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別表十五ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ交際費等の仕分け・接待飲食費・2つの限度額

別表十五ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ交際費等の仕分け・接待飲食費・2つの限度額

無料の学習ツール「別表十五ラボ」の読み方ガイドです。ラボの基礎タブを上から順に、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する会社と設例の数値はすべて架空の例です(単位:円)。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです。重要な節の最後には「ラボで操作すると」の欄を置き、ラボのどのボタンを押すと図がどう変わるかを書いています。

今日の事例
この記事で使う数字(設例1・3・5、単位:円)
設例1 期末資本金3,000万円・12か月交際費 9,800,000 うち1万円以下の飲食費 600,000・接待飲食費 4,200,000
設例1 1欄・2欄・3欄9,200,000 / 2,100,000 / 8,000,000
設例1 4欄・5欄8,000,000(3欄を選択)/ 損金不算入 1,200,000
設例3 接待飲食費 17,500,0002欄 8,750,000 > 3欄 8,000,000 → 2欄を選択
設例5 総合(税抜経理)交際費・会議費・控除対象外消費税額等 → 1欄 10,300,000・5欄 2,300,000
別表四への転記5欄 → 8欄「交際費等の損金不算入額」加算・社外流出③
はじめに

今日の題材 ── 支出の仕分けから、別表十五の9つの欄へ

📍 ラボの場所:基礎タブ全体・設例1・3・5
ハルカ
先生、法人税法ラボで「交際費等は限度額を超えた部分が損金不算入。中小法人は定額控除か飲食費の50%」と習いました。でも、その限度額をどこで計算するのか分かっていません。
先生
よく覚えていたね。その計算をする紙が別表十五なんだ。今日は、どの支出が交際費等なのかという仕分けから、別表十五の9つの欄、別表四への転記までを順に読んでいこうか。
ハルカ
別表十五は、交際費の合計を1行書くだけの表だと思っていました。
先生
合計を書く前に、科目ごとに「除かれる費用」と「接待飲食費」を分ける下段があるんだ。数字は設例1・3・5のものを使うよ。
ラボの基礎タブを開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📗 基礎 1 ラボの図(B社:交際費 1,500万円)
A社:交際費 300万円10,000,000会計の利益損益計算書別表四所得10,000,000法人税の計算B社:交際費 1,500万円10,000,000会計の利益損益計算書別表四所得不算入 700万円17,000,000法人税の計算
B社:交際費 1,500万円損金不算入 7,000,000
所得会計の利益 10,000,000 + 7,000,000 = 17,000,000
💡 交際費 1,500万円のうち、定額控除限度額 800万円を超える 700万円は損金にならず、会計の利益より所得が大きくなる
基礎 1

なぜ交際費等は損金にならないのか ── 会計の費用と税務の損金のずれ

📍 ラボの場所:基礎タブ 1
ハルカ
A社もB社も会計の利益は 10,000,000 なのに、B社の所得は 17,000,000 です。交際費が多いと、所得が増えるんですね。
先生
会計では交際費等は全額が費用だよ。でも税務では、租税特別措置法で損金算入に上限が付いているんだ。B社は定額控除限度額 800万円を超えた 700万円が損金にならず、その分だけ所得が増えるんだよ。
迷いポイント 損金不算入ということは、交際費を使ってはいけない?
ハルカ
交際費は会社の禁止事項リストに入っているのだと思っていました。接待の前に許可証が要るのかと。
先生
許可証は要らないよ。払うのは自由で、税金の計算で費用と認めない部分がある、というだけなんだ。趣旨は冗費の節約と公正な取引の確保なんだよ。
ハルカ
制度には期限があるんですね。令和9年3月31日までに「開始」する事業年度まで、と書いてあります。
先生
終了日ではなく開始日で判定する点に気をつけてね。改正で延長されることが多いので、毎年の税制改正で確かめるんだよ。
💡 そうだったのか!
交際費等は会計では全額費用、税務では限度額を超える部分が損金不算入。払ってはいけないのではなく、所得の計算で認めない部分がある制度です。
📗 基礎 2 ラボの図(流れの全体)
明細(下段):科目ごとに6 支出額科目ごとの交際費等-7 控除される費用1万円以下の飲食費など=8 差引交際費等の額税法上の交際費等うち9 うち接待飲食費書類の記載があるもの計算(上段)1 支出交際費等の額= 8の計2 接待飲食費 × 50%= 9の計 × 50/1003 定額控除限度額(1)と 800万円×月数/12 の少ない方どちらか(中小法人等は選択)4 損金算入限度額= (2) 又は (3)- (4)5 損金不算入額= (1) - (4)別表四 8欄 交際費等の損金不算入額加算・社外流出③(別表五(一)には書かない)
流れ:下段の明細で 6-7=8(うち9)を科目ごとに出し、8の計→1欄、9の計×50%→2欄、中小法人等なら3欄。4欄=(2)又は(3)、5欄=(1)-(4) を別表四の8欄へ。ラボ上で箱をクリックすると、各欄の説明が出ます。
基礎 2

