電子帳簿保存法ラボ【基礎編】|図で学ぶ3つの保存区分・電子取引・スキャナ保存・加算税
無料の学習ツール「電子帳簿保存法ラボ」の読み方ガイドです。ラボの全体像タブを中心に、条文からのタブも合わせて、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する人物と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです(記事内の図は表示用で、ボタンやクリックの操作はできません。操作は各節の「ラボで開く」「ラボを開く」からラボ本体で試せます)。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。
今日の事例
設例A社(3月決算。基準期間=前々事業年度の売上高3,000万円。請求書はメールのPDF、備品はECサイトで購入。単位:円)
| 電子取引データ(PDFの請求書・ECサイトの領収書) | 保存は義務 |
| 真実性の措置 | 事務処理規程 |
| 検索要件(売上高5,000万円以下+ダウンロード対応) | 不要 |
| 紙で受け取る書類 | 紙のまま保存 |
| 税務調査の修正申告で増えた法人税 | 500,000 |
| 過少申告加算税(10%。優良な電子帳簿ではない) | 50,000 |
はじめに
今日の題材 ── A社の電子取引から電子帳簿保存法を引く
📍 ラボの場所:全体像タブ・設例・試算タブ(A社)
ハルカ
先生、電子帳簿保存法は「会計ソフトを使う会社のための法律」だと思っていました。うちのような小さな会社にも関係あるんですか。
先生
今は、ほぼすべての会社と個人事業者に関係するんだ。メールでPDFの請求書を受け取ったら、そのデータを電子のまま保存する義務があるからね(第7条)。
ハルカ
表のA社は売上高3,000万円の小さな会社なのに、「保存は義務」と書いてあります。
先生
そう。会社の大きさで変わるのは検索要件の要否で、保存の義務そのものは変わらないんだ。A社の状況を手がかりに、ラボの全体像タブを順に読んでいこうか。
🧭 全体像 ラボの画面
入口
このラボの引き方 ── 7つの切り口
📍 ラボの場所:全体像タブ 冒頭
ハルカ
タイルの中に「様式・規程から」があります。届出書や事務処理規程から条文を引けるんですね。
先生
そう。電子帳簿保存法の実務は、申告書ではなく届出書・事務処理規程・システムの説明書で進むんだ。そこから条文に戻れるようにしているよ。
迷いポイント 電子帳簿保存法を読めば、何をすればよいか全部分かる?
ハルカ
法律を最初から読めば、やることが書いてありますよね。
先生
法律の本体は8条だけなんだ。「財務省令で定めるところにより」と書いてあって、具体的な要件のほとんどは施行規則(第2条〜第5条)にあるよ。
ハルカ
ラボで「規則第4条」と書いてあるのが、その施行規則なんですね。
先生
そう。このラボでは「第○条」とだけ書いたものは法律、「規則第○条」は施行規則だよ。要件を調べるときは、規則の早見表を引くのが近道なんだ。
💡 そうだったのか!
電子帳簿保存法の本体は
8条で、保存の
要件のほとんどは施行規則(第2条〜第5条)にあります。ラボでは「第○条」が法律、「規則第○条」が施行規則です。
📗 全体像 1 ラボの図
① 誰が:国税関係帳簿書類の保存義務者国税に関する法律で帳簿・書類を保存しなければならない人(保存義務者)が対象です(法第2条第4号)。とくに電子取引のデータ保存は、所得税・法人税の保存義務者(個人事業者・法人)すべての義務です(法第7条)。電子帳簿保存法第2条第4号 電子帳簿保存法第7条 この段の図解へ ▶
全体像 1
このラボの背骨 ── 5段の流れ
📍 ラボの場所:全体像タブ 1
ハルカ
「① 誰が → ② 何を → ③ どう保存 → ④ 要件 → ⑤ 効果」。⑤に「加算税」と書いてあります。保存の法律なのに、加算税が出てくるんですか。
先生
そう。優良な電子帳簿なら過少申告加算税が5%軽くなり、スキャナ保存や電子取引のデータを改ざんすれば重加算税が10%重くなるんだ(第8条第4項・第5項)。保存の仕方が税額に効く段だよ。
迷いポイント 電子で保存するかどうかは、全部会社が選べる?
