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法定調書ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ6種類の調書・みなし提出・金額基準・合計表・30枚

法定調書ラボ【基礎編】|先生と一緒に図で学ぶ6種類の調書・みなし提出・金額基準・合計表・30枚

無料の学習ツール「法定調書ラボ」の読み方ガイドです。ラボの基礎タブを上から順に、先生と生徒の会話形式で見ていきます。登場する人物と設例の数値はすべて架空の例です。解説は公認会計士・税理士が監修しています。各行の図はラボの図そのものです(記事内の図は表示用で、ボタンやクリックの操作はできません。操作は各節の「ラボで開く」「ラボを開く」からラボ本体で試せます)。重要な節の最後には、ラボで30秒だけ手を動かす小さな実習を置いています。

🎧 動画で聞く法定調書【基礎編】6種類の調書・みなし提出・金額基準・合計表・30枚を図で(10分)

この記事の先生とハルカの会話と、ラボの図で解説する音声動画です。会社が出す6種類の調書、給与支払報告書による「みなし提出」、金額基準と合計表を扱います。クリックすると再生が始まります(YouTubeで開く)

今日の事例
説明用の例(独自の数値・ラボの図の初期値)
支払う会社従業員12人の会社(法人)。令和8年分を令和9年1月に提出
給与年末まで在職10人、年の中途で退職2人(25万円と80万円)
報酬個人の講師に講演料8.8万円(税込)、税理士法人に顧問料66万円
家賃法人オーナーに事務所の家賃を年180万円
枚数令和7年に提出すべきだった枚数は、どの調書も30枚未満
手続給与支払報告書は eLTAX で市区町村へ(みなし提出)
はじめに

今日の題材 ── 1月に会社が出す書類

📍 ラボの場所:基礎タブ全体
ハルカ
先生、年末調整ラボで「2027年1月からは税務署用の源泉徴収票は原則いらなくなる」と習いました。いよいよその1月が来るので、1月に出す書類を全部整理したいんです。
先生
よく覚えていたね。その「みなし提出」を含めて、1月に会社が出す法定調書を、法定調書ラボで上から順に見ていくんだ。題材は従業員12人の会社。給与と報酬と家賃の支払がある例だよ。
ハルカ
源泉徴収票は毎年作っていますが、支払調書は「税理士さんから言われた分を出す」だけでした。
先生
今年はそこを自分で判定できるようにしようか。表を手元に置いて、ラボの「基礎」タブを上から順に読んでいこうか。
ラボの基礎タブを開きながら読むと分かりやすいですラボで開く ▶
📗 基礎 1 ラボの図
1月に会社が出すことの多い書類は、63種類のうちどれ?
法定調書は全部で63種類(令和8年8月現在)。そのうち、会社で扱うことが多いのがこの6種類です。1給与所得の源泉徴収票給与・賞与市区町村へ2退職所得の源泉徴収票退職金税務署へ3報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書外部への報酬税務署へ4不動産の使用料等の支払調書家賃・地代税務署へ5不動産等の譲受けの対価の支払調書不動産の購入税務署へ6不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書仲介手数料税務署へ

この6種類は、一般の会社や個人事業者が実務で扱うことの多い法定調書です。行をクリックすると、それぞれの「出す人・範囲・提出先・期限」が出ます。

💡 ほかの57種類(利子・配当・保険金・非居住者への支払など)は、該当する取引があるときに出します。

基礎 1

法定調書とは ── 63種類のうち、会社でよく扱う6種類

📍 ラボの場所:基礎タブ 1
ハルカ
法定調書は全部で63種類。そのうち、会社でよく扱うのは給与・退職・報酬・不動産の使用料・譲受け・あっせん手数料の6種類なんですね。行を押すと、出す人と範囲が出ます。
先生
そう、国税庁の手引が扱うのもこの6種類と合計表なんだ。6種類も、退職者や不動産の取得がない年はその調書は出ない。ほかの57種類は、利子や配当、保険金のように、該当する取引があるときだけ出すよ。
迷いポイント 「法定調書」は支払調書のことで、源泉徴収票は別の書類?
ハルカ
源泉徴収票は年末調整の書類、法定調書は支払調書のこと、と頭の中で別の棚に入れていました。
先生
源泉徴収票も法定調書なんだ。所得税法などで税務署への提出が決められている資料をまとめて法定調書と呼ぶ。税務署は、支払った側の資料と受け取った側の申告を照らし合わせるために集めているんだよ。
ハルカ
63種類、全部覚えるつもりで新しい手帳を買ってきました。
先生
手帳には6種類で足りるよ。残りは「そういう取引が出てきたら調べる」でいいんだ。
💡 そうだったのか!
法定調書は63種類。源泉徴収票も支払調書も法定調書で、一般の会社でよく扱うのは手引の6種類+合計表です。
📗 基礎 2 ラボの図
支払った会社など給与・賞与税務署提出不要(みなし提出)税務署提出用の源泉徴収票は作らない市区町村給与支払報告書(1月1日現在の住所地)受け取った本人給与所得の源泉徴収票(全員)データ連携

