人税等 | 2 | 記入1,000 | 1,000 | - |
| 損金経理をした道府県民税及び市町村民税中間納付した住民税 | 3 | 記入200 | 200 | - |
| 損金経理をした納税充当金期末に計上した未払法人税等 | 4 | 記入1,950 | 1,950→五(一)26 増③ | - |
| 小計 | | | | |
| 減算 |
| 納税充当金から支出した事業税等の金額前期末に計上した事業税を当期に納付 | 13 | 記入320 | 320 | - |
| 小計 | | | | |
| 仮計当期利益+加算-減算 | | | | |
| 所得金額又は欠損金額別表四の最下行(中間の合計・総計の行は省略) | 最下行 | | | |
設例4
税金の行 ── 2・3・4欄で加算、13欄で減算
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例4 ステップ3
ハルカ
2欄は中間の法人税等 1,000、3欄は中間の住民税 200、4欄は納税充当金 1,950 を加算。13欄は前期分の事業税 320 を減算しています。
先生
法人税等・住民税は損金にならないから加算。期末の納税充当金は全額加算する。前期末の充当金から払った事業税は、この設例では当期に申告書を提出して債務が確定しているので、当期の損金として13欄で減算するんだ。
迷いポイント 中間納付した事業税 350 も、2欄で加算する?
ハルカ
中間納付した税金は、全部まとめて2欄で加算するものだと思っていました。
先生
中間納付した事業税は損金だから、調整はいらないんだ。2欄で加算するのは法人税等だけ、3欄は住民税だけだよ。
ハルカ
法人税法ラボで「法人税等の行は税目ごとに見る」と習いました。ここでも税目で分かれるんですね。
先生
そう、ちゃんとつながったね。法人税・住民税は損金不算入、事業税は申告した年度の損金。この違いが、そのまま欄の違いになるんだ。
ハルカ
税金を全部「法人税等」という1つの箱に入れて、まとめて加算するつもりでした。箱の中身を確かめずに引っ越すところでした。
先生
箱を開けて税目ごとに分ければ、行き先の欄は自然に決まるよ。
💡 そうだったのか!
2欄は法人税等、3欄は住民税、4欄は納税充当金を
加算。前期分の事業税は、申告書を提出して債務が確定した当期に13欄で
減算し、中間納付の事業税は調整しません。
📝 法人税法ラボ【応用編】(法人税等の行・受取配当・欠損金)記事を読む ▶
📘 設例4 ラボの画面(X1期 ステップ5)
🎯 このステップでわかればよいこと:留保の調整は、同じ額が別表五(一)の増減に入る
繰越損益金(25欄):期首 10,000 を減②、期末の繰越利益剰余金 15,500 を増③(差は当期利益 5,500)
納税充当金(26欄):前期分 1,400 を取り崩して減②、当期末の計上額 1,950 を増③(別表四4欄と同じ)
未納法人税等(27欄):減②は前期確定分+中間分 △1,900、増③は中間分+確定分 △2,300。期末は確定分の △1,300
未納住民税(29・30欄):法人税等と同じ考え方で、期末は確定分の △260
■ 加算・留保 → 五(一)の増③■ 減算・留保 → 五(一)の減②■ 4欄 納税充当金 → 26欄 増③■ 当期利益 → 25欄 繰越損益金■ 検算式で使う数字
▶📄 別表四(完成形)同じ色の枠が五(一)とつながる数字
別表四 所得の金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円| 区分 | 欄 | 総額 ① | 留保 ② | 社外流出 ③ |