ハルカ
電子化は会社の自由なので、紙で保存したい会社は全部紙でいいと思っていました。
先生
帳簿や書類の電子保存(第4条)は選択だけれど、電子取引のデータは電子のまま保存する義務なんだ(第7条)。ここが本流の一番大事な区別だよ。
ハルカ
紙で受け取ったものは紙でいい。電子で受け取ったものは電子で残す。
先生
そう。受け取り方で区分が決まるんだ。次の図で、3つの保存区分を並べて見ようか。
💡 そうだったのか!
電子帳簿保存法は
誰が→何を→どう保存→要件→効果の5段。帳簿・書類の電子保存は
選択(第4条)、
電子取引データの保存は義務(第7条)。⑤の効果で加算税が軽くも重くもなります(第8条)。
📗 全体像 2 ラボの図
電子帳簿保存法の制度のうち、選択ではなく「義務」なのはどれでしょう?
電子取引の取引情報の保存(義務)取引情報(注文書・契約書・請求書・領収書などに通常記載される事項)の授受を電磁的方式で行う取引を「電子取引」といい(法第2条第5号)、所得税・法人税の保存義務者は、そのデータを規則で定めるところにより保存しなければなりません(法第7条)。紙に印刷して保存するだけでは要件を満たしません。電子帳簿保存法第2条第5号 電子帳簿保存法第7条
全体像 2
③ 3つの保存区分と2つの特例
📍 ラボの場所:全体像タブ 2
ハルカ
タイルが6枚です。赤が電子取引データ保存、紺が電子帳簿等保存・スキャナ保存・COM保存、緑が優良な電子帳簿と重加算税の加重。
先生
そう。赤の電子取引データ保存だけが義務で、紺の3つは要件を満たせば選べる制度なんだ。緑の2つは、加算税にかかわる特例だよ。
迷いポイント 電子契約にしたら、印紙税も電子帳簿保存法も関係なくなる?
ハルカ
印紙税法ラボで、電子契約は文書の作成に当たらないから印紙は要らない、ただ保存は電子帳簿保存法に従う、と習いました。それがこの赤いタイルですか。
先生
よく覚えていたね。そのとおりなんだ。電子契約は取引情報を電磁的方式で授受する電子取引だから(第2条第5号)、印紙は要らなくても、そのデータの保存は義務だよ(第7条)。
ハルカ
「電子帳簿保存法」という名前から、帳簿の話だけだと思い込んでいました。義務の主役は電子取引だったんですね。名前にすっかりだまされていました。
先生
名前より条文で読むのがコツだよ。義務を定めているのは第7条の電子取引だけで、帳簿の電子保存は第4条の選択なんだ。
💡 そうだったのか!
義務は
電子取引データ保存(第7条)だけ。電子帳簿等保存・スキャナ保存・COM保存は
選択です(第4条・第5条)。電子契約は印紙税は不課税でも、
電子取引として保存義務があります。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 全体像タブの「3つの保存区分」の図で、「スキャナ保存」のタイルを押す
👀 下の説明が「スキャナ保存(任意)」に変わり、「紙の国税関係書類(棚卸表・貸借対照表・損益計算書などの決算関係書類を除く)は、スキャナで読み取り、規則の要件に従って保存すれば、紙の保存に代えられます(法第4条第3項・規則第2条第4項・第5項)」と表示されます。
ラボを開く ▶
📗 全体像 3 ラボの図
国税関係帳簿:仕訳帳・総勘定元帳など国税関係帳簿は、国税に関する法律で備付け・保存が必要な帳簿です(法第2条第2号)。会計ソフトで最初から電子で記録しているなら、システムの説明書の備付け・ディスプレイとプリンタ・ダウンロードの求めへの対応などの要件で、電子のまま保存できます(法第4条第1項・規則第2条第2項)。
全体像 3
② 何を ── 帳簿・書類・電子取引データ
📍 ラボの場所:全体像タブ 3
ハルカ
国税関係帳簿の流れです。税法の帳簿 → 最初から電子で作成 → 電子のまま保存 → 優良なら加算税5%軽減。
先生
保存の対象は3つ。仕訳帳・総勘定元帳などの国税関係帳簿、決算書・請求書・領収書などの国税関係書類(第2条第2号)、そして電子取引の取引情報だよ(第2条第5号)。
迷いポイント メールで受け取ったPDFは、印刷して紙の請求書と一緒に綴じておけばよい?