給与:市区町村に給与支払報告書を出すと、税務署には源泉徴収票を出したものとみなされます。本人には全員に源泉徴収票を渡します。

💡 出す先は3つ:税務署(紺)・市区町村(緑)・受け取った本人(紫)。点線は「出さない/省略できる」です。

基礎 2

誰に何を出すか ── 税務署・市区町村・本人の3方向

📍 ラボの場所:基礎タブ 2
ハルカ
給与のボタンでは、市区町村への線が実線、税務署への線が点線で「源泉徴収票は作らない」。本人への線は実線のままです。
先生
それがみなし提出なんだ。令和9年1月以後は、市区町村に給与支払報告書を出せば、税務署に源泉徴収票を出したものとみなされる。本人に渡す義務は、そのまま残るよ。
迷いポイント 源泉徴収票を税務署に出せば、市区町村への給与支払報告書も出したことになる?
ハルカ
「どちらかに出せば両方に出したことになる」制度だと思っていました。税務署に出す方が確実そうなので、源泉徴収票を税務署に出せばよいのかと。
先生
逆は成り立たないんだ。みなされるのは「市区町村に出した→税務署にも出した」の向きだけ。源泉徴収票を税務署に出しても、給与支払報告書を出したことにはならないよ。
ハルカ
報酬や不動産のボタンでは、税務署への線だけが実線で、本人への線はありません。
先生
支払調書は税務署だけに出す書類で、本人に渡す義務はないんだ。写しを渡すことはできるけれど、そのときはマイナンバーを書かないよ。
💡 そうだったのか!
みなし提出は市区町村→税務署の一方向。本人への源泉徴収票は残り、報酬・不動産の支払調書は税務署だけに出します。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 基礎2 の図の上のボタンで「退職金」を押す

👀 税務署への線が実線になり「退職所得の源泉徴収票(全員分)」、市区町村への線は点線で「特別徴収票(当面は省略できる)」と出ます。

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📗 基礎 3 ラボの図
6月7月8月9月10月11月12月1月2月6〜12月=令和8年(2026年)、1・2月=令和9年年末まで在職年末調整本人交付・報告書7月に中途退職1か月以内退職本人交付報告書税務署分は報告書で(まとめて提出可)9月に退職金1か月以内退職税務署・本人(2/1までにまとめても可)2/1(月)期限

3つの場面の期限を並べています。行のボタンで1つずつ見られます。

基礎 3

期限 ── 令和8年分は令和9年2月1日(月)

📍 ラボの場所:基礎タブ 3
ハルカ
令和8年分の期限は令和9年2月1日(月)。1月31日が日曜日だからですね。カレンダーに、年末在職・中途退職・退職金の3つの場面が並んでいます。
先生
そう、手引の6種類はどれも2月1日まで。給与支払報告書と特別徴収票は市区町村へ、残りは所轄の税務署へ出すんだ。郵送なら、その税務署を担当する業務センター宛てだよ。
迷いポイント 年の中途で退職した人の源泉徴収票も、まとめて翌年1月末に渡せばよい?
ハルカ
退職した人の分も、年末に全員分をまとめて作れば効率がよいと思っていました。
先生
本人への源泉徴収票は、退職後1か月以内に渡すんだ。市区町村への給与支払報告書は、運用上は翌年1月末までにまとめて出してよく、みなし提出の対象にもなるよ。
ハルカ
退職した人の分は、年末の大掃除と一緒に片づけるつもりでした。
先生
本人の分だけは、退職の月に先に片づけておこうか。退職金の源泉徴収票も退職後1か月以内が原則で、税務署分はまとめて2月1日でもいいんだ。
💡 そうだったのか!
期限は令和9年2月1日(月)。ただし中途退職者と退職金の本人への交付は退職後1か月以内です。
📗 基礎 4 ラボの図
同じ5.5万円の報酬でも、出す場合と出さない場合がある?
支払金額(税込)60,000円
05万円15万円30万円50万円100万円150万円報酬(原稿料・税理士等)提出家賃等・仲介手数料対象外中途退職者の給与省略可外交員・ホステス等対象外不動産の購入代金対象外6万円赤い線=金額基準(「超える」と提出。ちょうどの額は対象外)
支払金額(税込)60,000円=判定する額(原則:税込)60,000円

