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法人税法ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ5段の流れ・第22条・別段の定め・税率

法人税法ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ5段の流れ・第22条・別段の定め・税率

無料の学習ツール「法人税法ラボ」の読み方ガイドです。ラボの全体像タブを中心に、法人の種類・条文のタブも合わせて、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する会社と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

今日の事例
設例A社(部品製造・資本金3,000万円・3月決算、単位:千円)
当期利益(損益計算書)21,000
加算:損金経理をした法人税等(中間分)3,000
加算:損金経理をした納税充当金6,300
加算:役員給与の損金不算入額1,200
加算:減価償却の償却超過額800
減算:受取配当等の益金不算入額▲500
所得金額(別表四)31,800
法人税額(800万円以下15%+超23.2%)6,721
所得税額控除▲40
中間納付▲3,000
確定申告で納める額3,681
はじめに

今日の題材 ── 法人税法を「引ける」ようにする

📍 ラボの場所:全体像タブ・設例・試算タブ(A社)
ハルカ
先生、法人税は毎年5月に申告書を作るのを手伝っています。でも法人税法そのものは、ほとんど開いたことがありません。
先生
経理の人はそういう人が多いんだ。今日は条文を暗記するのではなく、どこに何が書いてあるかを引けるようになるのが目標だよ。
ハルカ
表のA社は、当期利益が 21,000 なのに、所得は 31,800 です。1万も増えています。
先生
そのずれが、法人税法の中身そのものなんだ。この会社の数字を手がかりに、ラボの全体像タブを順に読んでいこうか。
ラボの全体像タブを開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
🧭 全体像 ラボの画面
入口

このラボの引き方 ── 7つの切り口

📍 ラボの場所:全体像タブ 冒頭
ハルカ
タイルが7枚あります。条文から、法人の種類から、会計との違いから…。入口がこんなにあるんですね。
先生
法人税法は本則だけで262条あるからね。知りたいことから入れるように、同じ条文を7つの方向から引けるようにしてあるんだ。
迷いポイント 法人税法は、第1条から順に読まないと分からない?
ハルカ
法律なので、最初から順番に読むのが正しい読み方だと思っていました。
先生
順に読むと、途中で迷子になりやすいんだ。実務では「交際費は?」「別表四の加算は?」という問いから入って、その条文に着地する読み方が多いよ。
ハルカ
どのタブでも、条文番号を押すと「出てくる場所」に移れるんですね。
先生
そう。条文番号が、7つの入口をつなぐ共通の鍵になっているんだ。
💡 そうだったのか!
法人税法は問いから入って条文に着地するように引くもの。同じ条文を、条文・法人の種類・会計との違い・別表・手続・テーマ・設例の7方向から探せます。
📗 全体像 1 ラボの図
本流:内国法人の各事業年度の所得に対する法人税(第2編第1章ほか)① 誰が納税義務者第4条・第5条② 何に・いつ課税所得の範囲事業年度第5条・第13条③ いくら所得=益金−損金第21条・第22条④ 税額税率税額控除第66条・第68条⑤ どう納める申告納付・更正第71条・第74条誰が法人税を納めるの?外国法人(第3編)同じ流れを国内源泉所得にグローバル・ミニマム課税第2編第2章:別の課税標準組織再編・グループ通算③の計算を変える特則枝(テーマタブ)
① 誰が:納税義務者内国法人は法人税を納める義務があります。ただし公共法人は義務がなく、公益法人等と人格のない社団等は収益事業の所得だけが課税されます。
法人税法第4条 法人税法第5条 法人税法第6条 この段の図解へ ▶
全体像 1

