ふるさと納税ラボ【設例・上限と返礼品編】|先生と一緒に図で学ぶ設例4〜6 上限超え・返礼品と一時所得・2027年の定額上限
無料の学習ツール「ふるさと納税ラボ」の読み方ガイドです。ラボの設例タブから、上限を超えた寄附・返礼品の課税・2027年の定額上限の設例(設例4〜6)を1つずつ、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する人物と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです(記事内の図は表示用で、ボタンやクリックの操作はできません。操作は各節の「ラボで開く」「ラボを開く」からラボ本体で試せます)。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。
今日の事例
設例・上限と返礼品編で追う3つの設例(独自の数値)
| 設例4 | Dさん。パート。2団体に合計10万円、ワンストップを申請。所得税率5%・所得割額15万円 |
| 設例5 | Eさん。返礼品4.5万円分。同じ年に養老保険(保険期間15年・保険料は毎月払い)の満期金300万円(払った保険料255万円) |
| 設例6 | Fさん。所得割額1,200万円・所得税率45%。2027年に合計500万円を寄附する予定 |
| 共通の前提 | 所得税率と住民税所得割額は入力値として与えた簡易計算 |
はじめに
今日の題材 ── 上限・返礼品・2027年の改正
📍 ラボの場所:設例タブ 設例4〜6
ハルカ
先生、設例編の後半ですね。今日は手続ではなく、金額の話ですか。
先生
そう、3人とも「2,000円で済む」から外れる場面なんだ。設例4は上限を大きく超えた人、設例5は返礼品とほかの一時所得が重なった人、設例6は2027年の改正で上限が変わる人だよ。
ハルカ
基礎2・基礎4・基礎7と、応用の制度改正が一度に出てくるんですね。
先生
そう、つながりを確かめる回だね。設例タブを開いて、設例4から読んでいこうか。
📘 設例4 ラボの画面
自己負担2,000円所得税(所得控除)住民税 基本分住民税 特例分申告特例分(ワンストップ)上限を超えた自己負担
寄附額100,000=自己負担2,000+住民税 基本分9,800+住民税 特例分30,000+申告特例分1,803+上限超の自己負担56,397
設例4
上限を大きく超えた
📍 ラボの場所:設例タブ 設例4 ステップ2・3
ハルカ
Dさんは所得割額15万円なので、特例分の上限は3万円。上限の目安は約3.7万円なのに、10万円を寄附しています。
先生
特例分は3万円で頭打ちになるんだ。ワンストップ特例の申告特例控除額も特例分をもとに計算するから小さくなって、自己負担が大きくなるよ。
迷いポイント 上限を超えても、返礼品をもらえるならそれで元が取れる?
ハルカ
寄附した分だけ返礼品が届くので、上限を超えても損はしないと思っていました。
先生
返礼品は返礼割合3割以下が基準なんだ。上限を超えた部分は、返礼品の価値より自己負担のほうが大きくなりやすい。その部分は「寄附」そのものだと考えて、額を決めるといいよ。
ハルカ
気づいたら、応援の気持ちが予算を大きく追い越していました。
先生
応援の気持ちは大切にしていいんだ。そのうえで、上限の目安を先に確かめてから寄附額を決めようか。
💡 そうだったのか!
上限を超えた部分は
寄附そのもの。返礼品の価値と自己負担を比べて、寄附額を決めます。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 「控除の動き」タブで「設例4」を読み込む(ワンストップ特例)
- 手続を「確定申告」に変える
👀 自己負担が 58,397円から 55,197円に下がります。確定申告なら所得税の分(5,003円)が、特例分の上限と関係なく控除されるためです。
ラボを開く ▶
📘 設例5 ラボの画面
設例5
返礼品と保険の満期金(一時所得)
📍 ラボの場所:設例タブ 設例5 ステップ3・4
ハルカ
Eさんは返礼品4.5万円分と、保険料を毎月払ってきた保険期間15年の養老保険の満期金300万円。満期金の利益は300万円−255万円で45万円です。
先生
満期金の利益45万円と返礼品4.5万円を合計すると49.5万円。特別控除50万円の内側なので、一時所得は0円になるんだ。保険期間が5年以下などの一時払養老保険の差益は源泉分離課税で、この合計には入らないよ。
迷いポイント 返礼品の価額は、寄附した額で考える?