💡 「〇万円を超える」が基準です。報酬なら 50,000円 ちょうどは対象外、50,001円 から対象です。

基礎 4

金額基準 ── 「同じ人に年いくら超」で決まる

📍 ラボの場所:基礎タブ 4
ハルカ
ものさしに赤い線が引いてあって、報酬は5万円、家賃と仲介手数料は15万円、中途退職の給与は30万円、購入代金は100万円。線を「超える」と提出ですね。
先生
そう、基準は「同じ相手への1年間の支払の合計」で見るんだ。ちょうどの額は対象外で、1円でも超えたら対象だよ。
迷いポイント 5万円ちょうどの原稿料も、支払調書を出す?
ハルカ
「5万円以上」だと思っていました。5万円ちょうどなら、出す側に入ると。
先生
基準は「超える」なんだ。報酬なら50,000円ちょうどは対象外、50,001円から対象になる。消費税等が請求書で明確に区分されていれば、税抜の額で判定してもかまわないよ。
ハルカ
税込5.5万円の請求書なら、税抜で見れば5万円ちょうどで、対象外になるんですね。
先生
そのとおりだよ。原則は税込で判定するけれど、区分されていれば税抜でもよい。どちらで判定するかは支払う側が選べるんだ。
💡 そうだったのか!
金額基準は同じ相手への年間合計が基準を「超える」とき。原則は税込で判定し、消費税等が明確に区分されていれば税抜でもよいです。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 基礎4 の図の下のボタンで「報酬 5.5万円」を押す
  2. 上のボタンを「消費税等を区分して税抜で判定」に切り替える

👀 判定する額が 55,000円(提出)から 50,000円(対象外)に変わります。ものさしの印が、赤い線のちょうど上に乗ります。

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📗 基礎 5 ラボの図
源泉徴収をしていない支払なら、支払調書もいらない?
支払調書(源泉徴収票)を出す出さない源泉徴収する源泉徴収しない給与・個人への講演料 8万円クリックで説明個人への原稿料 年4万円クリックで説明税理士法人への報酬・個人地主への地代クリックで説明法人に払う事務所の家賃クリックで説明

4つの枠をクリックしてください。左下の「源泉徴収はしないが、支払調書は出す」が、いちばん漏れやすいところです。

💡 源泉徴収が要るかと、支払調書を出すかは、別々に判定します。

基礎 5

源泉徴収をしていなくても、支払調書は出す

📍 ラボの場所:基礎タブ 5
ハルカ
4つの枠の図ですね。横が「源泉徴収をする・しない」、縦が「支払調書を出す・出さない」。左下の「源泉徴収はしないが、支払調書は出す」が漏れやすいとあります。
先生
そう、源泉徴収が要るかと、支払調書を出すかは、別々に判定するんだ。源泉徴収の対象でない支払でも、金額基準を超えれば支払調書は出すよ。
迷いポイント 源泉徴収をしていない支払なら、支払調書もいらない?
ハルカ
所得税法ラボの応用編で、源泉徴収は支払者の義務だと習いました。だから、源泉徴収をした支払だけを支払調書に書けばよいと思っていたんです。
先生
よく覚えていたね。ただ支払調書は、源泉徴収をしたかではなく「誰にいくら払ったか」を知らせる書類なんだ。税理士法人への報酬は源泉徴収の対象外だけれど、年5万円を超えれば支払調書を出すよ。
ハルカ
個人の地主さんに払う地代も、源泉徴収はしないのに支払調書は出す、と書いてあります。
先生
法人が年15万円を超えて払えば出すんだ。実務では、支払先の台帳に「源泉徴収の要否」と「支払調書の要否」を別の項目で持つと漏れにくいよ。
💡 そうだったのか!
源泉徴収と支払調書は別々に判定。源泉徴収の対象外でも、金額基準を超えれば支払調書を出します。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 基礎5 の図で「税理士法人への報酬・個人地主への地代」の枠を押す