このラボの背骨 ── 5段の流れ

📍 ラボの場所:全体像タブ 1
ハルカ
「誰が → 何に・いつ → いくら → 税額 → どう納める」の5つの箱が並んでいます。
先生
これが法人税法の背骨だよ。目次の順番も、だいたいこの流れに沿って並んでいるんだ。下の紫の破線は、本流から分かれる制度だね。
迷いポイント 5段のどこがいちばん条文が多い?
ハルカ
税額の計算がいちばん大事そうなので、④の税額の条文が多いと思います。
先生
いちばん多いのは③いくらなんだ。益金・損金の「別段の定め」が、第22条から第65条までずらりと並んでいるよ。④の税率は、第66条と第67条の2条だけなんだ。
ハルカ
262条のうち、第一節の「課税標準及びその計算」だけで85条あります。引っ越しの段ボールで言えば、1箱だけ異常に重いです。
先生
その重い箱を、今日は少しずつ開けていこうか。
💡 そうだったのか!
法人税法は5段の流れで並んでいて、条文の大半は③いくら(所得の計算)。税率は2条だけで、難しさの中心は所得の計算です。
👤 法人の種類 1 ラボの図
株式会社と学校法人、同じように課税される?
課税される所得課税されない所得
法人の種類その法人の所得の全体のうち、課税される部分【内国】普通法人株式会社・合同会社などすべての所得【内国】協同組合等農業協同組合・信用金庫などすべての所得【内国】公益法人等公益社団法人・学校法人・宗教法人など収益事業の所得だけ【内国】人格のない社団等PTA・同窓会など収益事業の所得だけ【内国】公共法人地方公共団体・国立大学法人など納税義務なし【外国】外国法人国外に本店がある法人国内源泉所得だけ※ 帯の長さは考え方を示すイメージです
普通法人(株式会社・合同会社など):すべての所得株式会社などの普通法人は、すべての所得に課税されます。このラボの設例3社はすべて普通法人です。
法人税法第2条第9号 法人税法第4条 法人税法第5条
全体像 2

① 誰が ── 納税義務者と課税される範囲

📍 ラボの場所:法人の種類からタブ 1
ハルカ
帯の長さが法人の種類で違います。株式会社は全部、学校法人は「収益事業の所得だけ」です。
先生
内国法人は法人税を納める義務があるけれど、公益法人等と人格のない社団等は、収益事業から生じた所得だけが課税されるんだ(第4条第1項・第6条)。
迷いポイント 法人なら、どこも同じように課税される?
ハルカ
地方公共団体も法人なので、法人税を払っているんですよね。
先生
公共法人には、法人税を納める義務がないんだ(第4条第2項)。外国法人は、国内源泉所得だけに課税されるよ(第4条第3項)。
💡 そうだったのか!
「誰が」で課税の範囲が変わります。普通法人はすべての所得、公益法人等は収益事業の所得だけ、公共法人は納税義務なしです。
📗 全体像 2 ラボの図
定款で「4月1日から翌年3月31日まで」と定めている事業年度(4/1〜3/31)次の事業年度→ その会計期間がそのまま事業年度
その会計期間がそのまま事業年度法令または定款・寄附行為・規則・規約などで会計期間を定めている法人は、その期間が事業年度になります。日本では3月決算が多いのは、この会計期間の定めによります。
法人税法第13条
全体像 3

② いつ ── 事業年度で区切る

📍 ラボの場所:全体像タブ 2
ハルカ
定款に「4月1日から翌年3月31日まで」とあれば、それがそのまま事業年度になるんですね。
先生
そう。法令や定款で定めた会計期間が事業年度になるんだ(第13条)。定めがない法人は、会計期間を決めて税務署長に届け出るよ。
迷いポイント 会計期間が1年を超えたら、その期間で1回申告すればよい?
ハルカ
1年6か月の会計期間なら、1年6か月分をまとめて申告するのだと思いました。
先生
開始の日から1年ごとに区切るんだ。1年6か月なら、1年の事業年度と6か月の事業年度の2つになるよ。
💡 そうだったのか!
事業年度は定款などの会計期間。1年を超えるときは開始から1年ごとに区切り、解散・合併などでは途中で区切られることもあります(第14条)。
📗 全体像 3 ラボの図
利益が1,000なら、税金も1,000に対してかかる?
1,000会計の利益+300+損金不算入+50+益金算入−120−益金不算入−80−損金算入1,150=課税所得※ 数値は考え方を示すための架空の例
=課税所得益金−損金で計算したのと同じ結果になります。この例では利益1,000に対して所得1,150です。
全体像 4

