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グループ通算制度ラボ【応用編】|先生と一緒に図で学ぶ期限後申告・欠損金の繰越額・税率の改正・遮断措置

グループ通算制度ラボ【応用編】|先生と一緒に図で学ぶ期限後申告・欠損金の繰越額・税率の改正・遮断措置

無料の学習ツール「グループ通算制度ラボ」の読み方ガイドです。ラボの応用タブから、実務で迷いやすい論点を選んで、先生と生徒の会話形式で見ていきます。基礎タブの内容は基礎編で扱っています。登場する会社と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです(記事内の図は表示用で、ボタンやクリックの操作はできません。操作は各節の「ラボで開く」「ラボを開く」からラボ本体で試せます)。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

📙 処理早見表 ラボの図
必ずそうなる選択の余地がない処理 「できる」扱い選べる・届出などで変わる処理 要件を満たす場合の例外法令の要件に当たると原則と違う扱いになる処理 認められない法令で否定されている処理
① 対象と承認(法人税法第64条の9・第64条の10・第14条)
論点原則認められる扱い・例外根拠
適用の単位親法人と、親法人による完全支配関係がある内国法人の全て認められない
一部の子会社だけを選んで適用
法人税法第64条の9第1項
外国法人が介在する子会社通算子法人にならない必ずそうなる
(選択の余地はない)
法人税法施行令第131条の11第2項
承認国税庁長官の承認(開始の日の3月前の日までに申請)必ずそうなる
開始の日の前日までに処分がなければみなし承認
法人税法第64条の9第2項・第5項
通算子法人の事業年度親法人の事業年度に合わせる「できる」扱い
加入時期の特例(届出)で加入日を会計期間の末日の翌日にできる
法人税法第14条第3項・第8項
取りやめやむを得ない事情があるとき、国税庁長官の承認認められない
青色申告の取りやめの届出
法人税法第64条の10第1項・第128条
② 損益通算(法人税法第64条の5)
論点原則認められる扱い・例外根拠
対象の事業年度親法人の事業年度終了の日に終了する事業年度必ずそうなる
中途で離脱した子会社の事業年度は対象外
法人税法第64条の5第1項
配分の方法欠損の合計(所得合計が上限)を所得の比で損金算入必ずそうなる
(配分方法の選択はない)
法人税法第64条の5第2項・第4項
期限後申告の法人通算前所得金額・通算前欠損金額は0として扱う必ずそうなる
後で修正申告をしても0のまま
法人税基本通達12の7-1-2、記載例 設例④
損益通算の対象外の欠損支配関係5年未満などの法人の特定資産の損失から成る欠損要件を満たす場合の例外
共同事業の要件を満たせば制限なし
法人税法第64条の6第1項
③ 欠損金の通算(法人税法第64条の7・第57条)
論点原則認められる扱い・例外根拠
控除の順番10年内事業年度の古い年度から、特定 → 非特定必ずそうなる
(順番の選択はない)
法人税法第64条の7第1項
特定欠損金額その法人の所得の範囲で、グループの限度額の合計に比例認められない
他の法人の所得からの控除
法人税法第64条の7第1項第3号イ
非特定欠損金額グループ合計を限度額の残りの比で配賦して控除必ずそうなる
(配賦方法の選択はない)
法人税法第64条の7第1項第2号・第3号ロ
損金算入限度額所得の50%必ずそうなる
中小通算法人(大通算法人以外)は所得の100%
法人税法第57条第1項・第11項第1号
④ 税率と申告(法人税法第66条・第74条ほか)
論点原則認められる扱い・例外根拠
税率23.2%必ずそうなる
中小通算法人は軽減対象所得金額以下19%
法人税法第66条第1項・第6項
措置法の15%通算法人は対象外(現行の条文)認められない
通算法人が15%を使う
措置法第42条の3の2第1項
申告各通算法人が個別に申告(e-Tax)「できる」扱い
確定申告書の提出期限の延長の特例(原則2月)
法人税法第74条第1項・第75条の2第11項・第75条の4第2項第2号
中間申告前期実績による予定申告「できる」扱い
仮決算は全ての通算法人が行う場合に限る
法人税法第72条第5項
修正申告・更正他の法人の金額は当初申告で固定(遮断措置)必ずそうなる
全社欠損で固定すると所得が出るときなどは全体再計算
法人税法第64条の5第5項・第6項
はじめに