👀 「法人への報酬や、個人に払う地代は源泉徴収の対象外。それでも金額基準を超えれば支払調書は出す」と説明が出ます。

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📗 基礎 6 ラボの図

行をクリックすると、その調書を税務署に「出す/出さない」が切り替わります。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(税務署へ)1 給与所得の源泉徴収票合計表(375)記載不要(みなし提出)2 退職所得の源泉徴収票合計表(316)—3 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書合計表(309)記載する4 不動産の使用料等の支払調書合計表(313)—5 不動産等の譲受けの対価の支払調書合計表(376)—6 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書合計表(314)—合計表を提出する(税務署に出す調書の分だけ記載)

合計表は6種類の兼用の様式です。給与をみなし提出にしても、ほかの5種類のどれかを税務署に出すなら合計表が要ります。その場合、給与の欄は書きません。

基礎 6

合計表 ── 税務署に出す調書の「表紙」

📍 ラボの場所:基礎タブ 6
ハルカ
合計表は、6種類の調書をまとめて書く1枚の表紙なんですね。初期値では給与がみなし提出で、報酬の調書を税務署に出す形になっています。
先生
そう、税務署に法定調書を出すときは「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」を一緒に出すんだ。給与をみなし提出にしたら、合計表の給与の欄は書かないよ。
迷いポイント 給与がみなし提出なら、合計表そのものを出さなくてよい?
ハルカ
源泉徴収票を税務署に出さなくなるので、表紙の合計表もいらなくなると思っていました。
先生
退職・報酬・不動産のどれかを税務署に出すなら、合計表は省けないんだ。給与の欄を空けて、ほかの欄を書いて出す。6種類のどれも税務署に出さないときだけ、合計表も出さないよ。
ハルカ
表紙だけ出して「中身はみなし提出です」と書くところでした。
先生
中身が1枚もなければ、表紙も出さなくていいんだ。この会社は報酬の調書を出すから、合計表は要るよ。
💡 そうだったのか!
合計表は税務署に出す調書の表紙。給与をみなし提出にしても、ほかの調書を税務署に出すなら合計表は必要で、給与の欄だけ書きません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. 基礎6 の図で「報酬」の行を押して、税務署に出さない状態にする

👀 「給与の源泉徴収票をみなし提出にして、ほかの5種類を税務署に出さないなら、合計表も出しません」と説明が変わります。

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📗 基礎 7 ラボの図
「30枚以上」は、全部の調書を合計して数える?
令和7年(基準年)に提出すべきであった枚数30枚給与所得の源泉徴収票改正前の提出範囲で数える45枚電子で提出報酬、料金等の支払調書28枚書面も可不動産の使用料等の支払調書31枚電子で提出令和9年に提出する分(令和8年分)の判定。判定は調書の種類ごと。

判定は調書の種類ごとです。この枚数では、給与(45枚)・使用料(31枚)が電子での提出になり、報酬(28枚)は書面でも出せます。

💡 給与支払報告書(eLTAX等)の判定は、税務署に出すべきだった源泉徴収票の枚数(みなし提出分も含む)を改正前の提出範囲で数えます。

基礎 7

電子での提出 ── 「100枚以上」から「30枚以上」へ

📍 ラボの場所:基礎タブ 7
ハルカ
電子で出す義務の基準が「100枚以上」から「30枚以上」になったんですね。図では給与45枚・報酬28枚・使用料31枚で、30枚の線を超えているのは給与と使用料です。
先生
そう、令和9年に出す調書は、令和7年中に提出すべきだった枚数で判定するんだ。基準に当たる調書は、e-Tax・認定クラウド等・光ディスク等で出す。書面では出せないよ。
迷いポイント 30枚は、全部の調書を合計して数える?
ハルカ
報酬28枚と使用料31枚を足せば59枚なので、全部まとめて電子になると思っていました。
先生
判定は調書の種類ごとなんだ。報酬は報酬、使用料は使用料で数える。この図なら、給与の45枚と使用料の31枚が電子での提出で、報酬の28枚は書面でも出せるよ。
ハルカ
全部足して30枚を超えたら電子と思って、会社のプリンターを手放す相談をするところでした。
先生
プリンターは報酬の調書で活躍するよ。給与の45枚は eLTAX 等で出す。ただし給与の判定は少し特別で、税務署に出すべきだった源泉徴収票の枚数を改正前の範囲で数えるんだ。そこは応用編で見ようか。
💡 そうだったのか!
30枚基準は調書の種類ごとに、前々年に提出すべきだった枚数で判定します。当たる調書は書面で出せません。
⏱ 30秒だけラボで試す
  1. シミュレーションタブで、プリセット「前々年に34枚」を押す