③ いくら ── 会計の利益から課税所得へ

📍 ラボの場所:全体像タブ 3
ハルカ
利益 1,000 から始まって、足したり引いたりして、所得が 1,150 になっています。
先生
課税標準は所得の金額で、益金の額から損金の額を引いたものなんだ(第21条・第22条第1項)。実際には、決算の利益から出発して「別段の定め」の分だけ足し引きするよ。
迷いポイント 利益が 1,000 なら、税金も 1,000 に対してかかる?
ハルカ
A社も、当期利益 21,000 に税率を掛ければ終わりだと思っていました。
先生
A社は、加算と減算をして所得が 31,800 になったよね。税率を掛けるのは所得なんだ。この足し引きを書く表が別表四だよ。
ハルカ
利益に税率を掛けるだけなら、申告書は1枚で済むのに…と思っていた私が、少し恥ずかしいです。
先生
その1枚が、別表一なんだ。そこに来るまでの道のりが別表四だよ。
💡 そうだったのか!
税率を掛けるのは利益ではなく所得。所得は、当期利益に別段の定めの分を加算・減算して求め、その計算を別表四に書きます。
📗 全体像 4 ラボの図
第4項:一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する(別段の定めを除く)第2項 益金の額・資産の販売・有償・無償の資産の譲渡・有償・無償の役務の提供・無償による資産の譲受け・その他の取引(資本等取引以外)第3項 損金の額1号 売上原価・完成工事原価など2号 販管費その他の費用 (債務の確定しないものを除く)3号 損失(資本等取引以外)▶ 債務確定とは?第1項 所得= 益金 − 損金(第21条の課税標準)第5項:資本等取引(増資・減資・剰余金の分配など)は、益金にも損金にも入れないこの図は初期表示(第1項)です。各項の説明はラボ本体で確認できます
第1項 所得の金額各事業年度の所得の金額は、その事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額です。
全体像 5

所得計算の通則 ── 第22条(5つの項)

📍 ラボの場所:全体像タブ 4
ハルカ
真ん中に「第1項 所得=益金−損金」があって、左が益金、右が損金、上と下に帯があります。
先生
第22条は所得計算の出発点なんだ。第2項が益金、第3項が損金、第4項が「会計の基準に従って計算する」、第5項が「資本等取引は入れない」だよ。
迷いポイント 引当金も会計で費用にしたのだから、損金になる?
ハルカ
賞与引当金も会計では費用です。だから税法でも損金ですよね。
先生
償却費以外の費用は、期末までに債務が確定したものだけが損金なんだ(第22条第3項第2号)。引当金の繰入額は、原則として損金にならないよ。
ハルカ
債務確定は、通達の3つの要件で見るんですね。
先生
そう。債務の成立、給付の原因となる事実の発生、金額の合理的な算定の3つだよ(法人税基本通達2-2-12)。
💡 そうだったのか!
損金になる費用は、償却費を除き期末までに債務が確定したものだけ。引当金の繰入額は原則として損金にならず、別表四で加算します。
📗 全体像 5 ラボの図
益金損金入れる(算入)入れない(不算入)益金算入所得↑ 別表四:加算益金不算入所得↓ 別表四:減算損金算入所得↓ 別表四:減算損金不算入所得↑ 別表四:加算別表四加算別表四減算この図は初期表示(損金不算入)です。ほかのマスの例はラボ本体で確認できます
損金不算入(所得↑・別表四の加算)会計では費用だが、税法では損金に入れないもの。別表四の加算で最もよく出てきます。
  • 減価償却の償却超過額 法人税法第31条
  • 資産の評価損 法人税法第33条
  • 役員給与のうち一定のもの 法人税法第34条
  • 寄附金の損金算入限度超過額 法人税法第37条
  • 法人税・住民税など 法人税法第38条
  • 交際費等 租税特別措置法第61条の4
全体像 6

「別段の定め」の4つの方向

📍 ラボの場所:全体像タブ 5
ハルカ
益金と損金、入れると入れない。2×2のマスで4つしかないんですね。
先生
ずれ方は4方向だけなんだ。益金算入と損金不算入は所得を増やす加算、益金不算入と損金算入は所得を減らす減算だよ。
迷いポイント 交際費の損金不算入額も、翌期以降に戻ってくる?
ハルカ
あっ、これ税効果会計で習った「永久差異」ですよね。交際費は、いつまでも解消しないずれでした。
先生
そう、ちゃんと覚えていたね。別表四では、交際費等の加算は社外流出で、翌期以降に戻らないんだ。償却超過額のように後で戻るものは留保で、別表五(一)の利益積立金額に残高として残るよ。
💡 そうだったのか!
別段の定めは4方向だけ。加算・減算はさらに、翌期以降に戻る留保(償却超過額など)と、戻らない社外流出(交際費等など)に分かれます。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 全体像タブの「別段の定めの4つの方向」で、左下のマス「益金不算入」をクリックする