ハルカ
正直に言うと、届いたPDFは全部印刷して、紙の請求書と一緒に月別のファイルに綴じていました。整理整頓は得意なんです。
先生
綴じた紙は社内の控えにはなるけれど、それだけでは足りないんだ。電子で受け取った取引情報は、データそのものを規則の要件に従って保存する必要があるよ(第7条)。
ハルカ
メールのPDF、ECサイトの領収書、クラウドの請求書サービス…どれも電子取引なんですね。
先生
そう。EDI取引も含めて、取引情報を電子で受け取った・渡したら電子取引だよ。自社が送った請求書のデータも、送った側として保存するんだ。
💡 そうだったのか!
対象は
国税関係帳簿・国税関係書類(第2条第2号)と
電子取引の取引情報(第2条第5号)。電子で授受したものは
データで保存し(第7条)、印刷だけでは足りません。送った側も保存します。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 全体像タブの「何を」の図で、「電子取引データ」を押す
👀 流れが「電子取引 → データを保存 → 真実性の措置 → 検索・見読」に変わり、下の説明に「メールに添付されたPDF、ECサイトからダウンロードした領収書、EDI取引、クラウドの請求書サービスなどが当たります」と表示されます。
ラボを開く ▶
📗 全体像 4 ラボの図
メールで受け取ったPDFの請求書取引情報を電子で受け取っているので電子取引です(法第2条第5号)。PDFのまま、規則第4条第1項の要件(真実性の措置・検索など)を満たして保存します(法第7条)。電子帳簿保存法第7条 規則第4条第1項
全体像 4
③ どう保存 ── よくある書類で見る
📍 ラボの場所:全体像タブ 4
ハルカ
6つの書類が並んでいます。PDFの請求書は赤で電子取引、紙の領収書は紺で紙のままかスキャナ。
先生
そう。同じ請求書でも、受け取り方で区分が変わるんだ。紙で受け取ったものは紙のまま保存するのが原則で、要件を満たせばスキャナ保存もできるよ(第4条第3項)。
迷いポイント 紙の書類なら、どれでもスキャンして紙を捨てられる?
ハルカ
決算書もスキャンしてしまえば、キャビネットが空いてすっきりしますよね。
先生
決算関係書類(棚卸表・貸借対照表・損益計算書など)は、スキャナ保存の対象外なんだ(規則第2条第4項)。会計ソフトで電子作成したものなら、第4条第2項で電子のまま保存できるよ。
ハルカ
スキャンできるのは、取引の書類のほうなんですね。
先生
そう。それに、紙を捨てられるのは要件どおりに入力・保存した後だよ。順番を逆にしないことが大事なんだ。
💡 そうだったのか!
紙の書類は
紙のままが原則で、要件を満たせば
スキャナ保存できます(第4条第3項)。ただし
決算関係書類はスキャナ保存の対象外(規則第2条第4項)。紙を捨てるのは要件どおりに保存した後です。
📗 全体像 5 ラボの図
電子取引データ:真実性の措置はどれか1つ電子取引のデータは、①タイムスタンプが付いたものを受け取る、②受け取った後速やかにタイムスタンプを付す、③訂正削除の履歴が残る(または訂正削除できない)システムで授受・保存する、④訂正削除の防止に関する事務処理規程を定めて運用する、のいずれかの措置をとります(規則第4条第1項)。あわせて、ディスプレイ等の備付けと検索機能(取引年月日・取引金額・取引先)が必要です。
全体像 5
④ 要件 ── 真実性と可視性
📍 ラボの場所:全体像タブ 5
ハルカ
電子取引の真実性の措置が4つ並んでいます。タイムスタンプ付きで受領、受領後にタイムスタンプ、訂正削除の履歴が残るシステム、事務処理規程。
先生
要件は2つの柱でできているんだ。改ざんされていないことを確かめられる真実性と、すぐに見られる・探せる可視性だよ。電子取引の真実性の措置は、この4つのどれか1つでいいんだ(規則第4条第1項)。
迷いポイント 真実性の措置は、タイムスタンプを使わないと満たせない?