全体の流れ ── 明細(6〜9欄)を先に埋め、1〜5欄で計算し、別表四へ

📍 ラボの場所:基礎タブ 2
ハルカ
下段の明細で 6-7=8、8のうち9。上段は 1欄=8の計、2欄=9の計×50%、3欄が定額控除限度額。4欄で選んで、5欄=1-4。最後に別表四ですね。
先生
このラボで何度も出てくる流れの図だよ。順番がだいじで、先に下段の明細を科目ごとに埋め、その計を上段の1欄・2欄に移すんだ。
迷いポイント 別表十五は上から順に、1欄から書き始める?
ハルカ
様式の一番上が1欄なので、1欄から埋めていくものだと思っていました。
先生
1欄は「8の計」なので、下段が先なんだ。実務でも時間がかかるのは下段の集計で、どの科目にいくら交際費等があるか、飲食費の書類がそろっているかを確かめる作業なんだよ。上段は機械的に決まるよ。
💡 そうだったのか!
別表十五は下段(6〜9欄)が先。8欄の計が1欄、9欄の計×50%が2欄になり、4欄=(2)又は(3)、5欄=(1)-(4) を別表四の8欄へ転記します。
🖱 ラボで操作すると
  1. 基礎2の流れの図で「9 接待飲食費」の箱をクリックする
  2. 続けて「4欄」の箱をクリックする

👀 9欄は「書類の記載がある飲食費」、4欄は「中小法人等は(2)か(3)の選択」と説明が切り替わります。

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📗 基礎 3 ラボの図(③ 科目は問わない)
法人が支出する交際費等(措法61の4⑥)① 誰に得意先・仕入先その他事業に関係のある者等(役員・従業員・株主も)② 何のために接待・供応・慰安・贈答その他これらに類する行為(もてなし・贈り物)③ 科目は問わない交際費・接待費・機密費その他の費用(会議費・福利厚生費の中も)④ いつ:行為があった事業年度仮払・未払でも、行為の年に含める
科目は問わない:交際費・接待費・機密費その他の費用。交際費の科目で経理したかどうかは関係なく、支出の目的・実態で判断します。会議費・福利厚生費・雑費の中の交際費等も集計します。
基礎 3

交際費等とは ── 科目名ではなく「誰に・何のために」で決まる

📍 ラボの場所:基礎タブ 3
ハルカ
交際費等の定義は「誰に・何のために」で決まって、科目名は関係ないんですね。
先生
得意先・仕入先その他事業に関係のある者等に対する、接待・供応・慰安・贈答のための費用なんだ。交際費の科目で経理したかどうかは問わないよ。
迷いポイント 会議費や福利厚生費で処理していれば、交際費等にならない?
ハルカ
会議費に入れておけば別表十五には出てこない、と思っていました。
先生
それが、そうではないのだよ。会議費や福利厚生費の中に交際費等があれば、別表十五にはその科目の行を作って集計するんだ。取得価額に含めた落成式の費用も同じだよ。
ハルカ
「事業に関係のある者等」には、取引先の従業員や自社の役員・従業員も入るんですね。
先生
直接の取引先に限らないんだ。だから、誰にいくら使ったかが分かる証憑を残すことが、科目の区分よりも大切なんだよ。
💡 そうだったのか!
交際費等は科目名ではなく支出の目的と相手方で決まります。会議費・福利厚生費・雑費の中の交際費等も、その科目の行で別表十五に集計します。
📗 基礎 4 ラボの図(すべて仕分けた状態)
すべて仕分けました。

