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経理財務部の物語 第22話(10月30日)|扉を数える

経理財務部の物語 第22話(10月30日)|扉を数える
経理財務部の物語第22話2026年10月30日(金)・本社 経理財務部次:第23話(10月31日)|二年と、書いてあっても
この話の中心大野部長登場大野部長・ハルカ・固定資産担当(社長は地の文で、情報システム担当と人事部はメールで)前の話第21話(10月29日)|時間割は崩れても
舞台の会社について(開く)
架空の製造小売。グロース上場・3月決算・子会社3社。店舗68・賃貸借契約80件・経理財務部8人。来期(2028年3月期)から新リース会計基準が強制適用になる。年表・会社のいま・話数一覧は 経理財務部の記録 に。会計の知識は各話の末尾「この話に出てきた知識」からラボと学習ノートへ。
PART 1物語
1

朝社長の一言

受信箱社長「うちは、大丈夫か」国内で不正アクセスの公表が相次ぐ「大丈夫です」と言いかけて、部長は言わなかった。

2026年10月30日、金曜。
事前相談の翌日。
午前8時50分、部長が席に着くと、社長が通りがかりに立ち止まった。

社長は、今朝のニュースの話をした。
国内で、また不正アクセスの公表があった。
取引先の社長の会社も、委託先から情報が漏れたかもしれないと言っていた。
それから、一言だけ聞いた。
うちは、大丈夫か。

大野部長
心の声
「大丈夫です」と言いかけた。
言えば、社長はうなずいて、行ってしまう。
大野部長
心の声
……でも、何が大丈夫なのかを、私は数えたことがない。
大野部長
今日の夕方までに、分かったことと、分かっていないことを、
一枚にしてお持ちします。

社長は少し意外そうな顔をして、それから「頼む」とだけ言って、エレベーターのほうへ歩いていった。

部長は、受信箱をさかのぼった。水曜の朝、旗の印を付けたままのメールが一通あった。

受信箱10/29 経理財務部 ハルカ事前相談 議事メモ(第1版)を共有フォルダに置きました10/28 総務部 情報システム担当社外から入れるシステムとアカウントの一覧のお願い(急ぎではありません)10/28 監査法人 主査追補を拝受しました10/27 海外販売子会社換算シートの件、承知しました旗の印だけ付けて、二日。
大野部長
心の声
「急ぎではありません」。
急ぎでないと書いてあったから、急がなかった。
急ぎかどうかを決めたのは、私だ。

9時。ハルカと2年目の部員は、会議室で読み合わせを始めていた。先週決めた、毎朝の二人の組だ。10時に戻ってきたハルカを、部長は呼んだ。

ハルカ
読み合わせ、今日は4件です。
二人で読む残りは9件になりました。
大野部長
ありがとう。
それとは別に、今日一日、手を貸してほしいことがあるんだ。
大野部長
経理財務部が使っているシステムのうち、
社外から入れるものを全部、書き出したい。
アカウントの数も。
ハルカ
……今朝のニュースの件ですか。
大野部長
それもある。
水曜に情報システムから頼まれていたのを、私が止めていた。
社長に聞かれて、答えられなかった。
2

午前社外から入れる扉

経理財務部 社外から入れる?会計システム社内+在宅の専用回線インターネットバンキング入れる(ワンタイム)電子申告・電子納税入れる(証明書)経費精算入れる(スマホ)共有のファイル置き場入れる・14人年末調整のクラウド(人事部)導入前思いつくものを言い、書いて、印を付けていく。
午前10時半。二人はホワイトボードの前に立った。部長が思いつくものを言い、ハルカが書いて、ひとつずつ「社外から入れるか」に印を付けた。
ハルカ
書き出します。
会計システム/インターネットバンキング/電子申告/経費精算
……それと、子会社から連結パッケージを受け取る、
共有のファイル置き場。
大野部長
会計システムは、社内からと、在宅のときの専用の回線だけ。
バンキングと電子申告は、
ワンタイムのパスワードと証明書がある。
ハルカ
共有のファイル置き場は、どうなっていますか。
大野部長
……子会社を立ち上げたときに、作ったものだ。
三社の担当者と、こちらの部員が入れる。
外からでも入れる。
ハルカ
アカウントの一覧、開いてみます。