今日の題材 ── 処理早見表

📍 ラボの場所:応用タブ 処理早見表
ハルカ
応用タブの最初は、大きな表ですね。「必ずそうなる」「できる扱い」「要件を満たす場合の例外」「認められない」の4色に分かれています。
先生
通算制度の論点を、選べるものと選べないものに分けて並べた表なんだ。応用編では、この表の中から実務で迷いやすい論点を選んで、ラボの応用タブの節で見ていくよ。
ハルカ
「認められない」の欄に、「一部の子会社だけを選んで適用」がありますね。基礎編でやりました。
先生
そう、基礎編の内容がここに1行ずつ収まっているんだ。今日は、その表の「例外」の欄を中心に読んでいこうか。
ラボの応用タブを開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📙 A1 ラボの図
通算前(灰)→ 通算後(色)6,000万4,400万P社損金算入 1,600万▲2,000万0万S1社益金算入 2,000万1,500万1,100万S2社損金算入 400万▲500万▲500万S3社期限後:計算上は0
A1

期限後申告の法人と中途離脱の法人 ── 損益通算の外

📍 ラボの場所:応用タブ A1
ハルカ
S3社の棒は通算前も後も▲500万円で、「期限後:計算上は0」と付いています。P社の損金算入は2,000万円から1,600万円に減っていますね。
先生
損益通算は期限内申告が前提なんだ。期限内申告書を出さなかった法人の通算前所得金額・通算前欠損金額は0として扱う(法人税基本通達12の7-1-2)。欠損の合計は2,000万円になるよ。
迷いポイント 期限後申告の法人の欠損は、なかったことになる?
ハルカ
0として扱うなら、S3社の欠損500万円は消えてしまうんですね。期限に遅れた罰として。
先生
消えるわけではないんだ。損益通算に使われないだけで、S3社自身の欠損▲500万円は、自社の欠損金として翌期以後に繰り越すよ。所得があれば、その所得はそのまま課税されるんだ。
ハルカ
1日遅れただけで、集合写真に写れなかった気分です。S3社が少しかわいそうになりました。
先生
写れなかった分は、S3社が自分の欠損金として後で使えるよ。ただ後で修正申告をしても、遮断措置で0のまま固定されるんだ(記載例 設例④)。
ハルカ
期限内でも、期中で離脱した子会社はどうなりますか。
先生
離脱日の前日に終わる事業年度は、親法人の事業年度終了の日に終わらないから、損益通算の対象外なんだ(法人税法第64条の5第1項)。
💡 そうだったのか!
期限後申告の法人は0として損益通算。後で修正申告しても0のままですが、自社の欠損は自社の欠損金として残ります。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. シミュレーションで「S3社が期限後申告」の事例を読み込む
  2. S3社の「申告」を「期限内申告」に戻す

👀 期限後のときは損益通算で相殺した額 20,000,000、法人税額(計・簡易)12,760,000。期限内に戻すと 25,000,000 と 11,600,000 に変わります。

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📙 B1 ラボの図
P社中小:所得の100% 720万大通算法人:50% 360万S2社中小:所得の100% 480万大通算法人:50% 240万
🧾 中小と大通算法人の比較(設例:中小通算法人のグループの数字)
項目中小通算法人(100%)大通算法人(50%)
P社の損金算入限度額7,200,0003,600,000
S2社の損金算入限度額4,800,0002,400,000

限度額の合計が欠損金の合計(2,000,000)以上なら、どちらでも全額控除できる。

B1

中小通算法人の損金算入限度額 ── 所得の100%

📍 ラボの場所:応用タブ B1
ハルカ
P社の限度額が、中小なら720万円、大通算法人なら360万円。同じ所得なのに倍違います。
先生
中小通算法人は、欠損金を所得の100%まで控除できるんだ(法人税法第57条第11項第1号イ)。大通算法人なら50%だよ。
迷いポイント 欠損金の限度額は、自社の資本金だけで決まる?
ハルカ
税率はグループで判定でしたけど、欠損金の限度額は自社の資本金で決まるのかと思っていました。
先生
限度額の判定もグループ単位なんだ。グループに資本金1億円超の法人などがいれば、全社が50%になるよ。
ハルカ
いつの資本金で判定するんですか。
先生
期末の資本金なんだ。だから期中の増資・減資には注意しようか(Q&A問82)。
💡 そうだったのか!
中小通算法人の限度額は所得の100%。判定はグループ単位で、期末の資本金で見ます。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. シミュレーションで「中小通算法人のグループ」を読み込む
  2. 「グループの区分」を「大通算法人」に切り替える

