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役員給与ラボ③【株式報酬・会社法・会計編】|ストック・オプション・譲渡制限付株式・業績連動給与・会社法の報酬決議を図解

このラボには、先生と生徒の会話形式の解説記事があります役員給与ラボ③の図をそのまま使って、ストック・オプション・譲渡制限付株式・業績連動給与の会計・法人税・所得税の迷いやすい点を会話で読み解きます。30秒でできるラボ実習つき。

要点:株で払う役員報酬とは

  • 4つの物差し … 株で払う報酬は、会社法(総会で何を決めるか)・会計(いつ、いくら費用にするか)・法人税(損金になるか、いつか)・所得税(役員はいつ課税されるか)の4つで別々に判定します。会計は対象勤務期間に配分し、法人税と所得税は解除日・行使日などの1日で認識します。
  • 会社法の決め方 … 取締役の報酬等は、定款に定めがなければ株主総会で決めます。株なら募集株式の数の上限など、SOなら募集新株予約権の数の上限などを決めます(会社法第361条第1項第3号・第4号)。上場会社は株式を無償で交付でき(第202条の2)、行使時の払込みを要しないSOも発行できます(第236条第3項)。
  • 会計の費用 … SOは付与日の公正な評価単価×見込数を対象勤務期間に配分し、相手は新株予約権です(ストック・オプション等に関する会計基準)。株の無償交付は、事前交付型(RS)は資本金等、事後交付型(RSU・PSU)は交付まで株式引受権に積み上げます(実務対応報告第41号)。
  • 法人税の形と時期 … 株で払う役員給与も、第34条第1項の形(事前確定届出給与・業績連動給与など)に当たらなければ損金になりません。株・SOは市場価格のある株式(が交付されるもの)が条件です。形に当たる場合の時期は、RSは譲渡制限の解除日、非適格SOは行使日です(法人税法第54条・第54条の2)。税制適格SOの費用は損金になりません。
  • 役員の所得税 … RSは解除日の価額、非適格SOは行使日の株価と行使価額の差額が給与所得の収入金額です(所得税法施行令第84条)。税制適格SOは行使時に課税されず、売却時の譲渡所得になります(租税特別措置法第29条の2)。

🎧 動画で聞く役員給与ラボ③の音声解説(13分)

ラボの図と、会話解説記事の先生とハルカの会話で、株式報酬の4つの物差しから、ストック・オプションと譲渡制限付株式の会計・税務、役員が課税される日までを解説します。クリックすると再生が始まります(YouTubeで開く)

🎧 もう1本:役員給与③【応用編】業績連動給与の細部・届出不要の2つの1か月・没収と失効・税制適格SOの要件を図で(YouTube・13分)
業績連動給与の指標と期限、届出が要らない株の条件、没収・失効の会計と税務、税制適格SOの要件を解説します

このラボでできること

  • 4つの物差しを切り替える … 金銭の賞与・業績連動給与・RS・RSU/PSU・SO・株式交付信託を選ぶと、会社法・会計・法人税・所得税の中身が入れ替わります。
  • 「いつ」のずれを見る … RS・RSU・SO(非適格・税制適格)で、費用・損金・課税のタイミングが時間軸の上でどう分かれるかを示します。
  • 会計と別表四のずれを確かめる … 3年間の費用と、解除の年・行使の年の損金を並べ、別表四の加算・減算を示します。税制適格SOは、行使分と失効分を分けて示します。
  • 業績連動給与の要件を簡易判定する … 8つの要件を1つ外すと結論がどう変わるかを示します。
  • 設例12本を1ステップずつ追う … 基礎6本(SO・RS・PSUの仕訳と損金、業績連動給与の要件判定、税制適格SOと非適格SO、RSを導入する総会議案)と応用6本(3年目の没収、SOの条件変更、PSUの損金算入額、「全部か0か」の株式給与、退任時に解除されるRS、税制適格SOの年間限度額)を、独自の数値で追います。
  • 応用タブで条文の単位に分解する … 処理早見表のあと、業績連動給与の細部、株の数と価額の決め方、没収・失効・条件変更・退任、税制適格SOの要件一覧、信託などの形、書類と開示を整理しています。
  • シミュレーションで数字を変える … SOの費用配分と損金(見込数・行使数・税制適格)、RSの会計と損金の時期(没収・解除日の株価)、業績連動給与の8つの要件チェックの3モード。設例の数字から同じ条件で開けます。
  • 税務調整タブで別表を書く … RS(3年)・SO(4年)の会計の費用と損金のずれを、別表四の加算・減算と別表五(一)の残高で年度ごとに確かめます。税効果の参考額も示します。
  • IFRS第2号との違い … 権利確定後の失効で戻入益を計上するかなど、同じところ・違うところを図と数値で比べます(参考)。