ハルカは画面を部長のほうへ向けた。並んだ名前は14。ハルカは一人ずつ、指でなぞっていった。

ハルカ
部長、この人。
物流子会社から、去年本社の物流部に異動した方ですよね。
ハルカ
それと、こちらは……海外販売子会社で、
前期に退職された方です。
大野部長
……二つとも、まだ入れる状態だね。
画面に出ている最後のログインは、どちらも半年以上前だ。
大野部長
ただ、本当にそのあと誰も入っていないかは、
アクセスの記録を別に調べてもらわないと分からない。
ハルカ
心の声
使われていない。
でも、開いている。
誰かが別の手でこの名前を使ったら、ここは開く。
ハルカ
昨日、
主査が850のことで「ほかに残っていないか」と言いました。
……同じですね。
大野部長
同じだね。
作った人が閉め忘れた扉は、
作った人が数えないと見つからない。
大野部長
この二つは、今日止めてもらおう。
情報システムに、すぐ連絡する。
固定資産担当
部長、ちょっといいですか。
いま、子会社のアカウントの話が聞こえたので。
固定資産担当
固定資産の台帳も、
去年から子会社と同じ置き場で回しています。
私のほうでも、名前を見てもらえますか。
大野部長
ありがとう。
助かるよ。
一覧の確認を一緒にお願いできるかな。
3

午後丸一日、試したことはない

会計システムが止まったら情報システム担当の返事バックアップ:毎晩戻すのに:丸一日ほど(見込み)実際に戻したこと:まだないカレンダー今日 10月30日(金)半期報告書の提出期限11月16日(月)14日が土曜のため。社内の目標は13日止まる仕事の一覧に、「システムが止まったら」の列を足す丸一日。そして、試したことはない。

午後1時。
止めてほしい二つのアカウントの連絡に、情報システム担当からはすぐに返事が来た。
二つとも、10分後に止まった。
あわせて部長は、二つのアカウントのアクセスの記録を、消える前に保存しておいてほしいと頼んだ。

部長は、もう一通、別の質問を送った。
会計システムが止まったら、どう戻すのか。
どれくらいで戻るのか。

✉総務部 情報システム担当
会計システムは、毎晩バックアップを取っています。
戻すのには、丸一日ほどかかる見込みです。ただ、実際に戻してみたことは、まだありません。
大野部長
心の声
丸一日。
そして、試したことはない。
ハルカ
部長、半期報告書の提出期限は、11月16日ですよね。
大野部長
そう。
14日が土曜日だから、期限は月曜日の16日だ。
社内では13日までに仕上げたい。
大野部長
いまシステムが止まって、丸一日で戻らなかったら……。
ハルカ
連結は、子会社のパッケージがあれば精算表で組めます。
でも、親会社の数字は会計システムの中です。
大野部長
攻撃を受けて、決算の発表を延ばした会社が、実際にある。
ニュースで見たときは、遠い話だと思っていた。
ハルカ
心の声
遠い話。
……私も、ニュースを見て、
自分の会社の画面のことは考えなかった。
大野部長
半月前に、担当がいないと止まる仕事を数えたね。
あのときは、人だけを数えた。
ハルカ
「止まる仕事の一覧」ですね。
大野部長
あの一覧に、列を一つ足そう。
人がいないときだけじゃなく、システムが止まったら、
どの仕事が止まるか。
ハルカ
月次の締め、支払、連結、半期報告書……。
止まったときに、紙やほかの手で回せるものと、
回せないもの。
大野部長
そう。
今日は全部は書けない。
書けないことを、書けないと書いておこう。
ハルカ
部長、もし今、本当に止まったら、
私たちは何から手をつけますか。
大野部長
……まず、止まったと、誰に、どの順番で言うかだね。
それも、部としては決めていない。
ハルカ
AIに情報を入れてしまったときは、
「止める・記録する・報告する」と部会で確かめました。
不正アクセスが疑われるときも、
同じ順番でいいんでしょうか。
大野部長
そこは、確かめないといけないね。
慌てて電源を切ると、
調べるのに要る記録が消えることもあると聞く。
大野部長
異常に気づいたら、まず情報システムにすぐ連絡して、
指示に従って広げないようにする。
部としての手順は、情報システムと一緒に決めよう。
ハルカ
心の声
同じ「止める」でも、何をどう止めるかは違う。
AIのときの順番を、そのまま当てはめかけていた。
4