👀 代表例が受取配当等(第23条)・外国子会社配当(第23条の2)・評価益(第25条)・還付金(第26条)に入れ替わります。

ラボを開く ▶
📗 全体像 6 ラボの図
会社法株主総会で決算を確定(計算書類)企業会計一般に公正妥当と認められる会計処理の基準法人税法別段の定めで調整 → 課税所得確定した決算を受け取る
確定決算主義株主総会の承認などで確定した決算に基づいて確定申告書を作ります。決算と申告がつながっているので、決算で何を費用にしたかが税額に影響します。
法人税法第74条第1項
全体像 7

会社法・会計・税法の3層と確定決算主義

📍 ラボの場所:全体像タブ 6
ハルカ
会社法、企業会計、法人税法の3つの帯が重なっています。黄色の矢印が上から下へ流れていますね。
先生
確定申告書は、株主総会などで確定した決算に基づいて作るんだ(第74条第1項)。これが確定決算主義だよ。
迷いポイント 決算で減価償却費を計上し忘れたら、申告書の上で損金にできる?
ハルカ
別表四で減算すれば、損金に足せると思っていました。
先生
減価償却費は、決算で費用にした額(損金経理)の範囲でしか損金にならないんだ(第2条第25号・第31条)。申告書の上だけで足すことはできないよ。
ハルカ
決算書は、申告書に「これで行きます」と宣言する誓約書みたいなものなんですね。
先生
誓約書というより、出発点だね。だから決算の段階で、税務も見ておく必要があるんだ。
💡 そうだったのか!
申告は確定した決算から出発します。減価償却費などは損金経理が条件なので、決算で費用にしていない分を申告書の上だけで損金にはできません。
📗 全体像 7 ラボの図
所得が同じなら、会社の大きさで税額は変わる?
所得 3,000万円 の内訳(帯の長さはイメージ)800万円× 15%2,200万円× 23.2%法人税額(税額控除前):630.4万円所得に対する割合:21.0%年800万円を超える部分には、中小法人でも23.2%がかかります(事業年度が1年の場合)。
中小法人(特例あり)資本金1億円以下の中小法人で、租税特別措置法の特例(15%)を使う場合です。特例は期限付きの措置です。
事業年度が1年未満のときは、800万円を月数で按分します。
全体像 8

④ 税額 ── 税率と税額控除

📍 ラボの場所:全体像タブ 7
ハルカ
所得 3,000万円の中小法人だと、800万円の部分が15%、残りの 2,200万円が23.2%ですね。
先生
そう。法人税法の本則では、中小法人の年800万円以下の部分は19%(第66条第2項)。それを租税特別措置法の特例で15%にしているんだ。A社の 6,721 も同じ計算だよ。
迷いポイント 中小法人なら、所得の全部に15%がかかる?
ハルカ
中小法人は税率15%、と覚えていました。
先生
軽くなるのは年800万円以下の部分だけなんだ。その事業年度の所得が10億円を超えると、特例の税率は17%になるよ。それに、大法人の100%子会社は、資本金1億円以下でも使えないんだ。
💡 そうだったのか!
中小法人の軽減税率は年800万円以下の部分だけ。本則19%、特例15%(所得10億円超の年度は17%)で、残りの部分は23.2%です。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 全体像タブの「税率と税額控除」で、「12億円」を押す(中小法人・特例ありのまま)