👀 報酬の支払調書は「提出する」、電子で出す義務は「あり:e-Tax・認定クラウド等・光ディスク等」と出ます。

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📗 基礎 8 ラボの図
税務署提出用マイナンバーを書く作らない(みなし提出)給与支払報告書マイナンバーを書く市区町村へ受給者交付用(源泉徴収票)マイナンバーは書かない本人へ

給与:みなし提出なら、作るのは「給与支払報告書」(市区町村へ)と「受給者交付用の源泉徴収票」の2枚。本人に渡す源泉徴収票にはマイナンバーを書きません。

基礎 8

作る枚数とマイナンバー

📍 ラボの場所:基礎タブ 8
ハルカ
給与は、みなし提出なら作るのは2枚。市区町村に出す給与支払報告書と、本人に渡す源泉徴収票です。マイナンバーを書くのは市区町村用だけですね。
先生
そう、税務署・市区町村に出す用にはマイナンバーを書き、本人に渡す用には書かないんだ。退職金は税務署用・市区町村用・本人用の3枚が原則で、市区町村用は当面省略できるよ。
迷いポイント 本人に渡す源泉徴収票にも、本人のマイナンバーを書く?
ハルカ
本人のものなので、本人に渡す源泉徴収票には書いてよいと思っていました。むしろ書いておく方が親切かと。
先生
本人交付用には書かないんだ。報酬の支払調書の写しを本人に渡すときも同じで、マイナンバーは書かない。番号を受け取るときは、番号確認と身元確認をするよ。
ハルカ
税理士業務AIラボで、マイナンバーのある書類は別ルートだと習いました。渡す紙でも、載せない方向で考えるんですね。
先生
つながったね。載せる先を「行政に出す用」だけに絞っておけば、扱いも迷わないんだ。
💡 そうだったのか!
マイナンバーは税務署・市区町村に出す用だけに書き、本人に渡す用には書きません。給与は2枚、退職金は3枚(市区町村用は当面省略可)が原則です。
📗 基礎 9 ラボの図
無効分の調書前と同じ内容無効区分「1」合計表(無効分)提出区分「4」訂正分の調書正しい内容無効区分「0」摘要「訂正分」合計表(訂正分)提出区分「3」書面の場合。合計表は、無効分と訂正分のそれぞれ、無効・訂正の箇所だけを書く。

書面では「無効分」と「訂正分」をセットで出し、それぞれの合計表を付けます。e-Tax・光ディスク等でも、無効分と訂正分を出す考え方は同じです。

💡 給与支払報告書の誤り(みなし提出分)は、市区町村に訂正の報告書を出せば足り、税務署に源泉徴収票の無効分・訂正分を出す必要はありません。

基礎 9

訂正・追加 ── 「無効分+訂正分」と「追加分」

📍 ラボの場所:基礎タブ 9
ハルカ
誤りを直すときは「無効分」と「訂正分」をセットで出し、出し忘れは「追加分」だけを出す。合計表の提出区分は、追加2・訂正3・無効4ですね。
先生
そう、無効分は前に出したものと同じ内容で無効区分に「1」、訂正分は正しい内容で無効区分に「0」、摘要に「訂正分」と書くんだ。それぞれに合計表を付けるよ。
迷いポイント 誤りに気づいたら、正しい内容の1枚だけ出し直せばよい?
ハルカ
正しい方を出せば、税務署で前のものと差し替えてくれると思っていました。
先生
前の調書を「無効」にする1枚がないと、税務署には2枚とも生きて見えるんだ。だから無効分と訂正分をセットで出す。e-Tax や光ディスク等でも考え方は同じだよ。
ハルカ
みなし提出にした給与の誤りは、税務署にも無効分と訂正分を出すんですか。
先生
給与支払報告書の誤りは、市区町村に訂正の報告書を出せば足りるんだ。税務署に源泉徴収票の無効分・訂正分を出す必要はないよ。
💡 そうだったのか!
誤りは無効分+訂正分、出し忘れは追加分。みなし提出分の誤りは市区町村への訂正で足ります。

今日の内容を、ラボで確かめてみませんか?