|---|
| 当期利益又は当期欠損の額P/L の当期純利益 | 1 | 5,500 | 5,500→五(一)25 | 配当 - |
| 加算 |
| 損金経理をした法人税、地方法人税及び防衛特別法人税(附帯税を除く。)中間納付した法人税等 | 2 | 1,000 | 1,000 | - |
| 損金経理をした道府県民税及び市町村民税中間納付した住民税 | 3 | 200 | 200 | - |
| 損金経理をした納税充当金期末に計上した未払法人税等 | 4 | 1,950 | 1,950→五(一)26 増③ | - |
| 小計 | | 3,150 | 3,150 | - |
| 減算 |
| 納税充当金から支出した事業税等の金額前期末に計上した事業税を当期に納付 | 13 | 320 | 320 | - |
| 小計 | | 320 | 320 | - |
| 仮計当期利益+加算-減算 | | 8,330 | 8,330 | - |
| 所得金額又は欠損金額別表四の最下行(中間の合計・総計の行は省略) | 最下行 | 8,330 | 8,330→検算式 | - |
別表五(一) Ⅰ 利益積立金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円 △=マイナス| 区分 | 欄 | 期首現在 利益積立金額 ① | 当期の減 ② | 当期の増 ③ | 差引翌期首現在 利益積立金額 ④ ①-②+③ |
|---|
| 繰越損益金(損は赤)会計の繰越利益剰余金 | 25 | 10,000 | 記入10,000期首の額 | 記入15,500増-減=当期利益期末の額 | 15,500 |
| 納税充当金会計の未払法人税等 | 26 | 1,400 | 記入1,400前期分を納付 | 記入1,950=別表四4当期末に計上 | 1,950 |
| 未納法人税、未納地方法人税及び未納防衛特別法人税(附帯税を除く。) | 27 | △900 | 記入△1,900前期確定 900+中間 1,000 | 記入△2,300中間 1,000+確定 1,300 | △1,300 |
| 未納道府県民税・未納市町村民税(均等割を含む。)様式では29欄・30欄の2行 | 29・30 | △180 | 記入△380前期確定 180+中間 200 | 記入△460中間 200+確定 260 | △260 |
| 差引合計額 | 31 | 10,320検算式の出発点 | 9,120 | 14,690 | 15,890検算式のゴール |
設例4
別表五(一) ── 納税充当金と未納法人税等の行を埋める
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例4 ステップ5
ハルカ
納税充当金は、前期分 1,400 を減②、当期末の 1,950 を増③。未納法人税等は、減②が△1,900、増③が△2,300 で、期末は△1,300 です。
先生
未納法人税等の減②には、前期確定分と中間分、増③には中間分と確定分が入るんだ。中間分は、立ってすぐ消える形になるよ。
迷いポイント 未納法人税等の減②には、前期確定分だけを書く?
ハルカ
期首の未納を払ったのだから、減②は前期確定分だけだと思っていました。
先生
中間分も増③と減②の両方に入るんだ。中間で発生して、同じ期に納付して消えるからね。期末④に残るのは、当期の確定分だけだよ。
ハルカ
中間分は、別表五(一)に来てすぐ帰っていくんですね。玄関で靴を脱がずに帰るお客さんみたいです。
先生
靴は脱がないけれど、増③と減②にはちゃんと名前を書いていくんだ。
💡 そうだったのか!
