減損会計ラボ【税務調整編】|先生と一緒に図で学ぶ償却超過額・土地の否認・別表十六と別表五(一)
無料の学習ツール「減損会計ラボ」の読み方ガイドです。ラボの「🧾 税務調整」タブを上から順に、会計と法人税の違いと、別表四・別表五(一)の書き方を先生と生徒の会話形式で見ていきます。会計処理そのものは基礎編「応用編」「設例編」で扱っています。設例の会社と数値はすべて架空の例です。別表はラボと同じ簡略版で、解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。
今日の設例
設例の条件(単位:千円)
| 設備の取得価額 | 8,000 |
| 耐用年数(会計=税務・定額法) | 8年 |
| 減損を計上した年 | 3年目の期末 |
| 設備の回収可能価額(減損後の帳簿価額) | 2,000 |
| 土地の帳簿価額 | 4,000 |
| 土地の回収可能価額 | 3,000 |
はじめに
今日の題材 ── 3年目の期末に、設備と土地を減損
📍 ラボの場所:税務調整タブ ④「設例の条件」
ハルカ
先生、減損会計は設例編まで読みました。減損損失を出したあと、申告書では何をすればいいんですか。
先生
今日はそこを、ラボの税務調整タブで見ていこうか。設備 8,000(8年・定額法)を3年目の期末に 2,000 まで、土地 4,000 を 3,000 まで減損する設例だよ。
ハルカ
設備は帳簿価額 5,000 から 2,000 へ、減損損失 3,000 ですね。土地は 1,000 です。
先生
そう。今日はこの 3,000 と 1,000 が、法人税ではどこへ行くかを追うんだ。税務調整タブの6つの節を、上から順に読んでいこうか。
🧾 税務 1 ラボの図
📒 会計固定資産の減損に係る会計基準
差
🧾 税務(法人税)法人税法
回収可能価額まで帳簿価額を減らし、減損損失を特別損失に
≠
評価損は原則損金にならない(法人税法第33条第1項)
償却資産の減損損失
→
「償却費として損金経理した金額」に含めて、償却限度額との差を償却超過額に
減損後は、減った帳簿価額で償却費が小さくなる
≠
償却限度額は変わらない → 不足分の範囲で超過額を認容
土地の減損損失
≠
償却しないので、売却・除却するまで加算のまま残る
耐用年数全体の費用
=
損金の合計は会計と同じ(時期がずれる)
税務 1
会計と税務の違い ── 減損損失は、税務では原則として損金にならない
📍 ラボの場所:税務調整タブ 1
ハルカ
会計は減損損失を特別損失に、税務は「損金にならない」。でも、その下に「償却超過額」「認容」と続いています。
先生
法人税は、資産の評価損を原則として損金にしないんだ(法人税法第33条第1項)。ただし償却資産の減損損失は、償却費として損金経理した金額に含めて扱うよ(法人税基本通達7-5-1(5)の注)。
迷いポイント 減損の兆候があれば、評価損として損金にできる?
ハルカ
兆候があって、会計で減損まで認識したなら、税務でも評価損を認めてもらえそうです。
先生
評価損が損金になるのは、災害による著しい損傷や、1年以上の遊休など、法令の事実がある場合に限られるんだ(同条第2項)。減損の兆候は、それとは別に判断するよ。
ハルカ
会計で思い切って損を出したのに、税務では認めてもらえないなんて…。少しがっかりします。
先生
消えてしまうわけではないよ。この設例では、残りの償却期間を通じて全額が認容されるんだ。
💡 そうだったのか!