使い方(3ステップ)

  1. 基礎タブで地図をつかむ … 基礎1の4つの物差しと基礎3の時間軸から始め、会計(基礎4〜6)、法人税(基礎7〜9)、所得税(基礎10)の順に読みます。
  2. 設例で仕訳を追う … 設例・基礎1(SO)と設例・基礎2(RS)で、3年間の費用と、行使・解除の年の損金を1ステップずつ見ます。
  3. シミュレーションと税務調整で数字を動かす … 設例の「この設例の数字でシミュレーション ▶」から同じ条件で開き、見込数・行使数・解除日の株価を変えて、費用・損金・別表四の変化を見ます。

よくあるつまずき

  • 会計で費用にした年に、法人税でも損金になると考える … 法人税は、役員に課税される日(RSは解除日、非適格SOは行使日)にまとめて損金になります。それまでの費用は別表四で加算・留保します(法人税法第54条・第54条の2)。
  • 非適格SOなら、どの会社でも行使日に損金になると考える … 第54条の2が決めるのは時期だけです。損金になるかは第34条で判定し、行使で市場価格のある株式が交付される新株予約権であることが必要です(法人税法第34条第1項第2号ハ)。
  • 業績で没収数が変わるRSも、業績連動給与として損金にできると考える … 第34条第1項のどの形にも当たらず、損金になりません(法人税基本通達9-2-16の2)。
  • 連結の指標でも、計算書類の承認日から支給期限を数える … 連結計算書類の数値なら、その内容を定時総会へ報告した日が指標の確定日です(法人税基本通達9-2-20(注)2)。
  • RSは株をもらった日に課税されると考える … 譲渡制限が解除された日の価額で課税されます(所得税法施行令第84条第1項)。会社の損金(交付時の価額)とは金額が一致しません。
このラボは学習用です。業績連動給与の要件チェックは8つにまとめた簡易判定で、手続・開示の細かな要件や3か月の期限の例外(法人税法施行令第69条第13項)は省いています。設例の数値はすべて独自です。税務調整タブの税制適格SOの別表五(一)の整理と、IFRSの項番号は参考です。3つの形は役員給与ラボ①【損金算入編】、過大な役員給与と退職給与は役員給与ラボ②【過大・退職給与編】で扱います。実務の判断は、個別の事実関係と最新の法令・基準・国税庁の資料で確認してください。

根拠にした法令・資料

  • 会社法第202条の2・第236条・第361条、会社法施行規則第98条の2〜第98条の5(e-Gov)
  • 法人税法第34条・第54条・第54条の2(令和8年10月1日施行版。e-Gov)、法人税法施行令第69条・第111条の2・第111条の3(e-Gov)
  • 法人税基本通達 第9章第2節 第5款(9-2-16の2〜9-2-20の2)、第4款(9-2-15の2)
  • 所得税法施行令第84条、租税特別措置法第29条の2(e-Gov)
  • 企業会計基準第4号「役員賞与に関する会計基準」・第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」、実務対応報告第41号「取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い」(企業会計基準委員会)

法令・基準は2026年10月30日に原典で確認しました(確認日:2026年10月30日)。

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