未納法人税等の
減②は前期確定分+中間分、増③は中間分+確定分。期末④には当期の確定分だけが△で残ります。
⏱ 30秒だけラボで試す
- シミュレーションで「設例4 税金の行」を選ぶ
- 「中間分 法人税等」を 1,000 から 1,400 にする
👀 当期純利益は 5,500 → 5,100、2欄の加算も 400 増えるので所得金額は 8,330 のまま。別表五(一)の期末合計は 15,890 → 15,490 です。
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📘 設例4 ラボの画面(X2期 ステップ9)
🎯 このステップでわかればよいこと:損金にならない税金は加算、充当金から払った事業税は減算
2欄:中間納付した法人税等 1,250 は会計で費用にしましたが損金にならないので、加算・留保。
3欄:中間納付した住民税 240 も同じく加算・留保。
4欄:期末に計上した納税充当金(未払法人税等)2,180 は全額を加算・留保。法人税等・住民税は損金にならず、当期の事業税は翌期の申告時まで損金にならないためです。
13欄:前期末の納税充当金から払った前期分の事業税 390 は、申告した当期の損金なので減算・留保。
中間納付した事業税 410 は損金なので、調整はありません。
■ 加算・留保 → 五(一)の増③■ 減算・留保 → 五(一)の減②■ 4欄 納税充当金 → 26欄 増③■ 当期利益 → 25欄 繰越損益金■ 検算式で使う数字
別表四 所得の金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円| 区分 | 欄 | 総額 ① | 留保 ② | 社外流出 ③ |
|---|
| 当期利益又は当期欠損の額P/L の当期純利益 | 1 | 6,320 | 6,320→五(一)25 | 配当 - |
| 加算 |
| 損金経理をした法人税、地方法人税及び防衛特別法人税(附帯税を除く。)中間納付した法人税等 | 2 | 記入1,250 | 1,250 | - |
| 損金経理をした道府県民税及び市町村民税中間納付した住民税 | 3 | 記入240 | 240 | - |
| 損金経理をした納税充当金期末に計上した未払法人税等 | 4 | 記入2,180 | 2,180→五(一)26 増③ | - |
| 小計 | | | | |
| 減算 |
| 納税充当金から支出した事業税等の金額前期末に計上した事業税を当期に納付 | 13 | 記入390 | 390 | - |
| 小計 | | | | |
| 仮計当期利益+加算-減算 | | | | |
| 所得金額又は欠損金額別表四の最下行(中間の合計・総計の行は省略) | 最下行 | | | |
設例4
X2期の13欄 ── 前期末に計上した事業税だけを減算する
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例4 ステップ9
ハルカ
X2期は、13欄で前期分の事業税 390 を減算しています。X1期末の納税充当金 1,950 のうち、事業税の分ですね。
先生
X1期に4欄で加算した事業税 390 が、申告書を提出して債務が確定したX2期に13欄で戻るんだ。損金になる時期は納付した日ではなく、原則として申告書を提出した日の属する事業年度で決まるよ。
迷いポイント 13欄で減算するのは、当期に払った事業税の全部?
ハルカ
X2期に払った事業税は、前期分 390 と中間分 410 なので、合計 800 を減算すると思いました。
先生
13欄は前期末の納税充当金から払った分だけなんだ。中間分の 410 は、この設例では中間申告で債務が確定して当期の損金になっているから、減算すると二重になってしまうよ。
ハルカ
別表五(二)ラボで、事業税の前期分は「期首現在未納」ではなく「当期発生」に書くと習いました。行の分け方が、ここでも効いているんですね。
先生
よく覚えていたね。別表五(二)の行分けが合っていれば、13欄に移す金額も自然に決まるんだ。
💡 そうだったのか!