減損損失は、原則として
評価損としては損金にならない。償却資産なら償却費に含めて償却超過額になり、その後の償却で戻ります。土地は売却・除却まで戻りません。
🧾 税務 2 ラボの図
加算所得が増える減算所得が減る赤字=税務では損金にならない・計上しない緑字=税務の損金(小さい文字)=根拠
| 論点 | 📒 会計 | 🧾 税務(法人税) | 📝 調整と別表 |
|---|
| ① 減損損失(償却資産) | 回収可能価額まで減額し、減損損失を特別損失に(基準 二 3.、四 2.) | - 評価損は損金不算入
- ただし損金経理した減損損失は償却費として損金経理した金額に含む(法人税法第33条第1項、法人税基本通達7-5-1(5)注)
| 償却限度額を超える分が償却超過額(別表十六) 別表四加算・留保 別表五(一)「減価償却超過額」 |
| ② 減損後の減価償却 | 減損後の帳簿価額を残りの耐用年数で償却(基準 三 1.) | 償却限度額の計算は減損前と同じ(定額法なら取得価額×償却率) | 会計の償却費が限度額を下回る → 不足の範囲で繰越超過額を認容(法人税法第31条第4項) 別表四減算・留保 |
| ③ 減損損失(土地など) | 同じく減額して特別損失 | | 別表四加算・留保「減損損失否認(土地)」 売却・除却の年に減算 |
| ④ 評価損が認められる場合 | — | 災害による著しい損傷、1年以上の遊休、本来の用途に使えず他の用途に使用、所在場所の状況の著しい変化など(法人税法第33条第2項、施行令第68条第1項第3号) | - 損金経理した額のうち、帳簿価額と時価の差まで損金
- 事実の確認と時価の根拠が必要
|
| ⑤ グループ単位の配分 | 帳簿価額に基づく比例配分など合理的な方法で、各資産に配分(基準 二 6.) | 税務は資産ごとに計算 | 配分後の資産ごとの金額で、別表十六・別表五(一)を管理 |
| ⑥ 除却・売却 | 減損後の帳簿価額で除却損・売却損益 | 税務の帳簿価額(会計+超過額の残高)で計算 | 残っている超過額・否認額を減算・留保(認容) |
| ⑥-2 使用権資産の減損 | 使用権資産も減損の対象(リース会計基準) | - 税務上の賃貸借に係る使用権資産は、税務では資産として認めない
- 設備と同じ償却限度額は当てはめない
| 減損損失は加算・留保し、賃借料を損金とするリース側の調整(別表五(一)の「使用権資産」)と合わせて管理する(リース会計ラボの税務調整タブ) |
| ⑦ 戻入れ | 減損損失の戻入れは行わない(基準 三 2.) | — | — |
| ⑧ 消費税 | — | 減損は取引ではないので対象外 | 申告調整なし |
のれんの減損損失・償却は、税務の資産調整勘定(非適格合併等で生じ、60か月で均等に損金)とは別に計算します。この表は個別財務諸表の固定資産を前提にしています。
税務 2
差異の一覧表 ── どの処理が、どの別表に出るか
📍 ラボの場所:税務調整タブ 2
ハルカ
①の減損損失(償却資産)と、③の減損損失(土地など)。どちらも赤い「加算」の印なのに、別表の書き方が違いますね。
先生
償却資産は別表十六で償却限度額と比べて、超えた分が償却超過額。土地は償却しないので、減損損失否認として加算するんだ。名前が違うのは、戻り方が違うからなんだよ。
迷いポイント 減損損失は、全額「減損損失否認」として加算して、償却とは別に管理する?
ハルカ
特別損失の減損損失は、償却費とは別物です。全部まとめて「否認」の1行で加算すればいいですよね。
先生
償却資産の分は、償却費として損金経理した金額に含めて、別表十六で計算するんだ。そうしておくと、減損後の年に会計の償却費が限度額を下回ったとき、超過額が自然に認容されるよ。
ハルカ
減損損失なのに、税務では償却費の仲間に入れてもらえるんですね。途中で名札を付け替える感じです。
先生
名札が変わるのは償却資産の分だけだよ。土地の分は、否認のまま残るんだ。
💡 そうだったのか!
償却資産の減損損失は
別表十六で償却超過額として計算し、土地の減損損失は
減損損失否認として加算します。どちらも処分は留保です。
🧾 税務 3 ラボの図
税務 3
別表の書き方 ── 別表四で1年分を調整し、別表五(一)で残高を繰り越す
📍 ラボの場所:税務調整タブ 3
ハルカ
当期純利益から別表四、別表四の留保から別表五(一)、その残高から税効果へ。減損の場合は、別表十六が入口に加わるんですね。
先生
そう。償却資産は、まず別表十六で償却超過額を出して、それを別表四に移すんだ。別表四は1年分、別表五(一)は残高を繰り越す表だよ。
ハルカ
これ、収益認識ラボ⑤で習った「差の行き先」と同じ道ですか。会計と法人税の差は別表四へ、翌期以降に戻る留保は別表五(一)に残る、という話でした。
先生
よく覚えていたね。同じ道だよ。減損では、その手前に別表十六の計算が1段入るんだ。
迷いポイント 繰り越した償却超過額は、いつ、どうやって戻る?