交際費等 8欄に残る(損金不算入の計算に乗る)

取引先2人と会食 1人当たり 12,000円8欄(うち9欄)取引先と会食 1人当たり 9,000円・書類なし8欄社長と役員3人だけの会食 1人当たり 9,000円8欄(9欄には入れない)得意先へのお中元・お歳暮8欄取引先の社長の葬儀への香典8欄得意先を観劇に招待(チケット代)8欄新築した本社ビルの落成式の宴会費(建物の取得価額に含めた)8欄(科目:建物)

交際費等から除かれる・交際費等でない 7欄で除くか、6欄に書かない

取引先3人と会食 1人当たり 8,000円・書類あり7欄で除く全従業員参加の社内忘年会(おおむね一律)福利厚生費(6欄に書かない)社名入りカレンダー・手帳の配布広告宣伝費(6欄に書かない)社内会議の弁当・お茶(会議に通常要する程度)会議費(7欄で除く)売上高に比例して得意先に渡す金銭売上割戻し(6欄に書かない)
ラボ上で支出をクリックすると、交際費等に残るか、除かれるかに仕分けられ、理由が表示されます。決め手は「誰に・何のために」と、飲食費なら「1人当たり1万円以下か・書類があるか・社内だけか」です。
基礎 4

交際費等から除かれる費用 ── 1万円以下の飲食費・福利厚生費・会議費・広告宣伝費

📍 ラボの場所:基礎タブ 4
ハルカ
12件を仕分けると、交際費等が7件、除かれる・交際費等でないが5件です。取引先との会食でも、1人8,000円で書類があれば除かれるんですね。
先生
1人当たり1万円以下の飲食費は、所定の事項を記載した書類の保存を条件に、交際費等から除かれるんだ。令和6年4月1日以後の支出から1万円で、それ前は5,000円だったよ。
迷いポイント 1人12,000円の会食は、1万円を超えた2,000円分だけが交際費等?
ハルカ
超えた部分だけが交際費等になるのだと思っていました。
先生
超えたら、その飲食費の全額が交際費等になるんだ。超過部分だけではないんだよ。
ハルカ
役員3人だけの会食が1人9,000円なら、1万円以下なので除かれますよね。
先生
社内の役員・従業員だけの飲食は、1万円基準の対象外なんだ。交際費等のまま8欄に残るよ。全員一律の忘年会のような福利厚生費なら、そもそも交際費等ではないけれどね。
💡 そうだったのか!
1人1万円以下の飲食費は書類の保存を条件に除外、超えたら全額が交際費等。社内だけの飲食は1万円基準の対象外です。
🖱 ラボで操作すると
  1. 基礎4の「取引先2人と会食 1人当たり 12,000円」をクリックする
  2. 続けて「社長と役員3人だけの会食」をクリックする

👀 どちらも「交際費等」の箱に入ります。前者は9欄にも入りますが、後者は社内飲食なので9欄には入りません。

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📗 基礎 5 ラボの図(5項目を記載・社外の者と)
帳簿書類に記載する事項(措規21の18の4)接待飲食費(50%)の法定記載事項は③を除く①②④⑤。1万円以下の除外は①〜⑤✔① 飲食のあった年月日✔② 参加した得意先等の氏名・名称と関係✔③ 参加した者の数(1万円以下の除外で必要)✔④ 金額と飲食店の名称・所在地✔⑤ その他飲食費であることを明らかにする事項飲食の相手得意先・仕入先など社外の者がいる→ 接待飲食費の候補(1人1万円以下なら7欄で除く)接待飲食費 → 9欄に書ける50%まで損金算入の基準額(2欄)の計算に入る
所定の事項を記載し、社外の者が参加している → 接待飲食費です。9欄に書き、その50%(2欄)までは損金にできます。接待飲食費の法定記載事項は①②④⑤(参加者の数③は含まれない)、1人1万円以下の除外は①〜⑤(人数が必要)です。実務では人数も記録する共通の精算書にしておくと、両方に使えます。
基礎 5