13欄で減算するのは
前期末の納税充当金から払った事業税だけ(損金の時期は原則として申告書を提出した事業年度)。この設例では、中間納付の事業税は中間申告で債務が確定し、費用にした当期の損金になっています。
📝 別表五(二)ラボ【応用編】(納税充当金・未払事業税・源泉所得税)記事を読む ▶
📘 設例5 ラボの画面(ステップ6)
🎯 このステップでわかればよいこと:所得金額=留保②+社外流出③
加算の小計 6,340、減算の小計 2,040。仮計=7,260+6,340-2,040=11,560。仮計の後の加算 165 を足して、
所得金額 11,725 = 留保② 11,140 + 社外流出③ 585。この留保②が、検算式で使う「留保所得」です。
■ 加算・留保 → 五(一)の増③■ 減算・留保 → 五(一)の減②■ 4欄 納税充当金 → 26欄 増③■ 当期利益 → 25欄 繰越損益金■ 検算式で使う数字
別表四 所得の金額の計算に関する明細書(簡略) 単位:千円| 区分 | 欄 | 総額 ① | 留保 ② | 社外流出 ③ |
|---|
| 当期利益又は当期欠損の額P/L の当期純利益 | 1 | 7,260 | 7,260→五(一)25 | 配当 - |
| 加算 |
| 損金経理をした法人税、地方法人税及び防衛特別法人税(附帯税を除く。)中間納付した法人税等 | 2 | 1,500 | 1,500 | - |
| 損金経理をした道府県民税及び市町村民税中間納付した住民税 | 3 | 300 | 300 | - |
| 損金経理をした納税充当金期末に計上した未払法人税等 | 4 | 2,520 | 2,520→五(一)26 増③ | - |
| 損金経理をした附帯税(利子税を除く。)、加算金、延滞金(延納分を除く。)及び過怠税 | 5 | 30 | - | 30 |
| 交際費等の損金不算入額 | | 640 | - | 640 |
| 賞与引当金繰入額の損金不算入額 | | 1,350 | 1,350→五(一) 増③ | - |
| 小計 | | 6,340 | 5,670 | 670 |
| 減算 |
| 減価償却超過額の当期認容額償却不足 200 の範囲で、超過額の残高 300 まで | | 200 | 200→五(一) 減② | - |
| 納税充当金から支出した事業税等の金額前期末に計上した事業税を当期に納付 | 13 | 390 | 390 | - |
| 受取配当等の益金不算入額 | | 250 | - | ※250 |
| 前期賞与引当金の当期認容額 | | 1,200 | 1,200→五(一) 減② | - |
| 小計 | | 2,040 | 1,790 | 250 |
| 仮計当期利益+加算-減算 | | 11,560 | 11,140 | 420 |
| 寄附金の損金不算入額 | | 120 | - | 120 |
| 法人税額から控除される所得税額 | 29 | 45 | - | 45 |
| 所得金額又は欠損金額別表四の最下行(中間の合計・総計の行は省略) | 最下行 | 記入11,725 | 11,140→検算式 | 585 |
設例5
総合 ── 仮計の後の加算まで入れて、所得 11,725
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例5 ステップ6
ハルカ
加算 6,340、減算 2,040 で仮計は 11,560。そのあと寄附金 120 と所得税額 45 の 165 を足して、所得は 11,725 です。
先生
所得 11,725 のうち、留保②が 11,140、社外流出③が 585 なんだ。この留保②が、検算式で使う留保所得になるよ。
迷いポイント 寄附金の損金不算入額も、仮計の前に加算する?
ハルカ
加算はまとめて上の方に書くものだと思って、寄附金も交際費の隣に書いていました。
先生
寄附金の損金不算入額と控除される所得税額は、仮計の後で加算するんだ。寄附金の限度額は、仮計を使って計算するからね。並びは様式どおりにするよ。
💡 そうだったのか!
所得金額=
仮計+仮計の後の加算。寄附金の損金不算入額と控除される所得税額は仮計の後に書き、所得は 留保② 11,140 + 社外流出③ 585 です。
📘 設例5 ラボの画面(ステップ8)
🎯 このステップでわかればよいこと:検算式が合えば、2つの表のつながりはひとまずOK
期首合計 21,890 + 留保所得 11,140 - 法人税等・住民税 3,840 = 29,190。別表五(一)の期末合計 29,190 と一致します。
引くのは中間・確定の法人税等・住民税だけで、事業税(900)は引きません。
様式の検算式など(2式)
✔ 一致別表五(一) 期首の合計 + 別表四 所得金額の留保② - 中間・確定の法人税等・住民税 = 別表五(一) 期末の合計(31欄④)29,190 / 29,190
✔ 一致別表四 所得金額 総額① = 留保② + 社外流出③11,725 / 11,725
行ごとの照合(5式) 別表四・別表五(一)・会計の数字を行ごとに突き合わせる
✔ 一致別表五(一) 差異の行の(増-減) = 別表四 差異の行の(加算留保-減算留保)△50 / △50
✔ 一致別表五(一) 繰越損益金の(増-減) = P/L 当期純利益(別表四1欄)7,260 / 7,260
✔ 一致別表五(一) 納税充当金の期末 = B/S 未払法人税等(=別表四4欄)2,520 / 2,520
✔ 一致別表五(一) 未納法人税等・住民税の期末 = △(当期確定の法人税等+住民税)△2,040 / △2,040
✔ 一致会計の繰越利益剰余金+差異の残高+納税充当金-未納法人税等・住民税 = 別表五(一) 期末の合計29,190 / 29,190
設例5
検算 ── 21,890 + 11,140 - 3,840 = 29,190
📍 ラボの場所:設例・基礎タブ 設例5 ステップ8
ハルカ
期首合計 21,890 に留保所得 11,140 を足して、中間 1,800 と確定 2,040 を引くと 29,190。7つの式がすべて一致しました。
先生
様式の検算式2つと、行ごとの照合5つだね。行ごとの照合は、どの行で合わないかを見つけるために、ラボで足した式なんだ。
迷いポイント 確定分の法人税等・住民税 2,040 は、未払法人税等 2,520 と同じ?