ハルカ
別表五(一)に 3,000 が残ったら、どこかの年に自分で減算の行を立てるんですよね。いつ立てればいいのか迷います。
先生
繰り越した償却超過額は、翌年以降の「償却費として損金経理した金額」に含めて計算するんだ(法人税法第31条第4項)。だから会計の償却費が限度額を下回る年に、その不足の範囲で自然に認容されるよ。
💡 そうだったのか!
償却超過額は、翌年以降の損金経理額に含めて計算します。会計の償却費が
償却限度額を下回る年に、不足の範囲で認容されます。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 税務調整タブ ④ の「設例の条件」で、設備の回収可能価額を 1,000 にする
👀 3年目の加算は 5,000(設備 4,000+土地 1,000)、4年目からは会計の償却費が 200 になり、毎年 800 ずつ認容されます。減損が大きいほど、毎年の認容も大きくなります。
ラボを開く ▶📝 収益認識ラボ⑤【基礎編】(差の行き先:別表四・五(一))記事を読む ▶
🧾 税務 4 ラボの図(3年目)
この記事の図は固定表示です。年度の切替・条件変更は、リンク先のラボで操作してください。
3年目:減損損失 3,000 を計上。税務では評価損は損金にならず、償却費として損金経理した金額に含めて償却限度額と比べるので、超えた 3,000 が償却超過額(加算・留保)。土地の減損損失 1,000 はそのまま加算・留保。
📒 会計の費用(3年目)- 減価償却費(設備)1,000
- 減損損失(設備)3,000
- 減損損失(土地)1,000
計 5,000
別表四(所得の金額の計算に関する明細書)── 3年目簡略版
| 区分 | 項目 | 総額① | 留保② | 社外流出③ |
|---|
| 加算 | 減価償却超過額(減損損失) | 3,000 | 3,000 | |
| 加算 | 減損損失否認(土地) | 1,000 | 1,000 | |
| 減算 | なし |
| 所得への影響(加算 − 減算) | +4,000 | | |
別表五(一)(利益積立金額の計算に関する明細書)── 3年目簡略版
| 区分(項目) | 期首現在① | 当期の減② | 当期の増③ | 差引翌期首現在④①−②+③ |
|---|
| 減価償却超過額(設備) | 0 | 0 | 3,000 | 3,000 |
| 土地(減損損失否認) | 0 | 0 | 1,000 | 1,000 |
| 合計(この論点の分) | 0 | 0 | 4,000 | 4,000 |
税務 4(3年目)
設例で書いてみる ── 減損の年と、その後の認容
📍 ラボの場所:税務調整タブ ④ 年度ボタン「3年目」
ハルカ
3年目だけ棒が高く伸びています。会計の費用 5,000 に対して、税務の損金は 1,000 です。
先生
会計の費用は、償却費 1,000 と減損損失 3,000(設備)と 1,000(土地)で 5,000。税務の損金は、償却限度額の 1,000 までなんだ。
迷いポイント 3年目の加算 4,000 は、全部が償却超過額?
ハルカ
差が 4,000 なので、別表四では「減価償却超過額 4,000」の1行で加算すればいいですか。
先生
設備の 3,000 は減価償却超過額、土地の 1,000 は減損損失否認の2行に分けるんだ。戻り方が違うので、別表五(一)でも別の行で繰り越すよ。
ハルカ
同じ年の同じ減損でも、行き先は2つなんですね。
先生
そう。別表五(一)には、減価償却超過額 3,000 と土地 1,000 が並ぶんだ。
💡 そうだったのか!