接待飲食費 ── 50%ルールの入口は「書類の記載」

📍 ラボの場所:基礎タブ 5
ハルカ
取引先との飲食費で、帳簿書類に年月日・参加者・金額・店名などを記載したものが「接待飲食費」。9欄に書いて、50%まで損金にできるんですね。
先生
接待飲食費の50%(2欄)は、記載があって初めて使える基準額なんだ。社外の者が参加していることも条件で、役員・従業員だけの飲食は入らないよ。
迷いポイント 接待飲食費の記載事項と、1万円以下の除外の書類は同じ?
ハルカ
同じ5項目の書類が、両方の条件だと思っていました。
先生
少し違うんだ。1万円以下の除外は①〜⑤で参加者の数が必要、接待飲食費の法定記載事項は人数③を除く①②④⑤なんだよ。実務では人数も書く共通の精算書にしておくと、両方に使えるんだ。
ハルカ
参加者名の記載がなかったら、9欄に書けないだけでなく、1万円以下でも除外できないんですね。
先生
そのとおりだよ。記載がない飲食費は、交際費等のまま8欄に残るんだ。領収書に「誰と・何のために」を書く運用が、年度末の自分を助けてくれるよ。
💡 そうだったのか!
接待飲食費は帳簿書類の記載と社外の者の参加が条件。1万円以下の除外は人数を含む①〜⑤、50%基準の法定記載事項は人数を除く①②④⑤です。
🖱 ラボで操作すると
  1. 基礎5の「参加者名の記載がない」を押す
  2. 続けて「役員・従業員だけの飲食」を押す

👀 判定が「9欄に書けない(記載が足りない)」「9欄に書けない(8欄に残る)」に変わります。

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📗 基礎 6 ラボの図(1億円以下)
期末資本金 1億円以下(大法人の子会社等を除く)損金算入限度額(4欄)② 接待飲食費×50%③ 800万円×月数/12どちらか有利な方を選択1億円超〜100億円以下(大法人の子会社等もここ)損金算入限度額(4欄)② 接待飲食費×50%だけ(③は0)100億円超損金算入限度額(4欄)限度額なし全額が損金不算入(9欄も書かない)期末の資本金の額又は出資金の額(事業年度終了の日で判定)→ 大きいほど厳しい
中小法人等(1億円以下):3欄に「(1)と 800万円×月数/12 の少ない方」を書き、2欄(接待飲食費の50%)と比べて有利な方を4欄にします。ただし、資本金5億円以上の大法人に完全支配されている子会社等(大法人の子会社等)は、1億円以下でも3欄を使えません。
基礎 6

法人の3区分 ── 期末の資本金で、使える限度額が変わる

📍 ラボの場所:基礎タブ 6
ハルカ
期末の資本金で3つに分かれるんですね。1億円以下なら2欄と3欄を選べて、1億円超〜100億円以下は2欄だけ、100億円超は限度額なし。
先生
判定は事業年度終了の日の資本金の額なんだ。期中に増資や減資があれば、期末で判定するよ。
迷いポイント 資本金1億円以下なら、必ず800万円の定額控除限度額を使える?
ハルカ
1億円以下は全部「中小法人等」だと思っていました。
先生
資本金5億円以上の法人に発行済株式の全部を保有されている子会社などは、1億円以下でも中小法人等から除かれるんだ。これを「大法人の子会社等」と呼ぶよ。株主構成を確かめてから3欄を使うんだ。
ハルカ
100億円超の法人は、9欄も書かないんですね。
先生
2欄が使えないので、記載の仕方では9欄を記載しないことになっているんだ。全額が損金不算入だよ。
💡 そうだったのか!
限度額は期末の資本金で3区分。1億円以下でも大法人の子会社等は定額控除限度額が使えず、100億円超は9欄も書きません。
📗 基礎 7 ラボの図(設例3:50%基準が有利)
中小法人等:3欄(定額控除限度額)と 2欄(接待飲食費×50%)の大きい方を4欄に3 定額控除限度額8,000,0002 接待飲食費 × 50%8,750,0004欄 ← 2欄(大きい方) 8,750,0005欄 = 1欄 19,200,000 - 4欄 = 10,450,000
1欄 19,200,0002欄 8,750,0003欄 8,000,000
5欄19,200,000 - 8,750,000(2欄) = 10,450,000
💡 接待飲食費の半分 8,750,000 の方が大きいので2欄を選ぶ(50%基準が有利)。どちらを選ぶかは法人の任意
基礎 7