ハルカ
タイムスタンプのサービスは費用がかかりそうで、うちの会社には無理だと思っていました。
先生
A社のように事務処理規程を定めて運用する方法もあるんだ(規則第4条第1項第4号)。国税庁のひな形もあるから、費用をかけずに始められるよ。
ハルカ
タイムスタンプは、データに押す日付のハンコみたいなものですか。印紙の消印みたいに。
先生
その時刻にデータが存在して、それ以後変わっていないことを証明する仕組みだよ。スキャナ保存では、入力した時を確認できるシステムならタイムスタンプは不要なんだ(規則第2条第6項第2号)。
💡 そうだったのか!
要件は
真実性(改ざんされていない)と
可視性(すぐ見られる・探せる)。電子取引の真実性は、タイムスタンプ・訂正削除の履歴が残るシステム・
事務処理規程の
どれか1つで満たせます(規則第4条第1項)。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 全体像タブの「要件」の図で、「スキャナ保存」を押す
👀 流れが「入力期限 → 読み取り(200dpi以上・カラー256階調以上)→ タイムスタンプ等 → 検索・見読」に変わり、下の説明に入力期限・解像度・タイムスタンプ・訂正削除の履歴・相互関連性・カラーディスプレイ・検索機能の7つの要件が並びます。
ラボを開く ▶
📗 全体像 6 ラボの図
過少申告加算税 10%調査で指摘された修正申告・更正の過少申告加算税は10%です(国税通則法第65条第1項)。国税通則法第65条第1項
全体像 6
⑤ 効果 ── 加算税の軽減と加重
📍 ラボの場所:全体像タブ 6
ハルカ
棒が4本です。通常の過少申告加算税10%、優良な電子帳簿で5%、通常の重加算税35%、電子データの隠蔽・仮装で45%。
先生
電子帳簿保存法は、国税通則法の加算税の割合を動かすんだ。優良な電子帳簿の要件を満たし、あらかじめ届出書を出していれば、その帳簿に記録された事項の修正申告・更正の過少申告加算税から、増えた税額の5%を差し引くよ(第8条第4項)。
迷いポイント 会計ソフトで帳簿を作っていれば、自動で加算税が5%になる?
ハルカ
会計ソフトを使っているだけで加算税が半分になるなんて、ずるいくらいお得ですね。明日にも社長に報告します。
先生
報告の前に条件を確かめようか。訂正削除の履歴・相互関連性・検索の要件を満たした「優良な電子帳簿」で、あらかじめ届出をしていることが条件なんだ(規則第5条)。隠蔽・仮装があれば軽減されないよ。
ハルカ
逆に、スキャナ保存や電子取引のデータを改ざんしたら、重加算税に10%が上乗せされるんですね。
先生
そう(第8条第5項)。令和9年1月1日施行の改正で、一定の要件を満たして届出をした電子取引データは、この10%の対象から外れることになっているよ。
💡 そうだったのか!
優良な電子帳簿+あらかじめの届出なら過少申告加算税から
5%を控除(第8条第4項)。スキャナ・電子取引データの隠蔽・仮装は重加算税に
10%加重(第8条第5項)です。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 全体像タブの「効果」の図で、4本目の「スキャナ・電子取引データの隠蔽仮装」の棒を押す
👀 下の説明が「重加算税の10%加重」に変わり、「スキャナ保存した書類のデータや電子取引のデータに記録された事項について重加算税に当たるときは、10%が加算されます(法第8条第5項)」と表示されます。
ラボを開く ▶
条文から
保存要件の早見表(施行規則)
📍 ラボの場所:条文からタブ
ハルカ
表に、電子取引・スキャナ・電子帳簿・優良な電子帳簿の要件が22行並んでいます。右端が規則の条・項・号ですね。
先生
そう。要件を調べるときは、この表を言葉で検索するのが早いんだ。たとえば「検索」と入れると、区分ごとの検索要件の違いが並ぶよ。
迷いポイント 検索要件は、日付・金額・取引先の3つで探せれば、どの会社も足りる?