この記事の図は、すべて法定調書ラボの画面そのものです。基礎タブを開けば、同じ図を見ながら読み返せます。

法定調書ラボを開く ▶

今日のまとめ ── 迷いポイント早見表

迷いポイント答えラボ
法定調書は支払調書のことで、源泉徴収票は別?源泉徴収票も法定調書。全部で63種類、会社でよく扱うのは手引の6種類+合計表基礎1
源泉徴収票を税務署に出せば、給与支払報告書も出したことになる?ならない。みなし提出は市区町村→税務署の一方向。本人への交付は残る基礎2
中途退職者の源泉徴収票も、翌年1月末にまとめて渡す?本人へは退職後1か月以内。市区町村分はまとめて出してよい基礎3
5万円ちょうどの報酬も支払調書を出す?出さない。基準は「超える」。消費税等が区分されていれば税抜で判定してもよい基礎4
源泉徴収をしていない支払なら支払調書もいらない?別々に判定。税理士法人への報酬や個人への地代も、基準を超えれば出す基礎5
給与がみなし提出なら合計表もいらない?ほかの調書を税務署に出すなら必要。給与の欄だけ書かない基礎6
30枚は全部の調書を合計して数える?種類ごと。前々年に提出すべきだった枚数で判定し、当たる調書は書面で出せない基礎7
本人に渡す源泉徴収票にもマイナンバーを書く?書かない。書くのは税務署・市区町村に出す用だけ基礎8
誤りは正しい1枚だけ出し直せばよい?無効分+訂正分のセット。みなし提出分は市区町村への訂正で足りる基礎9
おわりに

今日のふりかえり

先生
今日のまとめだよ。法定調書は63種類のうち、会社でよく扱うのは6種類+合計表。給与はみなし提出で税務署には出さず、本人への交付は残る。支払調書は源泉徴収とは別に、金額基準を「超える」かで判定するんだ。
ハルカ
前は「税理士さんに言われた分を出す」でした。今日は、出す・出さないを決めている物差しが「誰に・いくら・源泉徴収とは別に」の3つだと分かって、自分で表を埋められそうです。
先生
物差しを自分の言葉にできたのは大きいね。1月になったら、支払先の台帳に「支払調書の要否」の列を1本足してみようか。
ハルカ
はい。まず税理士法人の顧問料の行に「源泉徴収なし・支払調書あり」と書きます。……去年まで、その行が空欄だったことには触れないでおきます。
先生
今年から埋まれば、それでいいんだ。次の応用編では、提出範囲の改正、退職金の全員提出、報酬と不動産の細かい基準、給与の30枚の数え方を見ていこうか。

参考資料

国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」(令和8年8月)とその正誤表、国税庁「源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&A」(令和8年4月)、所得税法第225条・第226条・第228条の4、相続税法第59条、国税庁 質疑応答事例「死亡退職した場合の『退職手当金等受給者別支払調書』の記載方法と提出省略範囲」、国税庁 手続案内「退職手当金等受給者別支払調書(同合計表)」。確認日:2026年10月30日。ラボと記事の設例はすべて学習用の独自の数値で、令和8年分(令和9年に提出する分)として、手引が扱う6種類の調書と合計表の範囲で判定しています(非居住者・外国法人への支払、診療報酬、馬主の賞金、公共事業施行者等の買取りなどは扱いません)。公認会計士・税理士が監修しています。
動画で聞く:法定調書【応用編】提出範囲の改正・退職金の全員提出・報酬と不動産の基準・給与の30枚の数え方を図で(YouTube・9分)
このシリーズの記事:法定調書ラボ【応用編】/法定調書ラボ【設例・給与・報酬・退職金編】/法定調書ラボ【設例・不動産・提出と訂正編】

📓 ハルカの学習ノートで、この章を見る ▶

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。