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役員給与ラボ①【損金算入編】|定期同額給与・事前確定届出給与・期中改定を図解

このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります役員給与ラボ①の図をそのまま使って、定期同額給与と期中改定・事前確定届出給与の届出期限と支給・使用人兼務役員の迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。

要点:役員給与の損金算入とは

  • 役員給与の損金不算入 … 法人が役員に支給する給与のうち、定期同額給与・事前確定届出給与・業績連動給与のいずれにも当たらないものは損金になりません(法人税法第34条第1項)。3つの形に当たっても、不相当に高額な部分と、事実を隠蔽・仮装して経理して支給した給与は損金になりません(同条第2項・第3項)。
  • 定期同額給与 … 1月以下の一定の期間ごとに支給し、各支給時期の支給額が同額の給与です。期中の改定は、3月経過日等までの通常改定、臨時改定事由、業績悪化改定事由(減額)に限られ、改定の前後それぞれで同額なら損金になります(法人税法施行令第69条第1項)。
  • 事前確定届出給与 … 所定の時期に確定額を支給する定めに基づく給与で、届出期限(決議日から1月を経過する日と、会計期間開始の日から4月を経過する日のいずれか早い日)までに届け出たものです(法人税法施行令第69条第4項)。届出と違う支給は、その支給額の全額が損金不算入です(法人税基本通達9-2-14)。
  • 期中改定の損金不算入額 … 理由のない改定をしても、国税庁の考え方では、基準になる額を超えた「上乗せ」部分だけが損金不算入になる例があります。例:月額100万円を期の途中で120万円にし、増額後が3か月なら、20万円×3か月=60万円が損金不算入です。
  • 税務上の役員 … 取締役・監査役などのほか、経営に従事する相談役・顧問や、同族会社で持株の要件を満たす使用人も役員になります(法人税法第2条第15号・法人税法施行令第7条)。部長などを兼ねる使用人兼務役員の使用人分の給与は、第34条第1項の対象外です。

このラボでできること

  • 5段の流れを1枚でつかむ … ① 役員か → ② 給与の形 → ③ 改定・届出 → ④ 過大・仮装 → ⑤ 申告・支給を、全てのタブで同じ図・同じ色で示します。
  • 期中改定の損金不算入額を月ごとに確かめる … 改定の理由(通常改定・臨時改定事由・業績悪化改定事由・理由なし)を選ぶと、期間の区切り方と上乗せ部分を12か月の棒グラフで示し、別表四の加算額を出します(法人税法施行令第69条第1項)。
  • 届出期限を日付で計算する … 決議日・職務執行の開始日・期首・延長特例を入れると、事前確定届出給与の届出期限と変更届出の期限を、記載要領の日の数え方で計算します(法人税法施行令第69条第4項・第5項)。計算上の期限が土日・祝日・年末年始に当たるときは、休日明けの提出期限も示します(国税通則法第10条第2項)。
  • 届出どおりに支給したかを照合する … 金銭で支給する賞与(年1回・2回)について、届出の時期・金額と実際の支給を入れると、職務執行期間を単位にした判定と、当期・翌期の損金不算入額を示します(法人税基本通達9-2-14、国税庁 質疑応答事例)。
  • 設例13本を独自数値で追う … 通常改定・理由のない増額・据置き後の減額・入院による臨時改定・業績悪化の減額、届出期限、翌期だけ違う支給、変更届出、使用人兼務役員の使用人分賞与などを、1ステップずつ進めます。
  • 条文・立場・書類・手続から引く … 「条文から」は法人税法第34条の地図と、施行令・施行規則・法人税基本通達9-2の条文ツリー、「役員の立場から」は代表取締役・部長兼務の取締役・非常勤役員・みなし役員など10の立場ごとに効く規定、「別表・書類から」は別表四・届出書・変更届出書、「手続・期限から」は期首から申告までの手続と期限を一覧にしています。条文のチップを押すと、条見出しとラボで出てくる場所が表示されます。
  • 国税庁のQ&Aと質疑応答事例17件を図で読む … 「役員給与に関するQ&A」の6問と、質疑応答事例(定期同額給与・事前確定届出給与・使用人兼務役員)の11件を、要約・結論・図(数値は独自)・根拠で示します。資料の時点より後の改正や現行の条番号には注意書きを付けています。

使い方(3ステップ)

  1. 基礎タブで考え方をつかむ … 5段の流れから始め、役員の範囲、3つの形、定期同額給与と改定、期中改定の損金不算入額、届出期限、届出どおりの支給の順に読みます。
  2. 設例で1ステップずつ追う … 設例2で理由のない増額、設例6で届出期限、設例8で翌期だけ違う支給を追います。
  3. シミュレーションで数字・日付を変える … 設例の「この設例の数字でシミュレーション ▶」から同じ条件で開き、改定の理由や決議日、支給額を変えて結果を見ます。

よくあるつまずき

  • 業績が良いので期の途中で役員報酬を上げる … 臨時改定事由・業績悪化改定事由に当たらない改定は期間を区切りません。上乗せした部分が損金不算入になります(国税庁「役員給与に関するQ&A」Q3)。
  • 資金繰りが苦しいので役員報酬を下げる … 一時的な資金繰りの都合や目標未達だけの減額は、業績悪化改定事由に当たりません(法人税基本通達9-2-13)。
  • 届け出た賞与を少し多く(少なく)払う … 届出と違う支給は、差額ではなく支給額の全額が損金不算入です(法人税基本通達9-2-14)。減額するなら、業績悪化改定事由による変更届出が必要です。
  • 届出期限を「決議日から1か月後の翌日」と数える … 「決議日から1月を経過する日」は翌日から数えた1か月の末日で、5月25日の決議なら6月25日です(記載要領)。4月経過日等のほうが早ければ、そちらが期限です。期限の日が休日なら、その翌日(休日明けの日)が期限になります(国税通則法第10条第2項)。
  • 総務担当取締役を使用人兼務役員として扱う … 「担当」は使用人の職制上の地位ではありません(法人税基本通達9-2-5)。代表・専務・常務・監査役や同族会社の大株主の役員も使用人兼務役員になれません(法人税法施行令第71条)。
このラボは学習用の簡易判定です。臨時改定事由・業績悪化改定事由に当たるかどうかは事実関係で決まるため、シミュレーションでは入力で選びます。期中改定の損金不算入額は国税庁の「上乗せ」の考え方(Q&A Q3・Q4、質疑応答事例)で計算し、1つの期間に理由のない改定が2回以上ある場合は計算しません。不相当に高額な部分の判定は②過大役員給与・役員退職給与編(準備中)、株式・新株予約権による給与は③株式報酬・会社法・会計編(準備中)で扱います。実務の判断は、個別の事実関係と最新の法令・国税庁の資料で確認してください。

根拠にした法令・資料

法令は2026年10月23日に条文で確認しました(法令確認日:2026年10月23日)。設例の数値はすべて独自で、国税庁のQ&A・質疑応答事例の数値は画面に出していません。

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