役員給与ラボ①【設例・届出期限編】|先生と一緒に図で学ぶ設例6・7・11 決議日から1月・新設法人・変更届出
無料の学習ツール「役員給与ラボ①【損金算入編】」の読み方ガイドです。ラボの設例タブから、事前確定届出給与の届出期限と変更届出の設例(設例6・7・11)を1つずつ、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する会社と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです(記事内の図は表示用で、ボタンやクリックの操作はできません。操作は各節の「ラボで開く」「ラボを開く」からラボ本体で試せます)。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。
今日の事例
設例・届出期限編で追う3つの設例(独自の日付)
| 設例6 | 定時総会(2026年6月26日)で賞与を決議。提出予定 7月20日 |
| 設例7 | 新設法人(設立 2026年10月1日)の代表取締役。提出予定 11月25日 |
| 設例11 | 12月10日の賞与300万円を、11月20日の臨時総会で150万円に減額。提出予定 12月5日 |
| 共通の前提 | 3月決算(期首 2026年4月1日)。延長特例なし |
はじめに
今日の題材 ── 届出期限の3つの設例
📍 ラボの場所:設例タブ 設例6・7・11
ハルカ
先生、前回の期中改定は「決議日」が鍵でした。今日の届出期限も、決議日から数えるんですか。
先生
原則はそうなんだけど、今日の3つは起算日がそれぞれ違うんだ。決議日、設立の日、それに変更前の支給日の前日まで出てくるよ。
先生
1冊で足りるよ。代わりに、日の数え方を2種類と、休日の繰延べを覚えておこうか。設例タブを開いて、設例6から読んでいこうか。
📘 設例6 ラボの画面
① 役員か② 給与の形③ 改定・届出④ 過大・仮装⑤ 申告・支給
イ 決議日(職務の執行の開始の日より後なら開始の日)から1月を経過する日:2026年6月26日 → 2026年7月26日
ロ 会計期間開始の日から4月を経過する日(4月経過日等):2026年4月1日 → 2026年7月31日
イとロのいずれか早い日:2026年7月26日
休 計算上の期限が休日に当たる(7/26 日曜日)→ その翌日が期限:2026年7月26日 → 2026年7月27日
「決議日から1月を経過する日」は決議日の翌日から数える(記載要領の例:5月25日 → 6月25日)。
「会計期間開始の日から4月」「設立の日以後2月」は、その日を含めて数える。
設例6
届出期限:定時総会で賞与を決議
📍 ラボの場所:設例タブ 設例6 ステップ①
ハルカ
取締役Fは、6月26日の定時総会で、12月と翌年6月に賞与を払う定めをしました。イが7月26日、ロが7月31日。早い方のイですね。
先生
そこまでは計算どおりなんだ。ステップ①の最後の行に「休」の印が付いているね。7月26日が日曜日なので、国税通則法第10条第2項で翌日の7月27日が期限とみなされるんだ。
迷いポイント 「決議日から1月」は、決議日を含めて数える?
ハルカ
6月26日を1日目と数えると、1月後は7月25日になる気がしました。
先生
「決議日から1月を経過する日」は、決議日の翌日から数えるんだ(記載要領の例:5月25日 → 6月25日)。だから6月26日の決議なら7月26日になるよ。逆に「期首から4月」は期首の日を含めて数えるので、4月1日から7月31日なんだ。
ハルカ
同じ「から」なのに、含めたり含めなかったり。日付の世界にも、入場券が要る日と要らない日があるんですね。
先生
午前0時から始まる日は数に入る、と覚えておくといいよ。期首の4月1日は、その日の始まりから期間が始まるからなんだ(国税通則法第10条第1項)。
💡 そうだったのか!
「決議日から1月」は
翌日から、「期首から4月」は
その日から数えます。期限が休日なら
翌日です。
⏱ 30秒だけラボで試す
- シミュレーション「届出期限」で「定時総会で決議(原則)」を読み込む
- 「株主総会等の決議日」と「職務の執行を開始する日」を 2026年6月25日にする
👀 計算上の期限が 7月25日(土曜日)になり、土曜・日曜を越えて、提出期限は 2026年7月27日のままです。
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📘 設例7 ラボの画面
① 役員か② 給与の形③ 改定・届出④ 過大・仮装⑤ 申告・支給
設立の日以後2月を経過する日:2026年10月1日 → 2026年11月30日
「決議日から1月を経過する日」は決議日の翌日から数える(記載要領の例:5月25日 → 6月25日)。
「会計期間開始の日から4月」「設立の日以後2月」は、その日を含めて数える。
設例7
届出期限:新設法人の代表取締役
📍 ラボの場所:設例タブ 設例7 ステップ①
ハルカ
10月1日に設立した会社の代表取締役Gに、決算月の賞与を払う定めです。期限は設立の日以後2月を経過する日で、11月30日。
先生
設立の時に開始する職務の定めは、設立の日以後2月を経過する日が期限なんだ(施行令第69条第4項第1号)。設立の日を含めて数えるので、10月1日から11月30日になるよ。
迷いポイント 新設法人も「決議日から1月」と「4月経過日等」の早い方?