👀 限度額の表示が「所得の100%」から「所得の50%」に、法人税額(計・簡易)が 1,984,000 から 2,320,000 に変わります。この例は欠損金が 2,000,000 と小さいので、控除額は同じです。

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📙 B3 ラボの図
P社1,000万もと1,320万控除440万減少560万繰越S1社600万もと0万控除264万減少336万繰越S2社3,400万もと880万控除1,496万減少1,904万繰越
B3

翌期の繰越額 ── もとの欠損金額×割合で減らす

📍 ラボの場所:応用タブ B3
ハルカ
P社の行がややこしいです。もとの欠損金は1,000万円なのに、控除は1,320万円。それなのに繰越は560万円残っています。
先生
配賦後の控除額と、各法人の欠損金の減り方は一致しないんだ。翌期の繰越額は、もとの欠損金額×非特定損金算入割合0.44を減らして計算するよ(法人税法第64条の7第1項第4号)。
迷いポイント 控除した額だけ、自社の欠損金が減る?
ハルカ
P社は1,320万円控除したので、自分の欠損金1,000万円は全部なくなって、むしろ320万円足りないのかと思いました。
先生
P社の1,320万円には、S1社やS2社から配賦された分が入っているんだ。減るのは各社の「もとの欠損金×0.44」で、P社は440万円減って560万円が残るんだよ。
ハルカ
控除したのに減らない…。家計簿だったら、お財布の中身と合わなくて眠れなくなります。
先生
合わないように見えるのは、控除と減少を別の物差しで測っているからだよ。グループ全体では、控除の合計2,200万円と減少の合計2,200万円が一致するんだ。
💡 そうだったのか!
翌期の繰越額はもとの欠損金額×割合を引いて計算。各社では控除額と減少額がずれても、グループの合計は一致します。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. シミュレーションで「特定欠損金額と非特定欠損金額」を読み込む
  2. ③ 欠損金の通算の表の「翌期繰越(非特定)」の行を見る

👀 P 5,600,000・S1 3,360,000・S2 19,040,000、合計 28,000,000 と出ます。もとの非特定の合計 50,000,000 から、控除した 22,000,000 を引いた額と一致します。

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📙 C1 ラボの図
令和7年3月31日までに開始する事業年度中小通算法人の軽減対象所得金額以下 → 15%(措置法の特例)令和7年4月1日以後に開始する事業年度中小通算法人の軽減対象所得金額以下 → 19%(本則。措置法の特例の対象から通算法人を除く)
C1

令和7年改正 ── 措置法の15%は通算法人に使えない

📍 ラボの場所:応用タブ C1
ハルカ
中小通算法人の軽減税率が、令和7年3月31日までに開始する事業年度は15%、令和7年4月1日以後は19%。下がるのではなく、上がっているんですね。
先生
本則は19%で、措置法の特例で15%に下げていたんだ。現行の条文は、この特例の対象から通算法人を除いているんだよ(措置法第42条の3の2第1項)。
迷いポイント 中小通算法人も、措置法の15%の軽減税率を使える?
ハルカ
法人税法ラボで、中小法人の軽減税率は本則19%、特例15%と習いました。中小通算法人も中小法人なので、15%が使えると思っていました。
先生
単体の中小法人なら、その理解で合っているよ。ただ通算法人は特例の対象から除かれているから、中小通算法人の軽減対象所得金額以下は19%なんだ。
ハルカ
白状すると、記載例の15%をそのまま写して計算する気満々でした。
先生
記載例は書き方の見本としては今も役に立つよ。国税庁の記載例やQ&A問77の15%は改正前の取扱いだから、税率だけは現行の条文で確かめてから使うんだ。
💡 そうだったのか!
現行の条文では通算法人は措置法の15%の対象外。中小通算法人の軽減対象所得金額以下は19%です。
📙 C3 ラボの図
国税:法人税・地方法人税損益通算・欠損金の通算をする防衛特別法人税は基礎控除を分け合う地方税:住民税・事業税各法人の単体の数値で計算法人税割は通算の影響を調整
C3