👀 800万円の部分が「× 17%」に変わり、法人税額は 27,790.4万円、所得に対する割合は 23.2% になります。

ラボを開く ▶
👤 法人の種類から ラボの画面
中小法人:資本金1億円以下の普通法人(下の100%子会社などを除く)
課税の範囲
すべての所得(法人税法第5条)
税率
23.2%(法人税法第66条第1項)
年800万円以下の税率
19%(法人税法第66条第2項)。特例で15%、所得が年10億円超の年度は17%(租税特別措置法第42条の3の2)
欠損金の控除限度
所得の全額まで(法人税法第57条第11項)
交際費等
年800万円の定額控除か、接待飲食費の50%かを選べる(租税特別措置法第61条の4第2項)
留保金課税
対象外(法人税法第67条第1項)
貸倒引当金
繰入れができる(法人税法第52条第1項)
欠損金の繰戻し還付
使える(法人税法第80条・租税特別措置法第66条の12第1項)
中間申告
前期実績が10万円超なら必要(法人税法第71条第1項)
電子申告の義務
義務なし(法人税法第75条の4第2項)
法人の種類

法人の種類 × 効く規定の早見表

📍 ラボの場所:法人の種類からタブ
ハルカ
「中小法人」を選ぶと、税率、欠損金、交際費、留保金課税…と、効く規定が1枚にまとまりました。
先生
同じ法人税法でも、法人の種類で効く規定がまとめて変わるんだ。中小法人は、欠損金を所得の全額まで控除できて、交際費は年800万円の定額控除も選べるよ。
迷いポイント 資本金1億円以下なら、必ず中小法人の扱いになる?
ハルカ
資本金5,000万円の子会社なら、当然、中小法人ですよね。
先生
親会社が資本金5億円以上の法人などで100%保有していると、中小法人の扱いを受けないんだ(第66条第5項第2号)。軽減税率も、欠損金の全額控除も使えないよ。
ハルカ
別表二ラボでは、親会社が上場会社なら、子会社はふつう特定同族会社にならないと習いました。親で決まるのは同じですね。
先生
よく覚えていたね。ただ、中小法人かどうかは資本金と親会社の大きさで決まる、別の物差しなんだ。
ハルカ
「中小」なのに中小法人じゃない会社があるなんて。名前を信じた私が負けました。
先生
名前ではなく、条文の定義で見る練習になったね。
💡 そうだったのか!
資本金1億円以下でも、資本金5億円以上の法人などの100%子会社は中小法人の扱いを受けません。法人の種類ごとの違いは、早見表で一度に見られます。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 法人の種類からタブで、「大法人の100%子会社」を押す

👀 年800万円以下の税率が「使えない」、欠損金は「所得の50%まで」、交際費は「定額控除は使えない」と表示されます。

ラボを開く ▶
🗺 条文から ラボの図
条文番号で見た5編の大きさ(第1条〜第163条。枝番号の条は含まない)第1編 第2編 内国法人の法人税345第1条第163条
第2編 内国法人の法人税(第21条〜第137条)
第1章 各事業年度の所得に対する法人税第21条〜第81条
第1節第1款 課税標準第21条③
第1節第2款 所得の金額の計算の通則第22条③
第1節第3款 益金の額の計算第22条の2〜第28条③
第1節第4款 損金の額の計算第29条〜第60条の3③
第1節第5款 利益の額又は損失の額の計算第61条〜第61条の11③
第1節第6款 組織再編成第62条〜第62条の9枝
第1節第7款・第8款 工事の請負・リース取引第63条〜第64条の2③
第1節第11款 損益通算・欠損金の通算第64条の5〜第64条の14枝
第2節 税額の計算(税率・税額控除)第66条〜第70条の2④
第3節 申告、納付及び還付等第71条〜第81条⑤
第2章 国際最低課税額に対する法人税等第82条〜第82条の26枝
第3章 退職年金等積立金に対する法人税第83条〜第120条枝
第4章 青色申告第121条〜第128条⑤
第5章 更正及び決定第129条〜第137条⑤
第2編 内国法人の法人税(第21条〜第137条)このラボの本流。所得の計算→税額→申告・納付→青色申告→更正・決定の順に並ぶ。
ラボ本体では、目次の行をクリックすると、その章・款が5段のどこにあたるかが出ます。
条文から