夕方「大丈夫です」と書かない

午後3時。
人事部から、経理財務部にもメールが届いた。

✉人事部
年末調整のクラウドの件です。情報システム担当から、扶養やマイナンバーの情報を入れる前に、入れてよい情報の区分と、だれが見られるかを先に決めたいと言われました。
稼働は、11月2日からさらに遅れる見込みです。

午後4時半まで、部長は抜き取りの契約を2件読んだ。
誤りはなかった。
残りは3件。

午後5時。部長は一枚の紙を持って、社長室に行った。ハルカは、作ったばかりの一覧を、情報システム担当に送った。

一枚には、三つの見出しがあった。今日分かったこと。分かっていないこと。来週やること。部長は、「大丈夫です」という言葉を、どこにも書かなかった。

社長は紙を二度読み、二つのアカウントのところで指を止めた。それから、戻すのに丸一日、試したことはない、の一行で、もう一度止めた。

社長は、来週、情報システム担当と一緒に、もう一度話を聞かせてほしいと言った。

10月30日 経理財務部(一枚)今日分かったこと・社外から入れるシステムを一覧に(8件)・不要なアカウント2つ → 停止済み分かっていないこと・会計システムを戻すのに丸一日?(未実施)・止めた2つ、止める前に使われていないか(記録は未確認)来週やること・多要素認証の検討・戻す手順を一度試す・情報システム担当と一緒にご説明「大丈夫です」は、どこにも書いていない分かったことと、分かっていないことを、一枚に。

午後5時40分。部長は席に戻った。

ハルカ
社長、どうでしたか。
大野部長
最初は、少し意外そうな顔をされたよ。
朝、「大丈夫です」と言わなかったからね。
ハルカ
どうして、言わなかったんですか。
大野部長
言ったら、その日のうちに、扉を数えなかったと思う。
言わなかったから、今日一日、数えられた。
大野部長
「大丈夫か」と聞かれて、
「分からないところがあります」と答えた。
……それでも、社長は最後まで読んでくれたよ。
ハルカ
一覧は、情報システムに送りました。
固定資産担当の方の分も、入れてあります。
大野部長
ありがとう。
止めた二つで、止める前に誰かが入っていなかったかは、
まだ分からない。
記録の保存は今日頼んだから、来週、中を見てもらおう。
大野部長
850の「調」の列の見直しは、月曜からにしよう。
今日は、扉のほうを先にした。
ハルカ
はい。
表示区分の経緯も、固定資産担当の方に少し聞けました。
立ち上げより前から、買掛金だったそうです。
大野部長
私より前から、か。
……それも、来週ゆっくり聞かせて。
ハルカ
人事部のメールも、読みました。
年末調整のクラウドも、同じところで止まりましたね。
大野部長
止まったほうが、いいときもある。
入れてから決めるより、決めてから入れるほうがいい。
AIを使うかどうかを決めたときと、同じだ。
ハルカ
心の声
扉を数えた日。
開いていた扉は二つで、閉まった。
開いているか分からない扉は、まだある。
結び

手帳一行だけ書いた

10月30日(金)「急ぎではない」を決めたのは、自分だった大丈夫かと聞かれたら、分かったことと、分かっていないことを答える。

午後6時半。
情報システム担当から、一覧を受け取ったと返事が来た。
来週、経費精算と共有のファイル置き場に多要素認証を入れられるか、一緒に検討したい、と書いてあった。

部長は手帳を開いた。
今日の欄には、一行だけ書いた。

「急ぎではない」を決めたのは、自分だった

大丈夫かと聞かれたら、
分かったことと、分かっていないことを答える。

次の話へ持ち越したこと
  • 社外から入れるシステムとアカウントの一覧 ── 第0版を情報システムへ(10月30日)。共有のファイル置き場で異動・退職した人のアカウント2つを停止。表示上の最後のログインは半年以上前。止める前に不正な利用がなかったかは未確認(アクセスの記録の保存を10月30日に依頼・中身の確認と共有の権限の見直しは来週)。多要素認証の導入とあわせて来週、情報システムと確認
  • 会計システムが止まったら ── 毎晩バックアップ・戻すのに丸一日の見込み・戻したことはない。半期報告書の提出期限は11月16日(社内目標13日)。異常に気づいたときの部の手順(まず情報システムへ連絡・記録を消さない)を情報システムと決める。来週、社長に情報システム担当と一緒に説明
  • 止まる仕事の一覧(第8話)── 「システムが止まったら」の列を足す(紙やほかの手で回せるか)
  • 年末調整のクラウド ── 情報システムが「入れてよい情報の区分と、だれが見られるか」を先に決めたいと人事部へ。稼働は11月2日からさらに遅れる
  • 850が残った原因・「調」の列の全件見直し ── 来週月曜から(部長とハルカ)
  • 未払の表示区分の経緯 ── 固定資産担当によると、子会社の立ち上げより前から買掛金。続きは来週(ハルカ)
  • 読み合わせ ── 二人で読む残り9件(累計46件)。抜き取り ── 今日2件、残り3件
  • 前々期・3期前の620 ── 伝票で算定(部長・二箱・11月6日まで)
学び