地方税と防衛特別法人税 ── 地方税は単体、防衛特別法人税は基礎控除を分け合う

📍 ラボの場所:応用タブ C3
ハルカ
上の箱が国税、下の箱が地方税。損益通算をするのは国税の法人税・地方法人税で、地方税は各法人の単体の数値で計算するんですね。
先生
グループ通算制度は、法人税・地方法人税の制度なんだ。事業税の所得割は各法人の単体の所得で、住民税の法人税割は、通算の影響を調整した法人税額を課税標準にするよ。
迷いポイント 防衛特別法人税の基礎控除500万円は、通算法人ごとに丸ごと使える?
ハルカ
防衛特別法人税は、基準法人税額から年500万円を引いて4%。各社がそれぞれ500万円を引けるのかと思いました。
先生
通算法人は、500万円をグループ内で配分して計算するんだ。令和8年4月1日以後に開始する事業年度からの税目だよ。
ハルカ
配分の仕方は決まっていますか。
先生
各通算法人の基準法人税額(又は加算前基準法人税額)の比で配分するんだ(防衛財源確保法第13条第3項第2号)。国税庁の「防衛特別法人税が創設されました」(令和8年6月改訂)に書かれているよ。
💡 そうだったのか!
地方税は単体で計算。防衛特別法人税の基礎控除500万円は、通算法人ではグループで配分します。
📙 D1 ラボの図
計算固定するもの(遮断措置)全体再計算になる場合損益通算通算前所得金額・通算前欠損金額全社欠損・過少/過大・固定で所得欠損金の通算他社の限度額・欠損金額損益通算が全体再計算など軽減対象所得金額各社の所得金額所得の合計が800万円以下など
D1

欠損金の通算と軽減対象所得金額の遮断措置

📍 ラボの場所:応用タブ D1
ハルカ
遮断措置は、損益通算だけでなく、欠損金の通算と軽減対象所得金額にもあるんですね。表が3行あります。
先生
欠損金の通算では、他の法人の限度額と欠損金額を当初申告の額に固定する(法人税法第64条の7第4項)。軽減対象所得金額も、当初申告の所得で固定するんだ(第66条第8項)。
迷いポイント 所得の合計が800万円以下なら、期限後申告の法人にも軽減対象所得金額を配る?
ハルカ
第66条第9項に「800万円以下」とあるので、所得の合計が小さいグループなら、期限後申告の法人にも800万円を分けるのかと思いました。
先生
そこは読み分けが要るんだ。期限後申告の法人は期限内申告書がないので、その所得を0として扱う(第66条第8項)。800万円以下で全体再計算とする第9項は、修正申告・更正の場合の規定なんだよ。
ハルカ
遮断措置が3つ、全体再計算も3つ。覚える表が一気に3倍になりました。
先生
3倍に見えても、形は同じなんだ。「当初申告の額で固定して、条件がそろったときだけ全体で計算し直す」。この1文で、3行とも読めるよ。
💡 そうだったのか!
遮断措置は損益通算・欠損金の通算・軽減対象所得金額の3つ。800万円以下で全体再計算とする第66条第9項は、修正申告・更正の場面の規定です。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. シミュレーションの「修正申告の判定」で「中小:所得の合計が800万円以下に」を読み込む

👀 損益通算は「遮断措置」のまま、軽減対象所得金額が「全体再計算(判定フローD)」になり、修正後の所得の合計 6,500,000 ≦ 800万円と出ます。所得が変わらないP社も「更正の請求」です。

ラボを開く ▶
📙 D2 ラボの図
4月6月8月10月11月2月3月5月7月事業年度開始中間申告(11月末)決算(3月末)確定申告(5月末)延長の特例(7月末)
D2