2つの限度額 ── 定額控除限度額と接待飲食費の50%、大きい方を選ぶ

📍 ラボの場所:基礎タブ 7・設例1・3
ハルカ
設例3は接待飲食費が 17,500,000 なので、2欄が 8,750,000。3欄の 8,000,000 より大きいから、2欄を4欄に書くんですね。
先生
中小法人等はどちらを選んでもよくて、大きい方を選べば損金不算入額が最小になるんだ。12か月決算では、分かれ目は接待飲食費が1,600万円を超えるかどうかだよ。
迷いポイント 3欄は、どんな会社でも800万円?
ハルカ
定額控除限度額は、いつでも800万円だと思っていました。
先生
3欄は「(1)の支出交際費等の額」と「800万円×月数÷12」の少ない方なんだ。12か月決算では800万円が上限で、6か月決算なら400万円だし、設例2のように支出が540万円でも、3欄は400万円になるよ。
ハルカ
天秤って、重い方が下がるんですよね。私のパン屋の15分の迷いも、天秤に載せれば3秒で決まりそうです。
先生
クロワッサンとメロンパンは、大きい方を選べばよいわけではないからね。4欄は大きい方で決まるんだ。
💡 そうだったのか!
4欄は2欄と3欄の大きい方。3欄は(1)と「800万円×月数÷12」の少ない方で、12か月決算では800万円、6か月決算なら400万円が上限です。
🖱 ラボで操作すると
  1. 基礎7で「設例1:定額控除が有利」と「設例3:50%基準が有利」を押し比べる
  2. 「設例2:6か月決算」を押す

👀 設例1は3欄 8,000,000、設例3は2欄 8,750,000 が4欄になります。設例2の3欄は 4,000,000 です。

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📗 基礎 8 ラボの図(様式のミニチュア・設例5)
別表十五 交際費等の損金算入に関する明細書(様式のミニチュア・設例5の数字)1支出交際費等の額(8の計)10,300,0002接待飲食費損金算入基準額(9の計×50%)1,660,0003中小法人等の定額控除限度額8,000,0004損金算入限度額((2)又は(3))8,000,0005損金不算入額((1)-(4))2,300,000→ 別表四 8欄へ加算・社外流出③別表五(一)には書かない支出交際費等の額の明細科目6 支出額7 控除される費用の額8 差引交際費等の額9 (8)のうち接待飲食費の額交際費9,900,000300,0009,600,0002,800,000会議費900,000500,000400,000400,000控除対象外消費税額等300,0000300,000120,000計11,100,000800,00010,300,0003,320,000→ 1欄→ 2欄×50%
5欄 損金不算入額:(1)-(4)。この金額が別表四の加算に行きます。
基礎 8

別表十五の構造 ── 上段で計算、下段で明細

📍 ラボの場所:基礎タブ 8・設例5
ハルカ
上段が計算、下段が明細。設例5は交際費と会議費の行に、控除対象外消費税額等の行もあります。
先生
下段は科目ごとに1行なんだ。会議費の行は、支出額 900,000 のうち会議に通常要する分 500,000 を7欄で除き、残り 400,000 が交際費等になっているよ。
迷いポイント 8欄の計と9欄の計は、それぞれどこへ行く?
ハルカ
両方とも1欄に足すのだと思っていました。
先生
8欄の計 10,300,000 は1欄、9欄の計 3,320,000 は×50%して2欄の 1,660,000 なんだ。9欄は8欄の内訳なので、足してはいけないんだよ。
ハルカ
内訳まで足したら、同じ会食を2回数えることになりますね。1人で2人分食べた計算です。
先生
食べていない分は足さないんだ。9欄は8欄の中身で、半分にして2欄へ行くだけだよ。
💡 そうだったのか!
下段の計は8欄→1欄、9欄×50%→2欄。9欄は8欄の内訳なので、1欄に足しません。
📗 基礎 9 ラボの図(転記の流れ)
別表十五 5欄損金不算入額2,300,000転記別表四 8欄(加算)交際費等の損金不算入額留保 ②-社外流出 ③2,300,000別表五(一)書かない(戻る差異ではない)申告書の中の位置損益計算書 → 別表四(当期利益から出発)← 別表十五(交際費等の損金不算入額を計算して8欄に転記)別表四の所得金額 → 別表一(法人税額)。別表十五は「別表四の1行分を計算する明細書」様式のチェックポイント:別表四の8欄の金額と一致していますか?
転記:別表十五の5欄(損金不算入額)を、別表四の8欄「交際費等の損金不算入額」の総額①と社外流出③に同じ額で書きます。留保②は空欄です。申告書作成上のチェックポイントも「別表四8欄の金額と一致しているか」です。
基礎 9