5編の地図と、全262条のツリー

📍 ラボの場所:条文からタブ
ハルカ
帯の大部分が第2編です。第3編から第5編は、端に細く並んでいるだけですね。
先生
中心は第2編第1章「各事業年度の所得に対する法人税」なんだ。ラボでは目次の行をクリックすると、その章や款が5段のどこにあたるかが出るよ。
迷いポイント 条文番号が分かれば、見出しで中身も分かる?
ハルカ
第22条なら、条見出しを見れば内容が分かると思います。
先生
第22条には、条ごとの見出しがないんだ。款の名前「各事業年度の所得の金額の計算の通則」が見出しの役割をしているよ。ラボのツリーでは、そういう条を「(条見出しなし)」と表示しているんだ。
💡 そうだったのか!
条文は目次の編・章・款の中に置かれています。条見出しのない条は、款や目の名前が見出しの代わりです。ツリーの検索で、条番号から所属をすぐ引けます。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 条文からタブの検索欄に「第57条」と入れる

👀 2件に絞られ、第57条「欠損金の繰越し」が第二編第一章第一節第四款「第八目 繰越欠損金」の中にあり、「出てくる場所 8」と表示されます。

ラボを開く ▶

今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべて法人税法ラボの画面そのものです。全体像タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。

法人税法ラボを開く ▶
📝 法人税法ラボ【応用編】(会計との違い・別表・手続の期限・グループと国際)応用編を読む ▶
📓 ハルカの学習ノートで、この章を見る学習ノートへ ▶

今日のまとめ ── 迷いポイント早見表

迷いポイント答えラボ
法人税法は第1条から順に読まないと分からない?問いから入って条文に着地する読み方が実務的。7つの切り口から同じ条文を引ける全体像 冒頭
5段のどこがいちばん条文が多い?③いくら(所得の計算)。税率は第66条・第67条の2条だけ全体像1
法人なら、どこも同じように課税される?公益法人等は収益事業の所得だけ、公共法人は納税義務なし(第4条・第6条)法人の種類1
会計期間が1年を超えたら1回で申告?開始から1年ごとに区切る(第13条)全体像2
利益が 1,000 なら税金も 1,000 にかかる?税率を掛けるのは所得。別段の定めの分を別表四で加算・減算する(第21条・第22条)全体像3
引当金も費用だから損金になる?償却費以外は債務が確定したものだけ(第22条第3項第2号)全体像4
交際費の損金不算入額も翌期以降に戻る?戻らない社外流出。戻るものは留保全体像5
計上し忘れた減価償却費を申告書で損金にできる?できない。損金経理した額の範囲だけ(第2条第25号・第31条)全体像6
中小法人なら所得の全部に15%?年800万円以下の部分だけ。本則19%・特例15%(所得10億円超は17%)全体像7
資本金1億円以下なら必ず中小法人?資本金5億円以上の法人などの100%子会社は除かれる(第66条第5項第2号)法人の種類
条文番号が分かれば見出しで中身も分かる?見出しのない条は、款・目の名前が見出しの役割(例:第22条)条文から
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。法人税法は5段の流れで並んでいて、中心は③の所得の計算。所得は利益に別段の定めを加算・減算して求め、軽減税率は年800万円以下の部分だけ。そして、条文は問いから引けばいいんだ。
ハルカ
前は別表四の数字を埋めることばかり気にしていました。今日は、その1行1行に条文の住所があると分かりました。
先生
それが分かると、申告書の見え方が変わるね。数字の横に条文番号を書き込むと、もっとはっきりするよ。
ハルカ
では、申告書のファイルに付せんを262枚用意します。
先生
付せんは、使う条文の分だけで足りるよ。次の応用編では、会計との違い、別表、手続の期限、グループと国際の制度を見ていこうか。

参考資料

法人税法(昭和40年法律第34号。e-Gov法令検索、令和8年10月1日施行〈令和8年法律第12号による改正〉までの版)、租税特別措置法第42条の3の2・第61条の4・第66条の12、法人税基本通達2-2-12、国税庁「申告書作成上の留意点」(別表四・別表五(一))・タックスアンサーNo.5300。法令の確認日:2026年10月14日。ラボと記事の設例の会社・金額はすべて架空です(単位:千円)。地方法人税・防衛特別法人税・住民税・事業税の計算は含みません。

シリーズ:基礎編/応用編 / 関連:税効果会計ラボ【基礎編】(一時差異と永久差異)/別表二ラボ【応用編】(同族会社・特定同族会社)

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