中間申告・期限の延長・連帯納付

📍 ラボの場所:応用タブ D2
ハルカ
中間申告が11月末、確定申告が5月末、延長の特例を受けると7月末。単体の会社と同じカレンダーに見えます。
先生
カレンダーは同じでも、決まりが少しずつ違うんだ。延長の特例は、通算法人が多数で計算を了することができない常況にあるときなども対象で、原則2月延長だよ(法人税法第75条の2第11項)。
迷いポイント 仮決算の中間申告は、会社ごとに選べる?
ハルカ
前期の実績で納めるか、仮決算で納めるかは、会社ごとに有利な方を選べると思っていました。
先生
通算法人では、1社だけ仮決算にすることはできないんだ。全ての通算法人が仮決算で申告する場合に限られるよ(第72条第5項、Q&A問24)。
ハルカ
隣の会社の法人税まで連帯納付の責任があると基礎編で聞いたので、少し緊張しますね。
先生
だからこそ、グループ全体の申告と納付の日程を、親法人が管理しておくことが大切なんだ(第152条第1項)。
💡 そうだったのか!
仮決算の中間申告は全社そろって。延長の特例は原則2月で、他の通算法人の法人税には連帯納付の責任があります。

今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべてグループ通算制度ラボの画面そのものです。応用タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。

グループ通算制度ラボを開く ▶

今日のまとめ ── 迷いポイント早見表

迷いポイント答え応用タブ
期限後申告の法人の欠損はなかったことになる?損益通算では0。自社の欠損金としては残る(通達12の7-1-2)A1
欠損金の限度額は自社の資本金だけで決まる?グループ単位。中小通算法人は100%、期末の資本金で判定B1
控除した額だけ自社の欠損金が減る?減るのは「もとの欠損金額×割合」。グループの合計は一致B3
中小通算法人も措置法の15%を使える?使えない。通算法人は対象外で19%(措置法第42条の3の2)C1
防衛特別法人税の基礎控除は各社500万円?通算法人は基準法人税額(又は加算前基準法人税額)の比で配分(防衛財源確保法第13条第3項第2号)C3
800万円以下なら期限後申告の法人にも配る?配らない(第66条第8項で0)。第9項は修正申告・更正の規定D1
仮決算の中間申告は会社ごとに選べる?全社が仮決算で申告する場合に限る(第72条第5項)D2
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。期限後申告の法人は損益通算で0として扱うけれど、自社の欠損は残る。欠損金の繰越額は「もとの欠損金額×割合」で減らし、中小通算法人の軽減税率は19%。遮断措置は3つの計算にあるんだ。
ハルカ
基礎編は「比」の回でしたが、今日は「例外の読み分け」の回でした。期限後なら0、改正後なら19%、修正申告なら第9項。どの場面の話かを先に確かめる癖がつきそうです。
先生
その癖は、実務でいちばん効くよ。1つ足すなら、資料がいつ時点のものかも見るといい。記載例やQ&Aには、改正前の数字が残っているからね。
ハルカ
資料の右上に、確認した日付を書くようにします。…今日はもう3枚書きました。
先生
3枚とも今日の日付なら、確認は済んでいるね。次の設例・損益通算編では、ラボの設例を1つずつ、損益通算と通算税効果額から見ていこうか。

参考資料

法人税法第14条・第57条・第61条の11・第64条の5〜第64条の14・第66条・第74条・第152条、法人税法施行令第119条の3・第131条の11〜第131条の17、租税特別措置法第42条の3の2、法人税基本通達12の7-1-2(e-Gov法令検索 令和8年10月1日施行版ほか)。国税庁「グループ通算制度の概要」(令和2年4月)、「グループ通算制度に関するQ&A」(令和4年7月改訂)、「申告書別表の記載例(グループ通算制度適用法人用)」(令和5年3月改訂)、タックスアンサーNo.5900(令和8年4月1日現在)。確認日:2026年10月21日。記載例・Q&Aの15%の税率は改正前の取扱いで、ラボと記事は現行の条文(通算法人は措置法の15%の対象外)で計算しています。ラボと記事の数値は学習用の独自の設例で、税額例は法人税本税の簡易計算で、端数処理・税額控除を省き、地方法人税・防衛特別法人税(令和8年4月1日以後に開始する事業年度から)・地方税は省略しています。公認会計士が監修しています。
このシリーズの記事:グループ通算制度ラボ【基礎編】/グループ通算制度ラボ【開始・加入・離脱編】/グループ通算制度ラボ【設例・損益通算編】/グループ通算制度ラボ【設例・欠損金と税率編】/グループ通算制度ラボ【設例・修正申告編】/グループ通算制度ラボ【設例・開始・加入・離脱編】

📓 ハルカの学習ノートで、この章を見る ▶

防衛特別法人税の基礎控除額の配分:国税庁「防衛特別法人税が創設されました」(令和7年5月・令和8年6月改訂)

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。