別表四への転記 ── 加算・社外流出に書き、別表五(一)には書かない

📍 ラボの場所:基礎タブ 9
ハルカ
5欄の 2,300,000 を、別表四の8欄「交際費等の損金不算入額」に加算するんですね。留保②は空欄で、社外流出③に書いています。
先生
様式のチェックポイントにも「別表四の8欄と一致していますか」とあるんだ。転記したら、まずこの一致を確かめるんだよ。
ハルカ
これ、別表四・別表五(一)ラボの設例2でやりましたよね。交際費等は別表四だけで終わって、別表五(一)には書かない。
先生
よく覚えていたね。損金不算入になった交際費等は、翌期以降に損金として戻ってくることがないんだ。だから利益積立金額には残さず、社外流出③に書くんだよ。
迷いポイント 損金不算入にした交際費等は、翌期に減算で戻ってくる?
ハルカ
前に税効果会計ラボで、交際費は永久差異だと習いました。戻らないから、繰延税金資産も計上しないんですよね。
先生
そのとおりだよ。一時差異にならないので、税効果の対象外なんだ。
💡 そうだったのか!
5欄は別表四の8欄・加算・社外流出③へ。永久差異なので別表五(一)には書かず、税効果会計の対象にもなりません。
📝 別表四・別表五(一)ラボ【設例・留保と社外流出編】(交際費・役員給与・受取配当金)記事を読む ▶
📗 基礎 10 ラボの図(税抜経理)
取引先との会食(自社側を含む参加者計4人):本体 40,000円 + 消費税等 4,000円 = 税込 44,000円40,000本体4,000消費税等→交際費等40,0004,000仮払消費税等(全額控除・交際費等に入らない)税抜の額で判定・計算1人当たり1万円の判定40,000 ÷ 4人= 10,000円1万円以下 → 書類があれば7欄で除ける(法人の経理方式の金額で判定)
税抜経理方式(仕入税額控除が全額できる場合):同じ会食で、本体 40,000円 が交際費等の額になり、仮払消費税等 4,000円 は交際費等に入りません。1人当たりは税抜で 10,000円 → 1万円以下なので、所定の書類があれば7欄で除けます。同じ会食でも、経理方式で判定が変わる例です。
基礎 10

消費税の経理方式 ── 税込か税抜かで、交際費等の額と1万円の判定が変わる

📍 ラボの場所:基礎タブ 10
ハルカ
取引先との会食(自社側を含む参加者計4人)が、税込経理なら 44,000円÷4人=11,000円で1万円超、税抜経理なら 40,000円÷4人=10,000円で1万円以下。同じ会食なのに判定が変わるんですね。
先生
交際費等の額も1人当たりの判定も、法人が採用している消費税の経理方式の金額で行うんだ。消費税法ラボで税込経理と税抜経理を比べたのを覚えているかな。
ハルカ
はい。納める税は同じで、損益に出る形が違うという話でした。交際費の判定にも効いてくるとは思いませんでした。
先生
経理方式は会社が一つ選んでいるものだから、その金額で判定すればよいんだ。もう一つ、税抜経理の会社で見落としやすい点があるよ。
迷いポイント 税抜経理なら、消費税は交際費等に一切関係ない?
ハルカ
税抜なら仮払消費税等は別の科目なので、別表十五には出てこないと思っていました。
先生
課税売上高5億円超や課税売上割合95%未満で控除できなかった消費税等があるときは、交際費等に係る分を交際費等の額に加えるんだ。別表十五には専用の行があるんだよ。
ハルカ
どのくらいの金額になるんですか。
先生
ラボの3つ目は別の会食の例だよ。参加者計4人・適格請求書あり・一括比例配分方式という前提で、本体 60,000円・消費税等 6,000円、課税売上割合80%とするよ。
ハルカ
控除できないのは 6,000円×20%=1,200円。それを足した 61,200円が交際費等ですね。
先生
そのとおり。個別対応方式だと、その費用が課税売上げ専用か共通対応かで控除できる額が変わるから、この数字は一括比例配分方式の前提なんだ。
ハルカ
同じレシートなのに、経理方式で判定が変わる…レシートが二重人格みたいです。
先生
二重人格ではなく、会社が選んだ経理方式が一つあるだけだよ。方式を決めたら、その金額で判定するんだ。
💡 そうだったのか!
交際費等の額と1万円の判定は法人の経理方式の金額で行います。税抜経理で控除対象外消費税額等があるときは、交際費等に係る分を加えて計算します。
🖱 ラボで操作すると
  1. 基礎10で「税込経理」「税抜経理」「税抜経理+控除対象外消費税額等」を順に押す