減損の年は、設備の 3,000 を
減価償却超過額、土地の 1,000 を
減損損失否認として加算・留保。所得は 4,000 増えます。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 税務調整タブ ④ の「設例の条件」で、減損を計上した年を 5 にする
👀 5年目の加算は 2,000(設備 1,000+土地 1,000)になり、6〜8年目は減算 333・334・333 で、設備の 1,000 が3年で認容されます。この条件では帳簿価額が 3,000 まで下がってから減損するので、設備の減損損失は 1,000 です。
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🧾 税務 4 ラボの図(4年目)
この記事の図は固定表示です。年度の切替・条件変更は、リンク先のラボで操作してください。
4年目:減損後の会計の償却費 400 は税務の償却限度額 1,000 より少ない。不足 600 の範囲で、繰り越した償却超過額を認容(減算)。
別表四(所得の金額の計算に関する明細書)── 4年目簡略版
| 区分 | 項目 | 総額① | 留保② | 社外流出③ |
|---|
| 加算 | なし |
| 減算 | 減価償却超過額の当期認容額 | 600 | 600 | |
| 所得への影響(加算 − 減算) | ▲600 | | |
別表五(一)(利益積立金額の計算に関する明細書)── 4年目簡略版
| 区分(項目) | 期首現在① | 当期の減② | 当期の増③ | 差引翌期首現在④①−②+③ |
|---|
| 減価償却超過額(設備) | 3,000 | 600 | 0 | 2,400 |
| 土地(減損損失否認) | 1,000 | 0 | 0 | 1,000 |
| 合計(この論点の分) | 4,000 | 600 | 0 | 3,400 |
税務 4(4年目)
減損後の年 ── 不足 600 の範囲で認容する
📍 ラボの場所:税務調整タブ ④ 年度ボタン「4年目」
ハルカ
4年目からは、会計の費用 400 に対して税務の損金が 1,000。棒の高さが逆になっています。
先生
会計は、減損後の帳簿価額 2,000 を残りの5年で償却するので、毎年 400 なんだ。税務の償却限度額は取得価額 8,000 を基にしたまま、毎年 1,000 だよ。
ハルカ
基礎編で「減損後は戻入れをせず、新しい帳簿価額で償却する」と習いました。だから会計の償却費が 400 に下がるんですね。
先生
よく覚えていたね。会計の償却費が下がった分だけ、税務では超過額を取り戻す余地ができるんだ。
迷いポイント 減損後は、会計の償却費が減ったので、税務の償却費も減らす?
ハルカ
会計が 400 なら、税務も 400 しか損金にできないと思っていました。
先生
償却限度額は変わらないんだ。損金経理した 400 に、繰り越した超過額を含めて考えるので、不足 600 の範囲で認容(減算)できるよ。
ハルカ
3年目に多く払った分を、残りの5年で 600 ずつ返してもらう分割払いみたいですね。
先生
返ってくるのは税金そのものではなく、所得の減算だけどね。5年で 3,000、ちょうど元に戻るんだ。
💡 そうだったのか!
減損後は、会計の償却費 400 が限度額 1,000 を下回る。
不足 600 ずつ認容して、8年目の期末に償却超過額はゼロになります。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 税務調整タブ ④ で、年度ボタンを 5年目 から 8年目 まで順に押す
👀 減算は毎年 600。別表五(一)の減価償却超過額は 1,800・1,200・600・0 と減り、土地の 1,000 だけが残ります。
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🧾 税務 5 ラボの図(3年目末)
3年目末の別表五(一)の残高から
| 別表五(一)の項目 | 期末残高 | 一時差異の種類 | 繰延税金の参考額×30%・回収可能性判定前 |
|---|
| 減価償却超過額(設備) | 3,000 | 将来減算一時差異 | 繰延税金資産(参考) 900 |
| 土地(減損損失否認) | 1,000 | 将来減算一時差異 | 繰延税金資産(参考) 300 |
| 繰延税金資産は、回収可能性(将来の課税所得・スケジューリング)を判断してから計上します。上の金額は判定前の参考額です。 |
実効税率 30% は説明用の仮定です。表の金額は回収可能性判定前の参考額で、計上額そのものではありません。表示は同一納税主体で相殺します(税効果会計ラボ)。
税務 5
税効果へのつながり ── 別表五(一)の残高が一時差異になる
📍 ラボの場所:税務調整タブ ⑤(3年目末)
ハルカ
3年目末の残高から、繰延税金資産の参考額が 900 と 300 です。どちらも将来減算一時差異ですね。
先生
そう。減損で会計の帳簿価額が税務より小さくなったので、どちらも将来減算一時差異なんだ。実効税率 30% は説明用の仮定だよ。
ハルカ
税効果会計ラボで、「資産は会計<税務なら将来減算」と習いました。設備は会計 2,000、税務 5,000 なので、その形ですね。
先生
そのとおりだよ。差の 3,000 が、別表五(一)の減価償却超過額と一致しているんだ。
迷いポイント 土地の否認 1,000 も、償却超過額と同じようにスケジューリングできる?