この話の、二人の反省と学び

ハルカの反省と学び
1一つずつ、名前をなぞる
共有のファイル置き場の14人を、指でなぞって確かめた。異動した人と、退職した人。名前の一覧は、一人ずつ見ないと「残っている」ことに気づけない。
2ニュースを、自分の画面に置き換える
攻撃で決算の発表を延ばした会社のニュースを、遠い話として見ていた。自分の会社の画面が止まったら、どの締めが止まるかに置き換えて考える。
3「ほかに残っていないか」は、どこにでも当てはまる
主査が850について言った問いは、アカウントの一覧にもそのまま当てはまった。一つ見つかったら、同じ種類のものを探す。
大野部長の反省と学び
1「急ぎではない」を決めたのは自分
メールには「急ぎではありません」と書いてあった。それを理由に後回しにしたのは自分だった。急ぎかどうかは、頼んだ人ではなく、受けた人が決めている。
2「大丈夫です」と言わない
大丈夫かと聞かれて、分かったこと・分かっていないこと・来週やることを一枚にした。分からないことを書いた紙のほうが、社長は最後まで読んだ。
3作った人が閉め忘れた扉は、作った人が数える
共有のファイル置き場は、子会社を立ち上げたときに自分が作ったものだった。開け方は知っていても、閉め方を決めていなかった。
PART 2物語に登場した社内資料(社外から入れるシステムとアカウントの一覧(情報システムへの回答))
付録

社外から入れるシステムとアカウントの一覧(情報システムへの回答) 全文金曜の午前、部長とハルカが書き出し、固定資産担当が確かめた一覧

この物語の会社(架空)で、国内で不正アクセスの公表が相次いだ時期に、情報システム担当の依頼を受けて経理財務部が作った一覧です。社外から入れるかどうか、アカウントは何人分で不要なものはないか、止まったらどの締めが止まるかを一枚にしています。実在の会社の文書ではありません。製品名・サービス名は書いていません。ひな形として使うときは、自社のシステムに置き換えてください。

経理財務部が使う、社外から入れるシステムとアカウントの一覧(情報システムへの回答) 第0版

宛先総務部 情報システム担当作成経理財務部長 大野・経理財務部 ハルカ(2026年10月30日)。固定資産担当が共有のファイル置き場の名前を確認状態第0版・送付済み(10月30日 17時)。「止まったときの影響」は分かっている範囲だけ。分からない欄は「未確認」取扱い社内限り(アカウント名・接続先の詳細は別紙で管理し、この一覧には書かない)
⚠ この一覧は第0版です。社外から入れるかどうかは、経理財務部が把握している範囲で書いています。接続の方式や設定の確認は情報システム担当が行います。「止まったときの影響」は、戻すのにかかる時間を実際に試していないため、見込みです。

1 一覧

Noシステム・置き場(使う仕事)社外から/本人確認アカウント(うち不要)止まったら困る締め対応
1会計システム(親会社)(仕訳・月次・決算)社内と在宅用の専用回線のみ/ID・パスワード+専用回線6(0)月次・半期報告書(提出期限11月16日・社内目標13日)戻す時間を情報システムに確認(毎晩バックアップ・戻すのに丸一日の見込み・未実施)
2共有のファイル置き場(連結パッケージ・固定資産台帳の受け渡し)(子会社3社からの受領)入れる/ID・パスワードのみ14(2)中間・四半期の連結異動・退職した人の2アカウントを10月30日に停止。表示上の最後のログインは半年以上前。不審なアクセスの有無は未確認(記録の保存を同日に依頼・確認と共有の権限の見直しは来週)。多要素認証の導入を検討
3インターネットバンキング(支払・入金の確認)入れる/ワンタイムパスワード3(0)月末の支払承認は2人(現行どおり)
4電子申告・電子納税(法人税・消費税など)入れる/電子証明書2(0)申告期限証明書の保管場所と更新期限を確認
5経費精算(従業員の立替)入れる(スマホ)/ID・パスワードのみ全従業員(実数未確認)月次多要素認証の導入を情報システムと検討
6リース台帳(部内の共有フォルダのExcel)(新リースの準備)社内のみ/社内のログイン3(0)調査票(11月中旬)なし
7外部のAIサービス(文書の要約など(承認したものだけ))外部/──承認制──契約書の読み取りには使わない(10月の部会)。1月に見直し
8年末調整のクラウド(人事部・導入準備中)(扶養・保険料控除・マイナンバー)入れる予定/未定導入前12月の給与(年末調整)入れてよい情報の区分と、見られる人を先に決める(情報システム→人事部)