ハルカ
ファイル名に日付と金額と取引先を入れておけば、それで完璧ですよね。
先生
本来の検索要件は、3項目で探せることに加えて、日付と金額の範囲指定と、2つ以上の項目の組合せなんだ(規則第2条第6項第5号)。ただ、税務職員のダウンロードの求めに応じられるようにしておけば、範囲指定と組合せは要らないよ。
ハルカ
A社のように売上高5,000万円以下なら、ダウンロード対応で検索要件が全部要らなくなるんでしたね。
先生
そう(規則第4条第1項)。だから「ダウンロードの求めに応じられること」は、どの会社にとっても大事な前提なんだ。
💡 そうだったのか!
検索要件は
日付・金額・取引先+範囲指定+組合せ(規則第2条第6項第5号)。
ダウンロード対応で範囲指定・組合せは不要、さらに
売上高5,000万円以下か
出力書面の整理なら全部不要です(規則第4条第1項)。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 条文からタブの「保存要件の早見表」の検索欄に「タイムスタンプ」と入れる
👀 件数が「3件」になり、電子取引の「タイムスタンプ付きで受領」(規則第4条第1項第1号)・「受領後速やかにタイムスタンプ」(同項第2号)と、スキャナの「タイムスタンプ(入力した時を確認できるシステムなら不要)」(規則第2条第6項第2号ロ)が残ります。
ラボを開く ▶
今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?
この記事の図は、すべて電子帳簿保存法ラボの画面そのものです。全体像タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。
電子帳簿保存法ラボを開く ▶📝 電子帳簿保存法ラボ【応用編】(事業者の立場・書類ごとの保存・検索要件・優良な電子帳簿)応用編を読む ▶ 今日のまとめ ── 迷いポイント早見表
おわりに
今日のふりかえり
先生
今日のまとめだよ。電子帳簿保存法は、電子取引データの保存が義務で、帳簿・書類の電子保存とスキャナ保存は選択。要件は施行規則の真実性と可視性で、優良な電子帳簿なら加算税が軽く、データの改ざんなら重くなるんだ。
ハルカ
前は「電子化を進めるための法律」だと思っていました。今日は、電子で受け取った瞬間から保存のルールが始まっていて、紙に印刷しても逃げられないことが分かりました。
先生
大事な気づきだね。怖がる必要はないんだ。小さな会社なら、事務処理規程とダウンロード対応を中心に、費用を抑えて対応できるよ。ただ、必要な期間データを保存し、調査のときに速やかに表示・出力できることも確かめておこうか。
ハルカ
はい。まずは綴じていたPDFの印刷をやめて、フォルダの名前に日付と金額と取引先を入れるところから始めます。紙の使用量も減りそうです。
先生
経理の机も軽くなりそうだね。次の応用編では、事業者の立場ごとの違い、書類ごとの保存の区分、修正申告の加算税と優良な電子帳簿、検索要件の判定とスキャナ保存の流れを見ていこうか。
参考資料
電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(平成10年法律第25号)と同法施行規則(平成10年大蔵省令第43号)の全条(e-Gov法令検索)、令和9年1月1日施行の改正後の法第8条第5項・施行規則第5条(e-Gov の未施行の版)、国税通則法・法人税法・所得税法(使う条)。「おおむね7営業日」などの期間の目安は国税庁の取扱いです。法令の確認日:2026年10月18日。ラボと記事の設例の会社・金額はすべて架空です(単位:円)。条番号・条見出しは、ラボ本体で e-Gov 法令検索の原文と照合しています。
シリーズ:基礎編/応用編 / 関連:印紙税法ラボ【応用編】(作成者の立場・経理処理・所属の決定・過怠税と手続)/国税通則法ラボ【基礎編】(確定・申告・納付・附帯税・救済)/消費税法ラボ【応用編】(事業者の種類・取引の区分・インボイス・手続)
関連ツール:電子帳簿保存法 一問一答(電子取引)/同(スキャナ保存)/同(電子帳簿)/インボイス制度(早見表)/帳簿書類等の保存期間/電子帳簿保存法のAI対応はどこまで?
この記事を書いた人
TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。