👀 同じ会食の1人当たりの判定が 11,000円(超)→ 10,000円(以下)に変わり、3つ目は別の会食(本体 60,000円・一括比例配分方式・課税売上割合80%)で、控除対象外 1,200円を加えた 61,200円が交際費等になります。

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この記事の図は、すべて別表十五ラボの画面そのものです。基礎タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。

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今日のまとめ ── 迷いポイント早見表

迷いポイント答えラボ
損金不算入=交際費を使ってはいけない?払うのは自由。限度額を超える部分を所得の計算で費用と認めない制度基礎1
別表十五は1欄から書き始める?下段(6〜9欄)が先。8の計→1欄、9の計×50%→2欄基礎2
会議費で処理すれば交際費等にならない?科目名は問わない。目的と相手方で判断し、科目ごとの行で集計基礎3
1人12,000円の会食は超えた2,000円だけ交際費等?全額が交際費等。社内だけの飲食は1万円基準の対象外基礎4
接待飲食費の記載事項と1万円以下の書類は同じ?1万円以下は人数を含む①〜⑤、50%基準の法定事項は人数を除く①②④⑤基礎5
資本金1億円以下なら必ず800万円の定額控除?大法人の子会社等は使えない。100億円超は9欄も書かない基礎6
3欄はどんな会社でも800万円?(1)と800万円×月数÷12の少ない方。6か月決算なら400万円基礎7
8欄の計と9欄の計はどちらも1欄に足す?8欄→1欄、9欄×50%→2欄。9欄は8欄の内訳基礎8
損金不算入の交際費等は翌期に戻る?戻らない(永久差異)。別表四の社外流出③だけで、別表五(一)に書かない基礎9
税抜経理なら消費税は関係ない?判定は経理方式の金額。控除対象外消費税額等があれば交際費等に加える基礎10
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。交際費等は科目名ではなく目的と相手方で決まる。別表十五は下段の明細が先で、1万円以下の飲食費と接待飲食費は書類の記載が入口。損金不算入額は別表四の社外流出へ行くんだ。
ハルカ
前は「交際費の合計に800万円の上限」としか覚えていませんでした。今日は、合計を出す前の仕分けと書類の方が大事だと分かりました。
先生
その順番が分かれば、別表十五はもう怖くないよ。上段は機械的に決まるからね。
ハルカ
明日から、領収書の裏に「誰と・何人で・何のために」を書きます。半年後の私が、別表十五の前で泣かないように。
先生
半年後の自分への手紙だね。次の応用編では、広告宣伝費や会議費との境目と、1万円の判定で迷う場面を見ていこうか。

参考資料

租税特別措置法第61条の4(交際費等の損金不算入)・同施行令第37条の4・第37条の5・同施行規則第21条の18の4、租税特別措置法関係通達61の4(1)-1〜-24、国税庁「別表十五」の様式・記載の仕方(令和8年4月1日以後終了事業年度分)・申告書作成上の留意点、タックスアンサー No.5265・No.6917、法人税法講本(令和8年度版)第6章第2節。確認日:2026年10月20日。設例の数値は独自のもの(単位:円)で、実在の会社のものではありません。

シリーズ:基礎編/応用編

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。