ハルカ
設備は毎年 600 ずつ解消すると分かっています。土地の 1,000 も、同じように何年かで解消すると考えていいですよね。
先生
土地は償却しないので、売却の予定がなければ解消の時期が決まらないんだ。スケジューリングできない差異になるので、繰延税金資産の回収可能性は慎重に判断するよ。
💡 そうだったのか!
償却超過額は毎年の認容で解消するのでスケジューリングしやすい。土地の否認は
売却まで解消しないので、回収可能性の判断に注意します。
⏱ 30秒だけラボで試す
- 税務調整タブ ④ の「設例の条件」で、土地を売却する年を 6 にする(売却価額は 3,200 のまま)
- 年度ボタンで 6年目 を選ぶ
👀 6年目の減算は 1,600(償却超過額の認容 600+土地の否認の認容 1,000)になり、⑤ の表は減価償却超過額 1,200 だけになります。
ラボを開く ▶📝 税効果会計ラボ【設例・回収可能性編】(土地の減損と売却の決定)記事を読む ▶
🧾 税務 6 ラボの図
- ✖ 減損損失は特別損失なので、全額を「減損損失否認」として加算し、償却とは別に管理する✔ 償却資産なら償却費として損金経理した金額に含め、別表十六で償却超過額として計算する(土地は否認として管理)
- ✖ 減損の兆候がある=評価損として損金にできる✔ 評価損は法令の事実(災害・1年以上の遊休など)がある場合に限る。兆候とは別に判断する
- ✖ 減損後、会計の償却費が減ったので、税務の償却費も減らす✔ 償却限度額は変わらない。不足の範囲で繰越超過額を認容(減算)できる
- ✖ グループ全体の減損損失で別表を作る✔ 資産ごとに配分した金額で、資産ごとに超過額を管理する
- ✖ 土地の減損損失否認は、いずれ自然に解消する✔ 売却・除却まで残る。税効果のスケジューリングにも影響する
税務 6
よくある誤り ── 申告書を作る前のチェック
📍 ラボの場所:税務調整タブ 6
ハルカ
誤りと正しい扱いが5組並んでいます。今日の話が、ほぼ全部入っていますね。
先生
申告書を作る前のチェックリストとして使えるよ。特に償却資産を否認で処理してしまう誤りと、グループ単位のまま別表を作る誤りは、実務家でも間違いやすいところなんだ。
迷いポイント グループ全体の減損損失で、別表を作る?
ハルカ
会計では資産グループで減損損失を出しました。別表もグループの合計 1 行でいいですよね。
先生
税務は資産ごとに計算するんだ。会計で各資産に配分した金額を、資産ごとに別表十六と別表五(一)で管理するよ。配分の結果を固定資産台帳にそのまま使えるようにしておくと楽なんだ。
ハルカ
グループで一つの数字を出せたら、仕事が終わった気分になっていました。
先生
税務の作業は、そこから資産ごとに分け直すところから始まるんだよ。
💡 そうだったのか!
別表は
資産ごと。償却資産は別表十六で償却超過額、土地は否認として管理し、配分後の金額を台帳と別表でそろえます。
今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?
この記事の図は、すべて減損会計ラボの画面そのものです。税務調整タブを開けば、同じ図を見ながら、数字を変えて別表の動きを確かめられます。
減損会計ラボを開く ▶
この記事を書いた人
TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。