2 共有のファイル置き場で見つかったこと

  • 共有のファイル置き場は、子会社の立ち上げのときに経理財務部長が作ったもの。アカウントを作る手順はあったが、止める手順を決めていなかった
  • 異動・退職した人の2アカウントは、表示上の最後のログインが半年以上前。不審なアクセスの有無は未確認。アクセスの記録は保存期間が限られることがあるため、10月30日に情報システム担当へ保存を依頼し、中身の確認は来週行う
  • 同じ種類のもの(作ったが止めていないアカウント)が、ほかのシステムにも残っていないかを、情報システム担当と確認する

3 止まったときの決算への影響(分かっている範囲)

  • 親会社の会計システムが止まった場合、子会社のパッケージがあれば連結の精算表は組めるが、親会社の数字は会計システムの中にある
  • バックアップから戻すのに丸一日かかる見込み。実際に戻したことはない。半期報告書の提出期限(11月16日。45日目の11月14日が土曜のため。社内の目標は13日)までの日程で、どこまで余裕があるかは未確認
  • 「止まる仕事の一覧」(担当がいないと止まる仕事、2026年10月)に、「システムが止まったら」の列を足す。紙やほかの手で回せる仕事と、回せない仕事を分ける

4 来週やること

  • 共有のファイル置き場:停止した2アカウントについて、停止前に不正な利用がなかったかをアクセスの記録で確認し、ほかの人の共有の権限も見直す(情報システム担当)
  • 異常に気づいたときの部の手順を、情報システム担当と決める(まず情報システムへ連絡する・指示を待たずに電源を切るなどして調査に要る記録を消さない・被害が広がらないようにする)。AIに情報を入れてしまったときの手順(止める・記録する・報告する)とは分けて書く
  • 多要素認証の導入(共有のファイル置き場・経費精算)を、情報システム担当と検討する
  • アカウントを止める手順(異動・退職の連絡を、総務・人事から情報システムと経理財務部へ)を決める
  • 会計システムを戻す手順を、一度試す日を決める(決算の時期を避ける)
  • 社長への説明(情報システム担当と一緒に)
変更履歴
第0版(2026年10月30日):情報システム担当の依頼(10月28日)に回答。共有のファイル置き場で不要なアカウント2つを見つけ、同日に停止。会計システムの戻し方を初めて確認
PART 3学ぶ世界へ・前後の話
→

この話に出てきた知識・前後の話

この話に出てきた知識(学ぶ世界へ)
経理財務部の物語|第22話|2026年10月30日(金)
前の話:第21話(10月29日)|時間割は崩れても / 次の話:第23話(10月31日)|二年と、書いてあっても / 記録ページ(年表・会社のいま・話数一覧) / ハルカの学習ノート

この物語は、上場企業の経理財務部の実務をモデルにしたフィクションです。登場する会社・人物・団体は架空のもので、特定の監査法人・企業・製品の手続や見解を描くものではありません。会計・税務の記述は公認会計士・税理士が監修しています。製品名・サービス名は本文に出てきません。数字はすべて架空です。作中のニュース(国内で不正アクセスの公表が相次ぎ、国の機関が注意喚起を出したこと)は、2026年10月の実際の出来事をもとにしていますが、特定の企業・事案を描くものではありません。

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この記事を書いた人

TaxJudge編集部|公認会計士・税理士(実務25年)による企画・監修。会計基準・税法・裁決・有価証券報告書などの一次情報をもとに、検索できるデータベースと計算・判定・文書作成ツールを制作しています。