ハルカ
5万円寄附してもらった返礼品なら、返礼品の価額も5万円だと思っていました。
先生
返礼品の価額は、寄附額ではなく返礼品の価値、つまり市場価格などの目安で考えるんだ。寄附額と同じになるとは限らないよ。
ハルカ
市場価格で考えるなら、返礼品の果物が豊作で安い年は、私の一時所得まで安売りになるんですね。
先生
そこも合計で見ればいいんだ。返礼品が年10万円分なら、合計55万円−50万円で5万円が一時所得になって、その2分の1の2.5万円を総所得金額に合算するよ。
💡 そうだったのか!
返礼品の価額は
返礼品の価値で考え、保険の満期金などほかの一時所得と
合計して50万円を超えるかで判定します。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 基礎7 の図で、返礼品の価額 45000・ほかの一時所得の収入 3000000・支出 2550000 と入れる
- 返礼品の価額を 100000 に変える
👀 一時所得は 0円から 50,000円に変わり、その2分の1の 25,000円を総所得金額に合算すると出ます。
ラボを開く ▶
📘 設例6 ラボの画面
自己負担2,000円所得税(所得控除)住民税 基本分住民税 特例分申告特例分(ワンストップ)上限を超えた自己負担
寄附額5,000,000=自己負担2,000+所得税2,296,331+住民税 基本分499,800+住民税 特例分2,201,869
自己負担2,000円所得税(所得控除)住民税 基本分住民税 特例分申告特例分(ワンストップ)上限を超えた自己負担
寄附額5,000,000=自己負担2,000+所得税2,296,331+住民税 基本分499,800+住民税 特例分1,930,000+上限超の自己負担271,869
設例6
高所得者の2027年からの上限
📍 ラボの場所:設例タブ 設例6 ステップ2・3
ハルカ
Fさんは所得割額1,200万円、所得税率45%。2026年の寄附なら特例分の上限は240万円で、500万円の寄附もほぼ全額が控除されます。
先生
2027年の寄附分からは、特例分が193万円で頭打ちになるんだ。所得税の分と基本分は変わらないけれど、特例分の差だけ自己負担が増えるよ。
迷いポイント 2027年からは、193万円を超えて寄附しても意味がない?
ハルカ
193万円で頭打ちなら、それ以上寄附しても控除は増えないので、193万円で止めるべきだと思いました。
先生
193万円は特例分の上限で、寄附額の上限ではないんだ。所得税の寄附金控除と基本分は、超えた寄附にも付く。Fさんの2027年以降の上限の目安は、193万円÷(90%−45.945%)+2,000円で約438万円だよ。
ハルカ
「193万円」という数字だけを見て、寄附の天井だと思い込んでいました。
先生
数字を見たら、どの控除の上限かを確かめる癖をつけようか。影響するのは所得割額が965万円を超える場合で、一般的な所得の人の計算は変わらないんだ。
💡 そうだったのか!
2027年からの193万円は
特例分の上限。Fさんの上限の目安は
約438万円で、寄附額そのものに上限はありません。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 「控除の動き」タブで「設例6」を読み込む
- 寄附額を 4382887 にする
👀 自己負担が 273,869円から 2,000円に下がります。2027年以降の上限の目安 4,382,887円ちょうどの寄附です。
ラボを開く ▶
今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?
この記事の図は、すべてふるさと納税ラボの画面そのものです。設例タブを開けば、同じ図を見ながら、ステップを1つずつ読み返せます。
ふるさと納税ラボを開く ▶
この記事を書いた人
TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。