ハルカ
設立の後に総会で決めるので、原則と同じ2つの日を比べると思っていました。
先生
設立の時に開始する職務については、2月の特別な期限が1本だけなんだ。設立したばかりは決めることが多いので、少し長めになっているよ。設立後に新しく就任した役員の定めは、臨時改定事由の期限で考えるんだ。
ハルカ
会社の誕生日から2か月。お祝いの花が枯れる前に、届出も出しておきます。
先生
花より先に、届出書の控えを飾っておくといいね。届出書の「届出期限」欄にも、どの規定で期限が決まったかを書くよ(記載要領)。
💡 そうだったのか!
新設法人の設立時の定めは
設立の日以後2月を経過する日まで。設立の日を含めて数えます。
⏱ 30秒だけラボで試す
- シミュレーション「届出期限」で「新設法人」を読み込む
- 「設立の日」を 2026年10月2日にする
👀 届出期限が 2026年11月30日から 2026年12月1日に変わります。設立が1日遅れると、期限も1日遅れます。
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📘 設例11 ラボの画面
① 役員か② 給与の形③ 改定・届出④ 過大・仮装⑤ 申告・支給
イ 変更の決議日から1月を経過する日:2026年11月20日 → 2026年12月20日
ロ 変更前の定めによる支給日(決議日後最初のもの)の前日:2026年12月10日 → 2026年12月9日
支給日が1月を経過する日より前ならロ、それ以外はイ:2026年12月9日
決議日から1月を経過する日(12月20日)より、変更前の定めによる支給日(12月10日)が先に来るので、その前日の12月9日が期限。
業績悪化改定事由による変更は減額に限られる(法人税法施行令第69条第5項)。
設例11
業績悪化で賞与を減額 ── 変更届出の期限
📍 ラボの場所:設例タブ 設例11 ステップ①
ハルカ
取締役Kの12月10日の賞与300万円を、主要な取引先の倒産で、11月20日の臨時総会で150万円に減額しました。イは12月20日、ロは12月9日。
先生
業績悪化改定事由による変更届出の期限は、変更の決議日から1月を経過する日なんだ。ただし、変更前の定めによる支給日がその日より前に来るなら、支給日の前日まで。だから12月9日だよ(施行令第69条第5項第2号)。
迷いポイント 変更届出は、減額した賞与を払った後に出してもよい?
ハルカ
減額した150万円を払ってから、「こう変えました」と報告すればよいと思っていました。
先生
支給日の前日が期限になることがあるのは、変更前の定めで払う日より前に、変更を届け出てもらうためなんだ。12月5日に出して、12月10日に150万円を払えば、事前確定届出給与として損金になるよ。
💡 そうだったのか!
業績悪化による変更届出は
決議日から1月と
次の支給日の前日の早い方。支給の前に出すのが原則です。
⏱ 30秒だけラボで試す
- シミュレーション「届出期限」で「変更届出:業績悪化で減額」を読み込む
- 「変更前の定めによる、決議日後最初の支給日」を 2026年12月25日にする
👀 イの12月20日が期限になり、日曜日なので提出期限は 2026年12月21日と出ます。
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今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?
この記事の図は、すべて役員給与ラボ①【損金算入編】の画面そのものです。設例タブを開けば、同じ図を見ながら、ステップを1つずつ読み返せます。
役員給与ラボ①【損金算入編】を開く ▶今日のまとめ ── 設例ごとの結論
おわりに
今日のふりかえり
先生
今日のまとめだよ。届出期限は、起算日と数え方で決まる。決議日からは翌日から、期首と設立の日からはその日から数え、最後に休日の繰延べを確かめるんだ。
ハルカ
3つの設例で起算日が全部違いました。でも、手順は「起算日 → 数え方 → 休日」の3つで同じだと分かりました。
先生
その3つの手順は、ほかの税の期限にもそのまま使えるよ。国税通則法ラボで見た期間の計算と、同じ物差しなんだ。
ハルカ
では手帳に「起算日・数え方・休日」と書いておきます。休日の欄だけ、大きめの字にします。
先生
大きめの字は、実務でも助けになるね。次の設例・届出どおりの支給編では、届け出た賞与を届出どおりに払えなかったときを見ていこうか。
参考資料
法人税法第2条第15号・第34条・第36条、法人税法施行令第7条・第69条〜第72条の3、法人税法施行規則第22条の3(e-Gov法令検索 令和8年10月1日施行版)、国税通則法第10条第2項・国税通則法施行令第2条第2項、法人税基本通達第9章第2節(9-2-1〜9-2-52)。国税庁「役員給与に関するQ&A」(平成20年12月、平成24年4月改訂)、質疑応答事例(報酬、給料、賞与及び退職給与等)、タックスアンサーNo.5211・No.5200・No.5202・No.2523、事前確定届出給与に関する届出書・変更届出書の記載要領。確認日:2026年10月23日。ラボと記事の数値は学習用の独自の設例です。過大な役員給与・役員退職給与は②過大役員給与・役員退職給与編(準備中)、株式報酬と会計処理は③株式報酬・会社法・会計編(準備中)で扱います。公認会計士が監修しています。
このシリーズの記事:役員給与ラボ①【基礎編】/役員給与ラボ①【応用編】/役員給与ラボ①【設例・期中改定編】/役員給与ラボ①【設例・届出どおりの支給編】/役員給与ラボ①【設例・非常勤役員と使用人兼務役員編】
📓 ハルカの学習ノートで、この章を見る ▶
この記事を書いた人
TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。