ハルカ
期末に計上した未払法人税等を、そのまま引けばいいと思っていました。
先生
2,520 には事業税 480 も入っているんだ。検算式で引くのは、法人税等と住民税の2,040 だけ。事業税の 480 は、別表五(一)の納税充当金の+に残ったままだよ。
ハルカ
7つ全部に✔が並ぶと、テストで満点を取ったみたいにうれしいです。
先生
満点の答案でも、問題文の読み違いがあれば点はもらえないよ。元の別表の計算も確かめようか。
💡 そうだったのか!
検算式で引くのは
中間・確定の法人税等・住民税だけ(1,800+2,040)。未払法人税等 2,520 のうち事業税 480 は引きません。
⏱ 30秒だけラボで試す
- シミュレーションで「設例5 総合」を選ぶ
- 「中間分 事業税」を 420 から 620 にする
👀 当期純利益は 7,260 → 7,060、所得金額は 11,725 → 11,525、期末合計は 29,190 → 28,990。事業税は損金なので、別表四で足し戻されません。
ラボを開く ▶
今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?
この記事の図は、すべて別表四・別表五(一)ラボの画面そのものです。設例タブを開けば、同じ図を見ながら、ステップを1つずつ読み返せます。
別表四・別表五(一)ラボを開く ▶今日のまとめ ── 設例ごとの結論
おわりに
今日のふりかえり
先生
今日のまとめだよ。税金は税目に分けて欄を決める。未納法人税等は中間分が立って消え、期末には確定分だけが残る。そして事業税だけが、納税充当金の+に1年残るんだ。
ハルカ
前は、税金の行は「どこかで帳尻が合うもの」だと思って、中身を見ていませんでした。今日は1つずつ通り道を追えました。
先生
通り道が分かると、検算式が合わないときも、どの税目の行を見ればいいかがすぐ分かるよ。
ハルカ
これからは、未払法人税等を見るたびに、心の中で3つの箱に仕分けてしまいそうです。
先生
その仕分けは、申告書を作るときにそのまま役に立つよ。次の複数期編では、設例6・7で、何期もまたがる動きを見ていこうか。
参考資料
法人税基本通達9-5-1(事業税の損金算入の時期)。法人税法第2条第18号(利益積立金額)・施行令第9条、法人税基本通達9-5-1、別表四「所得の金額の計算に関する明細書」・別表五(一)「利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書」の様式と記載要領(令和8年4月1日以後終了事業年度分)。確認日:2026年10月14日。設例の数値は独自のもの(単位:千円)で、税額は入力値です。
このシリーズの記事:基礎編/応用編/設例・留保と社外流出編(設例1〜3)/設例・複数期編(設例6・7)/設例・社外流出と赤字の年編(設例8・9)
この記事を書いた人
TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。