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グループ通算制度 会計・税効果ラボ|通算税効果額・回収可能性・投資簿価修正を図解

このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事がありますこのラボの図をそのまま使って、通算税効果額・税率・回収可能性・投資簿価修正の迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。

要点:グループ通算制度の会計処理・税効果会計とは

  • 通算税効果額 … グループ通算制度で通算会社の間で授受する金額です。会計では、通算の対象の税金(法人税・地方法人税・防衛特別法人税)に準ずるものとして扱い、損益計算書の法人税等に含めます。債権・債務は未収入金・未払金などに含めます(実務対応報告第42号第7項・第25項)。
  • 個別財務諸表の回収可能性 … 将来減算一時差異は、まず自社の一時差異等加減算前通算前所得の見積額と、次に損益通算による益金算入見積額と、解消見込年度ごとに相殺して判断します(第42号第11項)。繰越欠損金は、特定繰越欠損金とそれ以外に分けてスケジューリングします(第42号第12項)。
  • 連結財務諸表の回収可能性 … 通算グループ全体で判断し直し、個別で計上した繰延税金資産の合計との差額を連結上修正します(第42号第14項)。例:4社の個別の回収可能見込額の合計が950、グループ全体で900なら、連結では50を取り崩します。
  • 税率 … 税金の種類ごとに税率を算定し、回収可能性が税金の種類で異なり影響が重要なときは、その影響を考慮した税率で計算します(第42号第9項)。防衛特別法人税率も法定実効税率に考慮します(実務対応報告第48号第9項)。
  • 住民税・事業税 … 通算の対象ではないため、各社で区別して税効果会計を適用します(第42号第8項なお書き)。

このラボでできること

  • 5段の流れを1枚でつかむ … ① 対象の税金 → ② 当期の税金(通算税効果額) → ③ 個別の回収可能性 → ④ 連結での見直し → ⑤ 投資簿価修正・表示を、すべてのタブで同じ図で示します(第42号第6項〜第30項)。
  • 個別と連結の回収可能性の違いを数字で追う … 自社の見積額で回収できる分と損益通算で回収できる分、特定繰越欠損金とそれ以外、企業の分類(グループと自社の両方)を動く図で確かめます(第42号第11項〜第18項)。
  • 設例11本を独自の数値で追う … 基礎6本(一時差異等加減算前通算前所得、個別と連結、繰越欠損金、企業の分類、通算税効果額、税率)と応用5本(投資簿価修正、評価損を計上した子会社株式、加入時の欠損金、未実現利益、住民税・事業税)を1ステップずつ進めます。
  • 数字を変えて試す … 4社の将来減算一時差異と見積額、繰越欠損金と課税所得、税金の種類ごとの計上対象を入れると、回収可能見込額・連結上の修正額・税率と繰延税金資産を表示します。
  • 応用論点と改正を確かめる … 投資簿価修正、適用・加入・離脱の時点、未実現損益、通算税効果額を授受しない場合などを処理早見表とあわせて整理し、「改正前との違い」タブで2026年7月の改正内容と適用時期を確かめます。

使い方(3ステップ)

  1. 基礎タブで5段の流れをつかむ … 対象の税金の区分と、個別→連結の順番を図で確かめます。
  2. 設例で1ステップずつ追う … 「設例」タブのプルダウンで設例を選び、「次へ」で計算の順番どおりに進めます。
  3. シミュレーションで数字を変える … 見積額や課税所得を変えて、個別と連結の差がどう動くかを見ます。

よくあるつまずき

  • 通算税効果額を受け取った側で収益にしてしまう … 受け取る側も法人税等のマイナスです(第42号第7項)。未払・未収は未払法人税等ではなく、未払金・未収入金などに含めます(第42号第25項)。
  • 連結の繰延税金資産を個別の合計のままにする … 連結では通算グループ全体で判断し直し、差額を連結上修正します(第42号第14項)。
  • 企業の分類を自社だけで判定する … 個別財務諸表では、通算グループ全体の分類と自社の分類の両方を判定して使い分けます(第42号第13項)。
  • 住民税・事業税にも損益通算の益金算入見積額を使う … 住民税・事業税は通算の対象ではないため、自社の見積額で別に判断します(第42号第8項なお書き)。
  • 連帯納付義務を偶発債務として注記する … 通算会社の連帯納付義務は、偶発債務としての注記を要しません(第42号第30項)。
このラボは学習用の簡易計算です。将来減算一時差異は翌年にすべて解消し、翌々年以降の見積額は0、繰越欠損金の損金算入限度額は課税所得の100%(第42号の設例と同じ簡便化)としています。特定繰越欠損金の合計がグループの所得を超えるときの配分はこのラボの簡易計算です。税率は補足文書 別紙3の算定例を使い、表示は小数点以下第3位を四捨五入しています。実務の判断は、個別の事実関係と最新の基準で確認してください。

根拠にした基準

  • 企業会計基準委員会 実務対応報告第42号「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(2021年8月12日公表、2026年7月7日改正)
  • 企業会計基準委員会 実務対応報告第48号「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」(2026年2月27日公表)
  • 企業会計基準委員会 補足文書「我が国における課税対象利益を基礎とする税金及び税効果会計における税率に関する取扱いについて」(2026年7月7日)
  • 企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」(2026年7月7日改正)、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(2026年7月7日改正)
  • 法人税法(e-Gov・令和8年10月1日施行版)

改正後の第42号・法人税等会計基準は、2028年4月1日以後に開始する事業年度の期首から適用し、2026年7月7日以後に開始する事業年度の期首から早期適用できます(第42号第33-2項・第36-2項)。改正後の法人税等会計基準を適用すると、第48号の適用は終了します(法人税等会計基準第21-2項)。設例の数値はすべて独自で、基準の設例の数値は画面に出していません(計算の確認にだけ使っています)。

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